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なぜ夢食堂は全ての子どもを受け入れるのか?

#写真は東京都品川にある元祖月島もんじゃくぅさんで導入されている夢チケットです

最近は夢食堂でも音声コンテンツの配信とYouTube に力を入れ出しています。

こんにちは。ひろあきです。

飲食店✖️子ども食堂のプロジェクト『夢食堂』の運営をしています。

今日はですね、夢食堂を運営している中であまりにもよくある質問の回答を綴ります。



よくある質問ナンバーワン

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いろいろな場面で夢食堂の説明をさせて頂く機会があります。

子ども食堂というと、世間ではある意味トレンドになりつつありますし、どこに行っても興味を持って話を聞いてくださる事が多いです。(感無量)

相手はそのときによって、飲食店関係者の方や支援者の方、経営者の方や、ときにはただの友達に話したりもします。

そこで、相手が誰であれ毎回聞かれる質問が、

「飲食店で子ども達に無料で食事を提供するのはいいですけど、貧困じゃない子が来たらどうするんですか?」
です。

そこやっぱ気になるよねぇ、と毎回思いつつ、毎回同じ回答をするわけですが、面倒だと思ったことは一度もないです。#質問に答えるのが生きがいです


貧困の子どもに向けてではなく、「子ども」に向けて

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我々本部からの回答は、

「どんな子どもに対しても区別せず食事を提供します」。

あくまで夢食堂のやり方なので、これが正しい方法だという事ではありません。

実際に取り組んでみれば分かるのですが、特別難しいことはなく自然とそうなります。他で活動している子ども食堂の様子をみても、子どもは全員引き入れているところが多いようです。

これにはちゃんとした理由がありまして、多く分けると二つですかね。

一つは子どもの貧困状況を調べようがないということ。

もう一つは、利用する子どもの気持ちを考えて、です。


貧困かどうか見分けがつかない

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まず最初の理由ですが、貧困かどうかを子どもに聞こうとしたって無理があります。貧困というのは、その定義からして親の年収で決まるのですが、来た子どもに「あなたのパパとママは1年間にいくら稼いでるの?」と聞いてたら「おアホウさん」になりますものね。#もっと丁寧な言葉が浮かぶようになりたい

最近では特に、身なりからして明らかに貧しい家庭で育っていると見分けがつくような子どもはほとんどいません。仮に見た目で貧困と判断がついてしまうような状況だと、いじめのリスクが高くなるからです。だから金銭的に余裕のない家庭であっても、衣服には最低限のお金を使います。

今どきは小さい子どもにも携帯電話を持たせるのが主流のようです。今年の2月に内閣府が発表した調査によると、2020年時点で小学生のスマホ所持率は53.1%とのことです。#おったまげ
https://www8.cao.go.jp/youth/kankyou/internet_torikumi/tyousa/r02/net-jittai/pdf/sokuhou.pdf

子どもの安全第一を考えれば、懸命な支出かとは思いますが、そうなると携帯を持っていないことが理由で学校での人間関係に支障をきたすケースがこれからは増えてくる可能性があります。

こういう背景もあるので、見た目からは子どもの貧困状況を判断するのは極めて困難です。裏を返せば、見た目が普通でも生活の実態はほとんど食費を削っていて、まともに食べられていない子達が増えている可能性が伺えます。


子どもの立場に寄り添う

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そして、夢食堂が子どもを区別することなく食事を出しているもう一つの理由が、利用する子どもの気持ちです。

ここからは、想像力も働かせながら書きますね。

子どもは、自分の境遇を隠して過ごしていると言います。

想像以上に自分たちの境遇に対して敏感だし、絶対にバラさないように警戒心のアンテナを張り巡らせています。(そういえば僕も小学生のとき両親が離婚した当時は死ぬほど隠してました)

何が言いたいのかというと、もし仮に夢食堂が貧困の子どもしか利用できないサービスだったら、それを利用することはある意味、「わたし(ぼく)は貧困家庭で暮らしています」というレッテルを貼っているようなものになります。

子どもからしたら、最悪の事態です。

そんな所に誰が足を運ぶもんか、となります。

大人からの同情なんて求めてないと思うんですね。#同情するならなんとやら


寛大なお心での支援を、何卒よろしくお願い申し上げます

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無論、夢食堂を応援してくれる方々の気持ちも痛いほどにお察しします。せっかく寄付をするのなら、そのお金が本当に困っている子達に使われて欲しいと思います。

ですが、誰でも当たり前に利用できる場所を作らないと、本当に必要としている子達は来ません。彼らが来るのは、順番で言うと最後かもしれません。

ぜひ、寛大な心で夢食堂を見守っていただけると幸いです。

ということで、夢食堂では子どもを区別しませんし、他の子ども食堂の多くもそうしています。

今日は以上。

ありがとうございました〜!


【追伸】

■夢食堂ではいつでもご寄付をお待ちしております。
寄付額は100円から選んで下さい。
頂いたお金は夢食堂の運営費として、子ども達の笑顔を1ミリでも増やすために使用させて頂きます。
たまにお金の使い道についても発信しているので気になる方はそちらもチェックしてみてください。



■11.18には『夢食堂サミット2021』が行われます。
夢食堂オーナーが自らの生い立ちや経験などから、なぜ夢食堂をやるのか、熱い思いを感動のプレゼンにして発表します。
さらに、豪華ゲストを呼んで大嶋啓介さんが対談を行い、『子どもの未来を考える』をテーマにディスカッションをしていきます。
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