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ところで「リール」ってどうなの?【料理インスタグラマーの場合】

こんにちは!フーディストサービスが運営する料理インスタグラマーコミュニティ「フーディーテーブル」のプロデューサー、大田です。

かなりご無沙汰してしまい、誠に申し訳ございません。おかげさまでここ最近フーディーテーブルとのタイアップやコラボレーション企画のご相談を多数いただいており、非常に慌ただしく過ごしております。

さて今回のテーマです。

前回の記事の最後で、「フーディーテーブル編集部主催の投稿企画のご紹介を通じて、参加したくなるハッシュタグの作り方についてお伝えできれば」と申し上げていたのですが、ぜひともその前にご紹介したい旬なトピックがあるのでそちらを先にご紹介したく、予定を変更して「リール」についてお届けしたいと思います。ハッシュタグについてはまたの機会に…(ご期待くださっていた方、いないとは思いますが、もしいらっしゃたらすみません)。

リールの認知度は?

日本時間の2020年8月5日に解禁となったInstagramの新機能「リール(Reels)」は、若年層を中心に人気の動画アプリ「TikTok」の対抗馬と言われ、ローンチ時はInstagram上級者を中心に盛り上がりを見せましたが、その後どれくらいの広がりがあったのでしょうか?

ちょうどローンチから一年というタイミングですが、日本最大級の料理インスタグラマーコミュニティ「フーディーテーブル」では先日ユーザーに対してアンケートを行い、料理インスタグラマーにとってのリールがどのようなものなのかを浮き彫りにすることができました。

まずはこのデータをご覧ください。

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「さすがに存在ぐらいは認識しているだろう」と思われるかもしれませんが、あえてこの質問からスタートしました。

なぜなら、2018年6月にInstagramの長尺動画アプリである「IGTV」がローンチされた直後、フーディーテーブルのユーザーに「IGTVを知っていますか?」と質問したところ「知らない」と答えた人が60%、「知っているがインストールしていない」が30%で、業界的には鳴り物入りのリリースだったにもかかわらず、9割のユーザーにとっては関心のないものだったからです。

一方今回は「知っている」が8割を超えており、導入から一年未満の認知度としては充分なレベルに達していると言えそうです。

次のデータも、リールの導入がスムーズであったことを示すものです。

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「10回以上見た」「3~9回見た」「1~2回見た」を合計すると90%を越えるので、ほぼ全てのInstagramユーザーがリール動画を視聴した経験があるといって過言ではないでしょう。

ローンチ当初からInstagramアプリを立ち上げさえすれば確実に目に入る位置にリール動画が表示されるようになっていましたし、感度の高いユーザーやセレブリティを中心に注目度の高い動画も多数投稿され、「とりあえず見た記憶はある」という人を着実に増やしていきました。

ちなみに「どこで見ましたか?」という質問(複数選択可)に対しては

・自分がフォローしている人が投稿したリールが、フィード(タイムライン)に流れてきた:78.1%

・フィードに、自分がフォローしていない人の「おすすめのリール」が流れてきた:55.9%

・発見タブ(虫眼鏡マーク)選んだ際、色々な投稿の中に表示されているリール:45.8%

という結果となっており、とにかく「自然と目に入った」という人が多そうです。

別のアプリをインストールする必要があったIGTVと比較して、リールの場合はInstagram本体のUIやアルゴリズム面まで徹底的に手を入れて認知を目指したことがしっかり実を結んでいると言えるでしょう。

リールを投稿したことがある人の割合は?

一方、「ご自身でリール動画を投稿したことがありますか?」という質問をしたところ

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「ある」と答えた人はわずか22%で、8割近くの人がリール投稿未体験です。

さらに、投稿したことが「ある」と答えた人の中で回数についても聞いてみたところ、「11回以上投稿した」「6~10回投稿した」の合計はわずか31%でした。「1~2回投稿した」「3~5回投稿した」の合計が69%ですので、投稿したことはあるがお試し程度、という人が7割を占めています。

リールを投稿したことがない理由は?

さて、こうなってくると、何がボトルネックなのか知りたくなりますよね。

「リール動画を投稿したことがない」という人に「リール動画を投稿したことがない理由として当てはまるものを全てお選びください」という聞き方をしてみました。

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「リール動画に興味がない/投稿してみたいと思わない」という人は26%だけで、「使ってみたいとは思うが使い方がわからない/自信がない」が50%、「使ってみたいとは思うが投稿する動画の内容が思いつかない」が31%なので、投稿したことがなくても実はやってみたいとは思っている人がそれなりにいる、ということがわかりました。ひとまず最大のネックは

「使い方がわからない」

ということのようです。フリーコメントの中にも

リールの使い方がわかりにくい(音楽や一時保存など)。投稿を考えた事があるが、一時保存したいのにそのまま投稿されたら…という不安があり、やめたことがある。

という切実なものがありました。

確かにリールの編集画面は、良く言えば直感的でミニマム。何度かやってみると「なるほど!」と思うのですが、ボタンが記号やマークなので押すと何が起きるか予想しづらく、端末に保存した素材を組み合わせて編集する場合も、動画や画像をアップロードして、音楽をつけて、スタンプなどをのせて…と順番にページを送っていく中でいつ「投稿しました!」という瞬間が来てしまうのかとドキドキします(実際は最後にキャプションをつける段階があってそこで「投稿」となるので、まだ編集中なのに意図しないタイミングで投稿されてしまうということはほとんどないと思われます)。

リールの編集は「動画編集アプリやソフト」が最多

ちなみに、投稿したことが「ある」という人にどんな風に編集しているかきいたところ

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動画編集アプリやソフトで編集している人が7割で、Instagramの機能で直接編集しているという人が4割。複数選択可の設問なので両方使っている人も何割かいるようですが、別のところでキッチリ形にしてからデータをまるごとアップロードしたほうがやっぱり安心、ということのようです。

使ってみたいけどやり方がわからないという人は、他の使いやすそうな動画アプリやソフトを活用してみるのも手かもしれませんね。

素敵なリールを投稿しているフーディストさん

料理インスタグラマーさんたちにとっては、「投稿」のハードルはまだまだ高いようですが、視聴している人の割合は高く、他の人の投稿したリールを楽しんでいるうちにトライしてみる方も増えてくるのではないかと思います。

…というわけで最後に、いつも素敵なリールを投稿しているフーディストさんを3名、ご紹介したいと思います。

akicoco(@akicocoakicoco2)さん

季節感あふれる素敵なお料理やスイーツ、ドリンクなどを幅広く投稿しているフーディストさんで、リールではレシピだけでなくお買い物の様子やお取り寄せグルメの開封→試食までをテンポよくまとめたものなど、フィード投稿とは違ったコンテンツで楽しませてくれます。BGMのセンスが抜群なので、ぜひサウンド「ON」にしてお楽しみください。

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Dai&Kei(@daican_camp)さん

アウトドア料理を中心に投稿しているフーディストさんで、最近はリール投稿の割合がかなり高くなっています。見ているだけで一緒にアウトドア気分が味わえる明るく開放的な雰囲気、ジュウジュウというおいしそうな音、食材の扱い方やカメラワークから醸し出されるシズル感が素晴らしく、芋づる式にこれまでのリールを全部見たくなってしまいます。ビールをお手元にご用意ください。

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sachi(@sachi_homemade)さん

お菓子作りが得意なフーディストさんで、エフェクトを効果的に使った30秒のリール動画の中で楽しくレシピを紹介しています。焼き菓子紹介の際、オーブンで焼くタイミングになると「Bake!」という言葉とともに弾けるようなアニメーションが入るのがお決まりで、見る人をワクワクさせてくれます。時には失敗シーンもそのまま見せてしまう親しみやすさも素敵で、お菓子作りの楽しさを一緒に味わうことができます。

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Instagramは定期的に新しい機能をリリースするので「ついていくのが大変」という声がよく聞かれます。

リールは、「投稿」に関しては現状は万人向けというわけではなさそうですが、認知度は高く、UI上でも優位性があり、視聴を楽しんでいる人は多い…つまり、リールを投稿している人気フーディストを起用してマーケティングプランに組み込むと、高い効果が期待できそうです。

ご興味のある方はぜひアイランド株式会社のセールスプロデューサー陣にご相談ください。

<参考>Instagramで「保存数」を伸ばす料理写真とは&ランキング発表


【この記事を担当した人】
大田祥子(おおた・しょうこ):「フーディーテーブル」プロデューサー
東京外国語大学卒業。米国系化学会社勤務時代に国際短編映画祭の運営に携わり映画業界へ転身。映画宣伝を通して、情報を伝えるところから行動に繋げるまでの流れ作りに魅了されてネット業界へ。『恋空』を始めとするケータイ小説で社会現象を巻き起こした「魔法のiらんど」や、食専門のCSチャンネル「FOODIES TV」などでマネタイズを念頭に置いたコミュニティ運営や海外事業などに携わったのち2016年4月にアイランド株式会社に入社。料理インスタグラマーコミュニティ「フーディーテーブル」のプロデューサー、タイアップコンテンツ制作ディレクター、商品企画を兼務。2018年9月に独立後も引き続き現職。

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