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結局大切なのは「今」

まず最初に、田村浩二氏の投稿に大変感銘を受けましたので、ここに紹介したいと思います。



確かに自分自身「何者にならなきゃいけない」という不安感におびえていたこともあります。

したり顔で時代の話をし、シェフにもなったことのない人間がレストランを時代錯誤かのように語る。対して修行をしたことのない人間が修行をバカにして、特に技術もない人間が技術を語る。
それほどまでに早く何者かになりたいのか?
最早何者かになる事が目標になってしまい、本当にやりたい事が何もないのでは?とさえ感じる。


この言葉は胸に突き刺さりました。


自分もこの言動の発信者の一部であったかと思うと恥ずかしいです。

ただやっぱり、料理業界は他の業界と比べてまだまだステレオタイプな部分が色濃く残るし、なかなか内から働き方が変わっていかないという特殊な世界だとは本当に思っています。

氏のおっしゃるシェフになって毎日生きるか死ぬかの緊張感を持て料理に臨むからこそ「自分」というものに向き合い、技術とはまた少し違った観点から「オリジナル」を見つける。

という言葉には大変共感するところではありますが、

こと私の職場での上に上がるほど、家族との時間が取れなかったり、ましてや家族と離れる(単身赴任)始末であることも事実であります。

この結婚式場という業界で働いているもはやサラリーマン的な要素が強い料理業界だからこその悩みでもありますが、

その状況が嫌だから自店舗を持ちたいという結論に至ったところもあります。

決してパッと思いついたのではなく、料理人として働き始めたころからの夢でそこに向かって走ってきた目標でもありましたが、こんな思いで着手するとは正直思っていませんでした。

しかし、自分の店を持つということは、それ自体が自分を表すもの。

さて、そうなったら何を提供しよう、どんなコンセプトで行こうと考えるうちに「自分とはいったい何なのだろう」というシェフと同じような疑問を持ち始めたのも事実です。

きっと料理人は人から学ぶことと並行して「自分の料理」というものを意識し始めた時からこの疑問は誰にでも訪れ、いつまでも考えなければいけない永遠の課題になっていくのかと思います。

きっと今日答えが出たとしても、明日朝起きたら違う気がするかもしれないし、数学みたいに答えが1つではない。

だからこそ食材を見つめる過程で自分自身に照らし合わせてその都度料理を通して答え合わせしていくものなのかなと仕事を通じて考えます。

私より素晴らしい年下の料理人は数多くいる中で、自分は今まで何をしてきたんだ、、自分はこれからどうしていくべきなんだ、、

と過去や未来のことを考えるのではなく、

実際に今行動することが過去への挽回であり、未来への可能性なのだから


結局見るのは「今」しかないと思います。


今後料理の世界を含めたほとんどの世界は

年齢が何の意味もない世界になると思います。

年下上司や年上部下、新卒で管理職や中途の見習い

年齢に関係なく、しかし年齢に恥じることないような行動を日々意識して取り組んでいくしかないと思いました。

日々の行動に「なぜ?」といわれても、しっかりと答えれるような行動哲学や行動美学が料理人が料理以外で学ばなければいけないものの初めの一つだと思います。このような考える機会を辛辣な言葉を用いて与えてくださった田村浩二シェフはじめ数多の偉大なシェフの方々に感謝したいです。

おそらくこれからも料理業界のことは今まで通り書いていきますが、テクノロジーを用いた業務改善などに今までの料理人の伝統から受け継がれるものを考慮して自分なりに料理業界を盛り上げ、改善していけるように考えていきたいと思います。


今年東北に住む父からの年賀状に書かれていた分を掲載して閉めたいと思います。

連日吹雪に閉じ込められているときは、この雪の解ける日が来るのであろうかと心細くなる。けれども厚く積もった雪だってみな消えてなくなる日が来ることを疑わないのは季節の摂理を何度も経験してきたからである。予想することは心細くて難儀であるが、その努力を支えるものは経験である。経験をまじめに蓄えればそれだけ正確に遠方を予見できる。

父からも多くを学ぶ2020年の素晴らしい幕開けだったと思います。

自分の状況を叱ってくれる人がいてくれることに感謝して


2020/1/1


働きたい飲食店を目指して目標に進んでいます。