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【読書日記】金儲けのレシピ|真の『仕事術』とは『金儲け術』

本書の結論。
金儲けこそが、最強、最高のビジネススキルでした。


どうも、安全・安心と絆でつながる
キャリアコンサルタントのタルイです。

週イチ更新も30週を超えました。



いきなりですが
今回ご紹介したい本はコチラです。


「金儲けのレシピ」

タイトルがエグいですよね。
本当にそんなものが世の中にあるのかと
ちょっと斜めに考えちゃいますね。


でもね、確かにありましたよ。


先に結論から書きます。
こちらがそのレシピです。

〈金儲けのレシピ〉
●レシピ0   商売の原理原則
●レシピ1 消費者から買う
●レシピ2 客に作業させる
●レシピ3 まとめると高くなる、切り分けると高くなる
●レシピ4 1:n構造を作る
●レシピ5 両方から金をもらう
●レシピ6 合法的に麻薬を売る
●レシピ7 確率をいじる
●レシピ8 空気を売る
●レシピ9 意思決定に介入する
●レシピ10 仕入れで儲ける
●レシピ11 他人の財布を狙う
●レシピ12 高いものはいいものだ
●レシピ13 勝手に「権威」になる
●レシピ14 信者ビジネス
●レシピ15 究極のレシピ


著者いわく、これらのレシピは、

「それはあたかも、バーモントのルーを入れて玉ねぎ、豚肉、人参(にんじん)を入れれば、とりあえずカレーが美味しくなる万能のレシピのようなものである」

なんとっ!
嬉しいです。

私はこういうレシピを求めていたのです!

巷にあふれている
誰も真似できない
特殊な成功事例であったり

原理原則からハズれた
後付の成功法則だったりと

もう正直に書くと...

私はお腹いっぱいなのです。


さて、あなたはここまでを読んで、

ひょっとしたら金儲けと聞くと
「卑しい」とか「悪いこと」のように

ネガティブなイメージを
抱いてるかもしれません。

ですが、
どうかこの記事を読み進めることで

それは日本人の多くが抱く
「思い込み」であると
最後に思っていただければ嬉しいです。


それから本書は
最近流行りの副業系の話ではありません。

しかし私が読んだ感想は
副業されている方にも
たいへん役立つと思いました。


また、
著者は文体は辛口というより
超辛口です。

キレがあるのにコクもあります。

読後感はもう爽快の一言です!


では、いってみましょう!



◆著者は東大中退で年商10億の元社長

著者は事業家botさん。
bot...つまりロボットなんですね😅

お写真もありません。

その名の通り、
儲けることに特化した考え方や
善悪を問わない本質的思考はたいへん興味深いです。

著者のツイートは毎回
混じり気なしの純度の高いド正論です。

大変面白いので良かったら
フォローしてみてください。


では、本書の話に戻します。

著者が本書で伝えたい思いはこちらです。

「精神論・根性論ではなく、
理論に基づいた金儲けの技術を伝えたい」


著者は東大を中退し、
そして自分がオーナーとして企業を
年商10億円以上まで成長させました。


その中で、商売の法則は
15の“原理原則”にまとめられることを
発見されました。


本書は、その15の原理を
様々なビジネスモデル、経済学、人間の本能などから
徹底的に検証・考察して、
「金儲けのレシピ」として1冊の本にされたのです。


最高のビジネススキルとは、
「金儲け術」なのです。

エクセルでうまく計算ができたり
パワーポイントでキレイな資料を作れたり
英語ができたりする必要は、
本質的な仕事の能力とは全く関係がない

金儲け術は起業家だけが必要なのではありません。
これはサラリーマンでも同じなのです。

資本主義社会においては
資産を増やさない選択をするには
無人島で自給自足をする以外には
ちょっとあり得ないのです。


◆金儲けのレシピ0 商売の原理原則


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私は本書で一番読むべき内容は
この後に紹介する15のレシピより
この章だと考えました。

 完全競争市場にならない市場で勝負しろ
 LTV>CACに基づいて収益性を判断しろ


●完全競争市場とは

「売り手が多数存在する」状況で
売られている商品が同じようなものの場合

消費者の興味は「価格」にのみ向かいます。

まともに商売をやれば最終的に時給1000円になる

つまり、最終的には自分の労働コストだけで
利益が残らないことになっちゃいます。

簡単に言うと
「儲かる商売」を作るためには、
なるべく競争が発生しないような
構造を作る事が必要なのです。

それが難しいのですけどね😅


●商売の正しい見方 LTV>CAC

巷のビジネス本や事業計画の解説本では
「固定費を少なくし、変動費をコントロールしましょう」みたいなことが書いてあります。

著者は指摘します。

ビジネスモデルを真に解説するとき、
もっとも重要なのは

LTV(ライフタイムバリュー)と
CAC(顧客獲得コスト)のバランスである


成功者は必ずしも 成功のノウハウを もっていない


ここで私も著者の主張に乗っかって
口を尖らせてお伝えしたいです。

私は長らく飲食コンサルティングをやってますが
飲食業界が儲からなくなったのも
ポータルサイト(食べ●グ、ぐ●なび、H●T PEPPER)に
集客を依存してしまったからなんです。

つまり、
CACがかかりすぎるのです!


そしてこれからも
IT弱者の立場から
AIでも弱者になって

またしても搾取されまくる未来からは
なんとしても脱しないといけません。



◆金儲けのレシピ 15の原理原則

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●〈レシピ1〉消費者から買う


バイク王にブックオフにガリバーと
共通項は「消費者から買う」

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この章のレシピの中身です。

¥ 消費者に売るのではなく、消費者から買え
¥ 労働力を取りまとめて売れ

「消費者に売る」ビジネスとは
スーパーマーケットや飲食店のことです。

「消費者から買う」ビジネスとは
バイク王やブックオフや質屋さん。

どちらのビジネスが
圧倒的に事業構造がいいと言うと
消費者から買うビジネスということです。


なぜならば...

消費者と言うのは文字通り"消費者”なので
消費するときはプロフェッショナル。
だけど、
消費者は「売る」ときはプロフェッショナルではないから

と説明されてます。


なんて皮肉めいた本質を
ズバーンと書く人でしょう🤣🤣


さらに、

消費者が売るときに、値段について真剣に考えないのは
モノだけではなく自分自身についても同様である

またしても鋭角に意見をブッ込んできました❗


労働力を取りまとめて売るビジネスといえば
派遣事業者やクラウドソーシング系の
クラウドワークスやランサーズです。

成功者は必ずしも 成功のノウハウを もっていない



●〈レシピ2〉 客に作業させる

「IKEA」と「焼肉ライク」
その共通項とは❗️

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ちなみに、この章のレシピの中身です。

¥ 作業にエンタメ性を持たせて、逆に押し付けろ
¥ セルフ〇〇を発明しろ

作業にエンタメ性を持たせたといえば
IKEAですね。

IKEAの大きな特徴は、単なる板とネジと棒を、「組み立てれば棚になるので棚だ」と言い張って暴利を貪ったことである。

...言い方😅

とはいえ、
DIYのように何かをつくったり
組み立てたり作業するのが
好きな人のニーズを満たせてますよね。


事業化botさんの言葉をお借りすると
「客に作業を押し付ける」という点では
焼肉も同様のビジネスモデルです。

焼肉は、冷静に考えると、肉を切って多少タレにつけてある、
といった程度の料理である。

まぁ、そのとおりなんですが...



ただ、飲食コンサルである
私の意見も加えさせていただくと

焼肉屋さん成功の秘訣は
お肉の調達ルート
ほとんどすべてです。

567禍で、
焼肉屋さんの新規出店が増えてますが
実は成功へのハードルは高いですよ。



●〈レシピ3〉まとめると高くなる、切り分けると高くなる


六本木ヒルズに高級鮨屋
共通項が見えてきますか?

成功者は必ずしも 成功のノウハウを もっていない


この章のレシピの中身です。

¥ まとめて売るのか、分けているのかを見極めろ
¥ 資本がないならスモールメリットを活用しろ
¥「既存のイメージ」を有効に使え


■まとめて(集めて)売るか、分けて売るのか

集めると高くなるものの典型は
「土地」でした。

狭い土地であれば2階建ての民家しか
建てられないけど

まとまったエリアであれば
50階建てのビルが建てられると説明されてます。


分けて高くなるものとは「肉」「魚」です。
切り身にすると
一手間かかってるという認知が働き
スーパーでの高い支払いを消費者が許容してます。


「鮨」もまたまとめると高くなる商品の
代表例でした。

ちなみに本書では書かれてませんが
「寿司」ではなく「鮨」と書くのも

「鮨」は魚編に旨いと書くことから
「旨い魚を使ったすし」
使われることが多いようです。

高級品のイメージづくりには
「寿司」ではなく「鮨」と

カテゴリーを変えるのが
手取り早いですよね。


■スケールメリットとスモールメリット

スケールメリットは規模のメリットともいわれて
規模を大きくすることで得られる
効果や利益、優位性などのことです。

その逆で、
「スモールメリット」というのもあります。

個の力で食べていくことができる人は
一人で個人商店として営業するのが
一番効率がいいということです。

ちなみに私もスモールメリットを活かして
15年仕事できてます。




●〈レシピ4〉1:n構造を作る


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この章のレシピの中身です。

¥ いちど作った物をN回売れ
¥ ビジネスをパクるのではなく、儲けの構造パクれ


インターネットが商売にもたらした
最大の影響は

1:nの構造を容易に作れるようになったこと

と、著者は指摘してます。

例えば、SaaSです。
Software as a Service
(サービスとしてのソフトウェア)の略ですね。

これまでPCにインストールする
ソフトとしてパッケージ製品で
売られていたものが

インターネット経由で
利用できるようになったものです。

クラウド会計ソフトの「Freee」
上場時から時価総額1000億円突破するほど
高い評価を受けました。

SaaSが高い株式価値の評価を受けやすい理由は

①月額課金のため、将来の収益が読みやすく、LTV>CACが成立しやすいため、投資家も投資しやすい。
②1:n構造が成立しているため、損益分岐点を超えた部分の売上は大半がそのまま利益になる
③業務プロセスにロックインされるため。解約しづらい。


重要なのは、
この3つの成功要因が他のビジネスにも
当てはまらないかを考えてみると...

オンラインサロン
③は難しいですが、
①と②の条件は満たされております。



●〈レシピ5〉両方から金をもらう


成功者は必ずしも 成功のノウハウを もっていない

この章のレシピの中身です。

¥既存のビジネスモデルの金の流れを逆転させろ
¥ 場所やサービスをメディアとして捉えろ

ハイクラス転職で有名な「ビズリーチ」

旧来のビジネスモデルは
企業側が手数料を払うことにより

求職者の望む企業ではなく、

手数料の払いがいい企業に
仲介者が誘導してしまう問題があった。

そこで求職者にカネを払わせることで
「真に求職者に寄り添った転職仲介」を可能にしました。


場所やサービスをメディアとして捉えろ
とは

客を広告対象者として
考えるということです。

タクシーやクレジットカードは
利用者がお客ですが、

利用者が増えると
そのサービス自体が
広告媒体価値が出てきます。



●〈レシピ6 〉合法的に麻薬を売る


おぉっと💦
ちょっと穏やかではない話ですね😅

合法的に麻薬を売るとは
「酒、たばこ、大麻、覚醒剤」などの

国家と反社が 
利益を吸い上げていないものに
手を出すということです。

成功者は必ずしも 成功のノウハウを もっていない


この章のレシピの中身です。

¥ 砂糖をたくさん入れろ
¥中毒性のある嗜好品を文脈に乗せて売れ


あぁ〜💧

ついに著者は、
飲食業界がひた隠しにしていた
不都合な真実を暴露してしまいました😅


クレープにタピオカにパンケーキは
中毒性のある嗜好品の代表です。


特に「砂糖・小麦粉・脂肪」
白い粉3点セットを

「オシャレっぽい雰囲気を出して、客の口にぶち込む」ことができれば、それだけで原則儲かると言っても過言ではない。


しかし、「砂糖をたくさん使ってます」
と言っても売れるわけがない。


そこで「文脈に乗せて売る」

著者が提言する「文脈に乗せて売れ」は

オシャレっぽく売るか
鮨屋のように隠し味ぽく売るか
はたまた健康的なイメージをつけるか


結局は
ビジネスとは
いかに人間の本能を
刺激するかということですね。


このあたりのお話にご興味のある方は
京都大学の伏木教授の書いた本が参考になると思います。


ちなみに、本書では
タピオカブームが起きた後は
バブル崩壊、リーマンショックと
不況に見舞われることにも触れてます。

怖いですね。


◆次回に続きます。

ノリノリで書いていたら、
あっという間に5000文字
超えちゃいました!

続きは次週に書きます。


本書はビジネス書のわりに144pと
コンパクトにすっきりと
ムダなくまとめられてます。

もちろん
ビジネスに関わる人全員に
有益な内容です。

金儲けの構造自体を理解できることは
その構造で寄ってくる「悪い人対策」にもなることでしょう。

続きが気になる方は
ぜひ本書をお手に取ってください。

最後までお読みいただき
ありがとうございます。

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