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「島耕作」の著者に学ぶプラス思考のすすめ【読書セラピー】弘兼流 やめる!生き方

思い切ってやめてみたら、
こんなにスッキリ楽しく生きられた!


『島耕作』シリーズでおなじみの
漫画家・弘兼憲史氏に教わりました。


こんにちは読書セラピストの
タルイです。



今回どうしても
あなたに紹介したい本が出ました。



著者は40年も連載が続く
サラリーマン漫画の金字塔
「島耕作」シリーズの弘兼先生です。

https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00285/00006/
弘兼 憲史(ひろかね けんし)
漫画家 1947年、山口県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、松下電器産業(現・パナソニック)に入社。74年に漫画家デビュー。作品に『人間交差点』『課長 島耕作』『黄昏流星群』など。島耕作シリーズは「モーニング」にて現在『社外取締役島耕作』として連載中。2007年紫綬褒章を受章。



私が本書を手にした理由は
弘兼先生に対してのある疑問からです。

それは…


なぜ、島耕作シリーズは
連載をやめないのか?



ご覧の通り、
島耕作シリーズは
もう連載40年です。


『課長島耕作』(1983年~1992年)
『部長島耕作』(1992年~2002年)
『ヤング島耕作』(2001年~2010年)
『取締役島耕作』(2002年~2005年)
『常務島耕作』(2005年~2006年)
『専務島耕作』(2006年~2008年)
『社長島耕作』(2008年~2013年)
『係長島耕作』(2010年~2013年)
『会長島耕作』(2013年~2019年)
『学生島耕作』(2014年~2017年)
『学生島耕作~就活編~』(2017年〜2018年)
『相談役島耕作』(2019年~2022年2月)
『社外取締役島耕作』(2022年3月~)


主人公の島耕作は
社外取締役就任時に74歳です。

流石にもう働くなくても…


と常々思っているのですが





島耕作の連載をやめない
弘兼先生が
「やめたもの」は何なのか?


気になりませんか?


本書の目次をご覧ください。

目次
第1章 やめて受け入れる
第2章 やめて自立する
第3章 やめてラクになる
第4章 やめて楽しむ
第5章 やめて幸せになる
弘兼流やめる!生き方


後ほど詳しく解説しますが
弘兼先生は全5章の中で
35個も「やめてみた」のです!


島耕作の連載は
やめないのにです。



弘兼先生曰く、

諸々やめることを
受け入れる
自立することができて
ラクになって
楽しむこと
ができて
幸せになれるというのです。



本書のテーマは
「60歳からの前向き人生のすすめ」


何をやめて、何を続けるか


ここから先に
人生の優先順位が見えてきます。



◆第1章 やめて受け入れる

この章で弘兼先生が
やめたのは以下の通り

01「歳に逆らう」のをやめる
02「肩書きに頼る」のをやめる
03「老後のお金の心配」をやめる
04「健康のために」をやめる
05「世間体を気にする」のをやめる
06「老後の楽しみ」をやめる
07「変えられないことで悩む」のをやめる
弘兼流やめる!生き方



私がこの章の中で
特に心揺さぶられたのは



03「老後のお金の心配」をやめる


そりゃ〜先生は
いっぱい漫画描いてるから


印税がガッポガポ入ってくる
じゃないですか!

と負け惜しみのツッコミを
入れたくなりましたが


わりと大切なことが
書いてありました

引用します。

お金の安心を求めること=不安を求めること
弘兼流やめる!生き方


つまりは
どんなに稼いだり、
貯めたとしても

お金の不安は
尽きることがありません。


であるならば
「不安に思うだけ損じゃないか」
というのが著者の結論。



お金とどこかで折り合いをつけて
身の丈に合った生活をして


お金の不安に振り回されないように
することが大事なのです。

お金というのは
自分で付き合い方を決めるものなのです。
弘兼流やめる!生き方


確かに。


◆第2章 やめて自立する

まず、私は60歳で
「自立する」のキーワードに
ちょっとびっくりしました。


世間一般から考えたら
60歳はもう
「自立」している年齢です。


一体何から
自立するというのでしょうか。

08「妻に求める」のをやめる
09「いい父親」をやめる
10「親の介護の犠牲になる」のをやめる
11「無駄な人づきあい」をやめる
12「正しいにこだわる」のやめる
弘兼流やめる!生き方


つまり
妻、子供、親、からの
共依存の関係を断ち
真の自立をしなさいということです。


この章で特に刺激になったのは

08「妻に求める」のをやめる


私は知らなかったのですが 

最近では50代で
増えている熟年離婚は

夫から離婚を切り出すケース
増えているそうです。


この夫から切り出す理由が
またしょうもないのですが


「自分の夢を追いかけたい」とか

妻への不満が募ったとして
「手抜き料理ばかり出される」
「家の中がいつも汚い」

などなどです。


しかし
夫から切り出す熟年離婚の場合は
離婚後の生活が予定通りに行かなくて
後悔するケースが多いとのことです。

団塊世代で増えた
妻から離婚を切り出すケースも


テレワークで妻と一緒にいる時間が
増えたことによるコロナ離婚


離婚後に解放されて
自由な人生を謳歌しているのは
たいてい女性のほうなんだそうです。




◆第3章やめてラクになる


この章でやめるのは以下の通り

13「がんばる」のをやめる
14「ストレスを気にする」のをやめる
15「物忘れを気にする」のをやめる
16「いい人」をやめる
17「欠点を気にする」のをやめる
18「モノをため込む」のをやめる
19「服をとっておく」のをやめる
20「本、DVD、CDをとっておく」のをやめる
21「年賀状」をやめる
22「お中元・お歳暮」をやめる
23「葬儀に出る」をやめる
24「終活」をやめる
弘兼流やめる!生き方


私も弘兼先生ほどではないですが
やめるのは得意です。

ですが先生は
私の一段上におられます。


例えば私は
「洋服を一枚買ったら、
 洋服を一枚捨てる」ルール
ですが


弘兼先生は
「洋服を一枚買ったら、
 洋服を三枚捨てる」ルール


葬儀にも出ないまでになると
すごい徹底ぶりです。


私が特に響いたのは

15「物忘れを気にする」のをやめる


私も最近記憶力の低下を気にして
色々と対策を考えてましたが



無理に思い出そうとせず
スマホで検索すれば
すぐにわかるし

スマホ検索自体が関連記憶となり
新たに記憶として
定着しやすくなるそうです。

なるほど。



◆第4章やめて楽しむ


25「常識にとらわれる」のをやめる
26「夫婦旅行」をやめる
27「趣味と仕事を分ける」のをやめる
28「ケチな遊び」をやめる
29「反省する」をやめる
30「ギャンブル」をやめる
弘兼流やめる!生き方

この章で気になったのは

26「夫婦旅行」をやめる


多くの男性にとって定年後の夢は


それまで苦労をかけた

妻との二人だけの旅行


のはず、

その夫婦旅行をやめてしまったら
奥さんから不満が出て
悪影響になるのでは?

と疑問に思ったのですが…


およそ8割以上の奥さんは
夫と二人で旅行に行きたいとは
思ってない
そうです。


そんなお金があったら
仲の良い友人と
温泉旅行にでも行きたいそうです🤣


はぁ…
先ほどの熟年離婚の話もそうですが

男はつらいよ。



◆第5章やめて幸せになる


31「人と比べる」のをやめる
32「自分で何でも解決する」をやめる
33「イライラする」をやめる
34「孤独を恐れる」のをやめる
35「成功にこだわる」のをやめる
36 最後までこれだけは「やめない」
弘兼流やめる!生き方


この章では特に
35「成功にこだわる」のをやめる
が考えさせられます。


あなたにとって
「生きがい」とは何でしょう?


2016年にスペインで
出版された「Ikigai」

日本のIT企業で
10年働いたスペイン人が
共著で書いた本で

日本人独自の幸福感や人生観が
ヨーロッパ的解釈で紹介されてます。


この本がベストセラーになり
日本の「生きがい(Ikigai)」
という言葉が
世界で話題になりました。


英語圏ではこの単語に
値する訳がなく

“Ikigai”という単語として
浸透しています。



ついにはネット上では
「Ikigaiチャート」
なるものまで出現しました。

好きで得意でお金になり需要があるが生きがい?



弘兼先生は、この図を見て

欧米人がいかに「生きがい」を
理解していないということがわかる
弘兼流やめる!生き方


と喝破してます。


どういうことか?


弘兼先生は
60歳からの幸せな人生の条件として

「好きなこと」
「得意なこと」
「人に迷惑をかけないこと」
「人の役に立つこと」

この4つが揃うものを見つけることが
近道であると説いてます。

60歳からの幸せな人生の条件


弘兼先生が
「お金が儲かる」ことを
外した理由は

これを目的としてしまうと

自分が幸せになることを
優先することになりがち

だからです。


自分を幸せにしたら
そこで終わりだが

誰かを幸せにすることを
優先すれば

幸せが連鎖して
自分も幸せになることができる。


また、
自分の幸せを追求するために
他人を不幸にしてしまう 
可能性
があるのなら
社会が成り立たなくなる

よって
「他人に迷惑をかけないこと」
が加わるのです。


この4つは
松下電器産業(現・パナソニック)
の創業者松下幸之助さんの 
哲学でもありました。

そして、
この本の結論でもあるのです。


私は本書で、
60歳から幸せな人生
「何をやめて」「何をやめないか」
この指針が見えてきました。


それから余談ですが

前述した「Ikigai」について

実は脳科学者の
茂木 健一郎さんが

「生きがい」に関する内容を
イギリスで出版して
日本に逆翻訳した本があります。

茂木さんはこの本の中で

日本人の
「生きがい」になっているのは

毎日早起きして
気持ち良い朝を迎える
とか、

身の回りの物事に自分だけの

小さなこだわりを持つ
といったこと。


お金儲けや社会的地位とは
無縁のところにある

到達点や目的ではない
「終わりのない目標」

それは
仕事で成功する、
財を成す
出世するというように、

人生で何かを成し遂げる達成感と
同じような価値を持っているもの


だと語っているのです。

「終わりない目標が生きがい」



これは沁みる言葉ですね。




◆〈私のまとめ〉「好きで得意なことで成功する」ってつまんない生き方


私が本書を読んだ感想を
3つにまとめてみました。

①もっと「やめること」が見つかった!


私は新しいことを始めるよりは
やめるのことの方が得意なので

もう色々と
やめ尽くしたと思ってましたが
認識が甘かったですね。



おかげで新たにやめるものを
たくさん発見できました。

03「老後のお金の心配」をやめる
04「健康のために」をやめる
10「親の介護の犠牲になる」のをやめる
15「物忘れを気にする」のをやめる
28「ケチな遊び」をやめる
32「自分で何でも解決する」をやめる

以上を
これから60歳に向けての
スモールゴールにします。


②インスタントな「自己啓発」では幸せになれない


「好きで得意なことで
お金儲けして成功する」


最近の自己啓発の定番とも言える
キャッチコピーですが

これはとっても
つまんない考え方でした。

理由は2つあります。


一つは、
成功しなければ幸せになれないこと


もう一つは
弘兼先生が教えてくれたように

結局
自分の幸せしか
考えていないから
ですね。



「好きで得意なことで
お金儲けして成功しよう!」



こういう耳障りの良いことを
言ってくる方は

自身の商材を売るために
いっている

つまり
自分の幸せのためだけの
営業活動です。


ただ、私もそうだったので
偉そうなことは言えませんが

「好きで得意なことで
お金儲けして成功しよう!」 

こういう方は、
まだ本当の幸せを
知らない可能性があります。


私が、
お金儲けで幸せになれないことに
気づいたのは
50歳を超えてからです。


ですから、
商材を売っている方の年齢では

まだ気づけていない
可能性が高いのです。


自分だけの幸せを考えるのは
「子供の特権」です。

周りの親だって
自分の子供にはきっと

自分の幸せのことだけ
を考えてもらいたい

と思っているはずです。


だからこそ社会が成熟して

大人の考えをする人が
増えるのを待つ



そのぐらいの気構えも
大人な態度でしょう。


③「終わりない目標が生きがい」


では本当の幸せって何なのか?

それは詰まるところ
「生きがい」になるのですが


それは茂木健一郎先生が
教えてくれました。

これは日本人だけの
長く持続可能性の高い
幸せの方法なのです。


仕事で成功して
財を築くことは
誰しもできることじゃない


成功しなければ
満足できない仮説は
不十分なのです。

お仕事や事業で成功して財を成す
いわゆる成功系を
「なりたい自分」とするならば


「終わりのない目標」

「小さな100の喜び」

で1日を繋げる

「ありたい自分」という
極めて持続可能性ある
幸せもあるのです。


これが「生きがい」だったんです。



なりたい自分より
ありたい自分を


この考え方は
内村鑑三さんが
「後世への最大遺物」
でおっしゃってました。



〈生きがい〉については次回まとめます。



さて、本書は
60歳からの人生の指南書でした。


実は、弘兼流には
70歳からの指南書もあります。




70歳からは
「好きなことだけやる人生」


好きなことをやることこそが
最高のストレスケアなんだそうです。



弘兼先生にとって
それは漫画を描くこと。

それも生涯現役にこだわってます。




世界的な人気漫画
『ドラえもん』の作者
藤子・F・不二雄先生の最期は


ペンを持ったまま机に
突っ伏した状態で
亡くなっていたそうです。



弘兼先生はその話を聞いて、

これこそ理想の死に方
だと思ってます。


私の予想ですと

島耕作は作者と一緒に
80歳を超えても働くでしょう。

もうこうなったら、
島耕作にも
死ぬまで働いてもらいたい。


キャリアコンサルタントの私から
80歳を超えてもできる仕事で

島耕作への
適職アドバイスはズバリ!





「マンション管理人 島耕作」


東京の港区の
タワマンの管理人をする
島耕作が

タワマン住民たちの
事件に巻き込まれては
解決するストーリー

なんてのはどうでしょうか?



最後までお読みいただき
ありがとございます。


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