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【テロワール九州】

今月初め、宮崎県へ出かけてきました。目的は「ふらんす食堂Bistroマルハチ」の9周年だけど8周年記念パーティーへの参加でした。
マルハチの八田淳シェフは、フレンチシェフ歴32年で、都内のレストランから宮崎に帰って来て9年になります。
宮崎県庁に近いビルの1階で気軽なビストロとして、それでもきちんとしたフランス料理を提供、人気を集めてきました。
それでもコロナ禍は厳しい状況をもたらしました。その間、「メヒカリのアンチョビ」などを開発し、通販事業を立ち上げて売り上げの確保に努めてきました。メヒカリのアンチョビは、日向灘で大量に収穫されるのですが、いかんせん日持ちしない魚だったメヒカリを、岩塩に漬け込むことで保存性を高め、全国に発売できるようになりました。八田シェフは宮崎県には、このように隠れた美味しい食材がたくさんあることを再発見します。
 
『テロワール九州』
10月10日に鹿児島県で行われた、第12回全国和牛能力共進会でも、種牛では鹿児島県。肉牛では宮崎県とグランプリを分け合う形になりましたが。この生産量日本一の「宮崎牛」と「マンゴー」については、宮崎県産が認知されています。
それ以外の食材についても、まだまだ知られていないポテンシャルの高いものがたくさん生産されています。
ところが生産者さんは、規模も小さく、販売促進策や流通経路を持っていません。農協経由では、宮崎県産にまとめられてしまい、生産者の顔が消費者のところに届くこともありません。
そこで、八田シェフのフレンチレストラン業界の人脈を活用して、都内のホテル・レストランへ直接販売していこうという活動が始まりました。生産者と、企画している八田シェフたちが協議会を作り、フレンチに合う食材をシェフが吟味し、調理法を含めて提案しようという仕組みです。宮崎を本拠とするソラシドエアの協力を得て、朝獲れの野菜をランチタイムに届けるというチャレンジや、少量で高品質のものをセレクトして届けようという取り組みがスタートするのです。
 
まずは来年1月に、都内・首都圏のシェフを集めてガラ・ディナーを開催。宮崎県の食材の提案をするということです。
着々と準備が進んでいるようです。
楽しみですし、健闘をお祈りしたいと思います。

【プロフィール】

上田和久

kazz@studiowork.jp

スタジオワーク合同会社 代表

1959年熊本県生まれ、京都、福岡で暮らし、都城の単身生活を終え福岡に戻っています。
国際HACCP同盟認定リードインストラクター、JHTC認定リードインストラクター
上田和久 facebookは
https://www.facebook.com/kazz.ueda

経歴と仕事分野
 厨房設備施工会社、電機メーカーで冷蔵設備の設計施工営業を担当後、食品メーカーへ転職し、品質保証の仕事を経て、2016年コンサルタントとして独立。
 主に、HACCPの認証取得が目的ではない、あるいは安全安心な食品を提供することを目的にした企業に対して、HACCPに基づいた衛生管理の取り組みを支援している。
 具体的には、食品工場に対し、これまでの計画施工から現場運営まで経験を生かした新築・増改築についての助言を行う他、製造現場に対して、クレーム対応、異物混入の原因の究明と対策、再発防止の仕組み作りの提案を行っている。
 食品工場の抱える問題やこれからますます厳しくなる要求への対応、それらを一緒に解決していくことを使命とし、精力的に活動している。

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