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マックのマニュアル 03

 私の持っているマクドナルドの経験は30年以上前のものです。そんな古い情報役に立たないと思われますが、1980年代が、マクドナルドの教育システムのピークです。

創業者レイクロックの後をついでCEOになり、マクドナルドの利益体質を作り上げ、CEO退任後も強い影響力を持ち、1980年代には、オークブルックの奥に茂った原生林に広大な本社と、ハンバーガー大学、ハイアットの運営する学生用の宿泊施設を作りました。

フレッド・ターナーは、建物の設計、デザイン、調度品の選択に至るまで関与していきました。最初のハンバーガー大学は、オークブルックから30分くらいの場所にある店舗の地下で、次に作ったハンバーガー大学は店舗横に別建物を作りました。

私はそのハンバーガー大学で学びましたが、宿泊するのは近所の歩くとギシギシする木造のおんぼろモーテルでした。

1980年代に出来上がったハンバーガー大学の人口の池を隔ててあるホテルは、ハイアットが運営し、名前こそロッジでしたが、大きなインドアープールと、エクササイズルームを備え、グランド・ハイアット並の施設でした。

設備もそうですが、トレーニングシステムも磨き上げていました。でもちょっと複雑なトレーニングシステムだし、店舗のマネージャーには負担が多いと、現在はだいぶ削減されています。


 前回は 階層別トレーニングシステムの 1番目、店舗アルバイト(マクドナルドではクルーCREWと呼ぶ)向けのトレーニングチェックリストS.O.C.(ステーションオブザベーションチェックリスト)をご説明しました。

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