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オリーブオイル

今シーズンのオリーヴオイルをボトリングする時期がやってきました。
収穫は昨年10月末には終わっておりますが、静置して不純物を沈殿させるのに2~3ヶ月かかるのです。フィルターにかける方法もありますが、我が家では昔ながらの沈殿方式をとっています。不純物を含んだまま保存するとオイルの劣化(酸化)が早くなるので沈殿物を排除してから5リットル缶に移します。

南北に長いイタリア半島は気候や地形もバラエティに富んでいて商品作物として生産されるオリーヴの種類はイタリア国内だけでも30種類以上あります。
プーリア州内でも北部と南部では植えられている品種が違います。中央部の我が家周辺では樹齢数百年の巨木が多く、実は小さめのレッチーノ、オリアローラという品種が主流です。今季はプーリア全体の収穫量は少ない年でしたが、我が家の土地のオリーヴは量も質も良いものが取れました。

毎日の料理には5リットル缶から1リットルほど入るステンレス製のオリーヴ注ぎに移し替えて使っています。家族3人で毎月5リットル缶1缶は使うので、計算すると1人毎日大さじ4杯ぐらいオリーヴオイルを食べていることになります。我が家では料理にバターは一切使いません。大豆やひまわり種などの食用油はほとんど使いません。揚げ物もトルタやパウンドケーキなど全て自前にエクストラヴァージンオリーヴオイル。外食の機会も限られていますし、できあいのお惣菜などもほどんど買わないので、日本人の平均と比べると相当多いと思われるかもしれませんが、プーリアでは普通でしょう。

イタリアの中でもプーリアのオリーヴオイルの生産量はとび抜けていて全生産量の半分ほどがプーリア産です。プーリアの郷土料理の特徴の一つがオリーヴオイルをたっぷりと使うこととも言えるのです。プーリア人が好んで食べるオリーヴオイルは熟した実から取れるマイルドなもの。食材の素の味を活かすのに最適です。少量垂らすことで味や香りが増すお醤油のような使い方だけではなくオイル煮にしたり、コクを出すために使ったりと出汁のような役割も果たします。消化に良いので胸焼けもしませんし、離乳食や介護食にも適しています。オリーヴオイルの効用はよく知られていると思いますが、プーリアで高齢者が元気で肌艶が良いのはオリーヴオイルの摂取量が半端なく多いからだという実感があります。

イタリア全土ではオリーヴオイルの生産量は年々減っています。イタリア国内の価格もピンからキリまであり、さらに消費量は生産量より多いのでイタリア人でも海外から輸入したオリーヴオイルを食べている人が少なくないという事実があります。健康に良いというイメージが広まると同時に経済性が追及されると、本物とは何?という問いもうまれてきます。

先祖が残してくれた木から、化学的な農薬や肥料を与えずも自分たちが汗水たらして下草を刈り収穫すれば毎年美味しくて健康に良いオリーヴオイルが採れるというのは単純にお金には換算できない喜びです。

大橋美奈子 Facebook
https://www.facebook.com/minako.ohashi

メール・アドレス
minako@da-puglia.com

大橋美奈子さん経歴

 演劇の勉強で欧米に留学し、欧米の料理に馴染みました。主人の
ジョバンニ・パンフィーノはスイスの有名ホテル学校を卒業後、
レストランビジネスに入り、 高級ホテルやイタリア高級レストラン
のビーチェのヨーロッパの店舗で働いた後、 東京椿山荘に開業した
超高級ホテルのフォーシーズンの高級イタリアンとして開業した
ビーチェの指導責任者としての勤務経験がある外食のプロです。
 そのジョバンニ・パンフィーノと,日本で知り合い結婚し長女を
授かり育てていたのですが、数年前に子供の教育と生活環境を考
え、主人の故郷であるイタリア・プーリアに本格的に移住したので
す。母が料理学校を主催している関係で食に興味を持ち、自ら自家
農園で野菜を育て、自家製のオリーブオイルで体に優しい料理を楽
しんでいます。現在はプーリアで生活をしながら、イタリアの情報
発信をしたり、コンサルティング、輸出入ビジネスを行っておりま
す。

 また、時々イタリアの食ツアーを開催しています。これから私が
惚れ込んだイタリア・プーリア地方の自然を堪能する食情報を
お届けします。

 ブーツの形をしたイタリア半島のちょうどとがったヒールの辺り
がプーリア州です。私たちが日本とプーリアの架け橋になろうとダ
プーリアという会社を起したのは15年前です。その頃と比べ、日
本でも随分認知度が高まったプーリアですが、この数年主に欧米人
のヴァカンス先として大変注目を浴びています。
https://www.facebook.com/1438029856464276/photos/a.1438031556464
106.1073741828.1438029856464276/1523683344565593/?type=1&theater

 プーリア州の中心部にあるイトリアの谷(谷というより盆地という
方がふさわしい)にあるこの地に東京から移り住んで6年、兼業農
家的生活も板に着いて来ました。プーリアといえばイタリアの食料
庫といわれる程の一大農産地でオリーヴオイル、ワイン用のブドウ
をはじめ多くの野菜や果物がイタリア1番の生産量を誇ります。

 また、この地特有の地元でしか食べられない産物も沢山ありま
す。プーリア料理の身上は新鮮な食材をシンプルに食す事。この地
で生産されるチーズやワインもその料理と切っても切れない関係に
あります。そんなプーリアの我が家の毎日の食卓に上る食べ物、
飲み物たちをご紹介させていただきます。
 我が家では7対3の割合ぐらいで一般的に言うところのイタリア
料理(プーリアの郷土料理)と日本食、その他(私が個人的に好き
なアメリカン及びアジアンテイストな創作料理)を食べています。

有限会社ダプーリア 
http://www.da-puglia.com/

大橋美奈子プロフィール 
http://www.da-puglia.com/archives/000047.html

プーリア州の説明
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%83%E3%83%AA%E3%83%A3%E5%B7%9E

ダプーリア
大橋美奈子


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