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クリスマス

イタリア全土がレッドゾーンのクリスマスイブ、とクリスマス当日、我が家は静かに家族3人で過ごしました。
正直、毎年この時期になるとなんとなく気が重くなるというか、親戚と囲む「ご馳走マラソン」の食卓も半ば義務というか、心から楽しめていなかったのです。理由はさて置き、今年は集まることを禁じられているという非常事態。どう過ごすのか、何を感じるのか、試されている感じがありました。
そもそもキリスト教徒でもなく、子供の頃からサンタクロースの存在など信じて来なかったわたくし。世間の流れにのってお祝い気分を取り繕っていたんだなと実感。世界中の多くの人々の心の拠り所となっているイエス・キリストの誕生を一緒にお祝いすることはやぶさかではありませんが、主体的にどうするというものではないのも当然ですよね。
一年の締め括りの時期に親戚や親しい友人たちと会食をしたりプレゼントを交換したりという善意を分かち合うイベントを行うのは良い習慣だとは思うのです。でも考えてみると一年という時の流れの単位さえ西暦が世界標準になっているという現状にも改めて違和感を感じたり。
今まで当然と思っていたことを考え直すきっかけとなっているのもコロナ効果と言えるのかも知れません。

とは言え、クリスマスの食卓はいつもと同じという訳にはいきません。
我が家では七面鳥の丸焼きとラザニア がメインメニュー。プーリアでは特に
決まったクリスマスメニューというのはありません。いつもとちょっと違ったもの、少し贅沢で見栄えの良いものが並びます。七面鳥はプーリアでは一般的ではなくこれと言った郷土料理的な調理法もありません。
私とジョヴァンニが若い頃過ごしたアメリカやイギリスへの年に一度のオマージュと言ったところです。自前のオレンジやクリと一緒にワイルドライスを炊くのが我が家風のスタッフィング。グレービーソースにはマスタードと醤油が入ります。付け合わせにはマッシュポテトやカルチョフィ(アーティチョーク)の酢漬け、チーマディラーぺのオイル煮など。さらに我が家のラザニアはバターを一切使わずベシャメルソースもオリーヴオイルのみといういくら食べても胃もたれしない優れもの。デザートのパネトーネの前に欠かせないのはフレッシュなライチとパイナップル。特にクリスマスのフルーツといえばライチというほどポピュラーです。パネトーネ以外にもリコッタチーズケーキ、柿のパウンドケーキなどお正月のおせち料理さながらに大晦日まで数日間は食べ続けられる分の料理を作りました。にもかかわらず、今日はちょうど畑のキャベツが美味しそうに食べ頃なのでとんかつが食べたいとジョヴァンニが言います。
恒例の門松作りを頑張ってくれたのでリスエストにお答えしましょう。
明日の大晦日には、イタリア伝統の肉のブロードと野草のスープ、富を呼ぶレンズ豆とコテキーノと呼ばれるブタ肉の詰め物、そして年越し蕎麦を食べる予定です。
元旦には日本から持ち帰ったおもちのお雑煮と黒豆を食べ、それからダイエットについて考えます。

大橋美奈子 Facebook
https://www.facebook.com/minako.ohashi

メール・アドレス
minako@da-puglia.com

大橋美奈子さん経歴

 演劇の勉強で欧米に留学し、欧米の料理に馴染みました。主人の
ジョバンニ・パンフィーノはスイスの有名ホテル学校を卒業後、
レストランビジネスに入り、 高級ホテルやイタリア高級レストラン
のビーチェのヨーロッパの店舗で働いた後、 東京椿山荘に開業した
超高級ホテルのフォーシーズンの高級イタリアンとして開業した
ビーチェの指導責任者としての勤務経験がある外食のプロです。
 そのジョバンニ・パンフィーノと,日本で知り合い結婚し長女を
授かり育てていたのですが、数年前に子供の教育と生活環境を考
え、主人の故郷であるイタリア・プーリアに本格的に移住したので
す。母が料理学校を主催している関係で食に興味を持ち、自ら自家
農園で野菜を育て、自家製のオリーブオイルで体に優しい料理を楽
しんでいます。現在はプーリアで生活をしながら、イタリアの情報
発信をしたり、コンサルティング、輸出入ビジネスを行っておりま
す。

 また、時々イタリアの食ツアーを開催しています。これから私が
惚れ込んだイタリア・プーリア地方の自然を堪能する食情報を
お届けします。

 ブーツの形をしたイタリア半島のちょうどとがったヒールの辺り
がプーリア州です。私たちが日本とプーリアの架け橋になろうとダ
プーリアという会社を起したのは15年前です。その頃と比べ、日
本でも随分認知度が高まったプーリアですが、この数年主に欧米人
のヴァカンス先として大変注目を浴びています。
https://www.facebook.com/1438029856464276/photos/a.1438031556464
106.1073741828.1438029856464276/1523683344565593/?type=1&theater

 プーリア州の中心部にあるイトリアの谷(谷というより盆地という
方がふさわしい)にあるこの地に東京から移り住んで6年、兼業農
家的生活も板に着いて来ました。プーリアといえばイタリアの食料
庫といわれる程の一大農産地でオリーヴオイル、ワイン用のブドウ
をはじめ多くの野菜や果物がイタリア1番の生産量を誇ります。

 また、この地特有の地元でしか食べられない産物も沢山ありま
す。プーリア料理の身上は新鮮な食材をシンプルに食す事。この地
で生産されるチーズやワインもその料理と切っても切れない関係に
あります。そんなプーリアの我が家の毎日の食卓に上る食べ物、
飲み物たちをご紹介させていただきます。
 我が家では7対3の割合ぐらいで一般的に言うところのイタリア
料理(プーリアの郷土料理)と日本食、その他(私が個人的に好き
なアメリカン及びアジアンテイストな創作料理)を食べています。

有限会社ダプーリア 
http://www.da-puglia.com/

大橋美奈子プロフィール 
http://www.da-puglia.com/archives/000047.html

プーリア州の説明
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%83%E3%83%AA%E3%83%A3%E5%B7%9E

ダプーリア
大橋美奈子


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