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「アトランチスの謎」の本当の謎 空中扉編

「アトランチスの謎」というレトロゲームをご存知ですか!?

フォンドです!今回の記事は読みづらいぞー!!!
(2024/04/19 さすがに読みづらすぎたのでほぼイチから書き直しました


アトランチスの謎とは

Nintendo Switch Online 会員の方なら、「ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online」(無料)をダウンロードすると遊べるこのゲーム。

ぼくは昔、実機で遊びたくてニューファミコンとソフトを購入していました。ヤフオクで中古品を購入したのですが、おまけで「たけしの挑戦状」「さんまの名探偵」などの名作ソフトが出品者の方のご厚意で同梱されていました。

ステージ(ゾーン)の数なんと100。発売当時は「あのスーパーマリオを超えた!!」(ステージ数だけ)なーんて売り文句があったとかなかったとか。すごい時代やん(追記:なかったようです)。

かなりマニアックです

アトランチスの謎、タイトルは分かるけど…そんな人にはこの動画この動画。ぜひご覧ください。1つ目はアトランチスの謎鑑賞ツアー。2つ目はアトランチスの謎のワナ扉の紹介動画です。この記事とはあまり関係ないですね。

どうして「いっき」の人が師匠なのか…とか、なぜキーワードが「NAGOYA」なのか…とかではなく、ガチの謎です。このゲームを理解していないとちんぷんかんぷんだったりします。

有名な謎として、55,59,84面という裏技なしのプレイでは絶対に入ることができないゾーンというものがあります。59面へ行ける扉は解析により判明しています(ただし通常プレイでは入れない)が、84面への扉はありません。

これらのゾーンにある扉はほぼすべて不可解なつながりをしています。次の段落は読み飛ばし可。

59面に複数ある扉のうちひとつは、スタッフロールのある全く無関係な26面のゴール地点への地上扉につながっていいます。そのまま引き返すと59面ではなく32面に向かうため、明らかにおかしいですね。
さらに、84面のスタート地点の空中扉は、もし入れた場合59面にワープします。その扉に入りなおすと84面ではなく55面に。これもおかしい…。

こんな感じ。わざとじゃないかと思うほど不可解な謎なんです。本題とはあまり関係がないのでこの記事の最後に丁寧に書きます…。

今回はそれらの謎に近い、地味だけど大きい謎をご紹介します。どのような謎なのかを紹介しますが、それには必要な前提知識があるので、分かる範囲は読み飛ばしつつゆっくりチェックしていってください。

覚えておこう前提知識

①このゲームは、障害物を乗り越えてスタート地点の扉からゴール地点の扉へと進み、100面のクリアを目指すゲームである
②ゴール地点の扉は、別のゾーンのスタート地点の扉につながっている。ひとつのゾーンに複数個扉が設置されていることもある
③扉は空中に設置されていたり、閉じた状態、見えない状態の扉がある

ここまでは大丈夫でしょうか。
「開き扉」「閉じ扉」「開き隠し扉」「閉じ隠し扉」
これが地上もしくは空中に設置されています。全8種類ですね。

④地上閉じ扉、地上閉じ隠し扉はその扉の足元に爆弾を置いて爆発させることで開くことができる
⑤空中閉じ扉、空中閉じ隠し扉を開けることはできない

空中閉じ隠し扉はありません。意味がないですからね。
ただしバグで50面の道中に59面への空中閉じ隠し扉があります(厳密には地面に埋まっている)。地面に埋まっている部分に爆弾は投げられないので当然入れないですね。

ここからが大事です。地上扉や隠し扉、そしてゴール地点の扉のことはあまり今回は重要ではなく、スタート地点の空中閉じ扉に焦点を当てています。

⑥スタート地点の扉が空中扉であった場合、「このゾーンは一方通行で、元いたゾーンには戻れない」ということを示している。複数のゾーンのゴール地点の扉から来れるスタート地点の扉は必ず空中扉として設置されている

複数のゾーンから来れる扉にすぐ戻れるように地上扉として設置してしまうと、さっき居たステージに戻れない可能性があるため、元から戻れなくしてやろうということですね。

ここからが本題

ちょっと難しいでしょうか…。これ以降「スタート地点の地上閉じ扉」は「地上扉」、「スタート地点の空中閉じ扉」は「空中扉」と省略します。ゴール地点はどうでもいいです。

⑦一部の空中扉は、そのゾーンをゴールした先のゾーンからすぐ引き返し、逆走してそのゾーンのスタート地点まで戻ってくると開いていることがある

その先のゾーンが地上扉ですぐ引き返せるかつ、そのゾーンが地形的に戻れるという条件があります。スタート地点とゴール地点が逆転するので、開くケースがあるんですね。
「そのゾーン」「その先のゾーン」…ゲシュタルト崩壊を起こしそう。書き方がヘタでごめんなさい!!

⑧複数のゾーンから来れる空中扉に入れた場合、基本的に42面(ブラックホール)に飛ばされる

「空中扉」は、スタート地点の扉のことです。一応確認。
たとえば6面の空中扉は、3面、18面、クリア後99面から来れます。もしその扉に入れた場合、42面にワープします(実際は入れません)。

⑨「先のゾーンから戻ってこれても開いていない空中扉」、「開いてはいるが位置的に入れない空中扉」も、もし入れた場合は42面へと飛ばされることが解析により分かっている

ここで気を付けたいのは、⑧です。
全ての空中扉が42面へと繋がっているわけではありません。

1つのゾーンのみから来れる空中扉、つまりただの一方通行である扉は、入れたとしても42面へ行くことはありません(例:21面)。もっとも、戻ってきても開いていないので入れないですが。

そんな空中扉にまつわる謎

ここまで読んでくれたらきっと最後まで読んでくれると思うので丁寧にいきましょう。

今回は、「複数のゾーンから来れる空中扉であるにも関わらず、入っても42面にワープしない扉」を「例外」と称し、紹介していく記事になります。最初に紹介する扉以外は実際には入れません。

なぜそんなものを紹介するのか、と思うでしょう。
しかし冒頭にも書いたように、実際にはいけないゾーンである55,59,84面が「本来はどこのようなゾーンマップになるつもりだったのか」と議論を呼んでいるように、「設定ミスの理由はなんなのか」「本来の意図はなんなのか」を考えると、かなり面白い謎なのです。

例外①:44面

[13,43] → 44 → [45]
45面へ行ったあとすぐ戻り、さらにスタートの空中扉まで戻るとその扉が開いている。しかし、その扉に入った場合、42面ではなく43面にワープする。

「例外」のなかで唯一実際に入ることができます。他の実際に入ることができる扉は全て42面へワープするので、びっくりしたプレイヤーもいるはず。

ちなみに、43面に行ってしまうと、地形的にどの扉に向かうこともできず、スタート地点(本来はゴール地点)も空中扉なので入れません。タイムアウトor自爆or落下するしかありません。裏ブラックホール、なんて呼ばれたりしています。

考察

「数字を42じゃなくて43にしちゃっただけじゃね?」とか最初は思っていましたが、どうやらそんなことでもなさそうです。

全238個(+α)ある扉はそれぞれナンバーが振られています。42番目と43番目を間違えた、という単純なものでもないんです。

個人的な考察として、「44面が製作された当初は、43面と45面をつなぐただの一本道であったが、開発後期で13面から44面へのワープが追加された。しかし、空中扉を42面へつなぐことを忘れてしまい、43面のままになってしまった」と予想します。

44面(→43面)の扉はNo.147
44面(→45面)の扉はNo.148
13面(→44面)の扉はNo.221
解析によって扉の番号が判明しています。この番号から察するに、13面(→44面)の扉は開発後期にできた扉である可能性が高いです。これがこの考察に至った理由ですね。

これが実際に入れない扉だったらさほど問題はなかったのですが、実際に入れてしまったため、話題を呼んだのです。僕自身も、これが攻略サイトに紹介されていなければこの他の存在を解析で知る由もなく、記事を書くことはなかったでしょう。

注意:これより後に紹介する扉は実際には入れません。すべて解析により判明したものです。

例外②:8面

[6,7,9,20] → 8 → [10,15,20]
10,15,20面(左)から戻ってきても閉まっており入れない。もしその扉に入れた場合、42面ではなく7面にワープする。

考察

開発初期すぎ!という結論に至りました。この扉はNo.5です。実際に高所すぎて入れないし、そもそも閉まってるし…で無視された可能性が高いです。正規ルートは1→2→3→4→7→8なので、特に違和感もないですし。

例外③:69面

[59,67,69,86,89] → 69 → [86,70]
70面から戻ってこれたとしても閉まっており入れない。もしその扉に入れた場合、69面にワープする。

考察

69面といえば有名なピラミッド面です。一番大きいピラミッドの下で50回スクワット(下キーを入力)すると自動的に86面にワープします。

70面も一方通行なので本来は戻っては来れません。しかしこんなにも来れるゾーンが多いのに、42面ではなく、正規ルートの67面でもなく、通常プレイではいけない59面でもなく、同じ扉にワープする仕様になっています。

同じ扉にワープするのはNo.1 1面のスタート扉(唯一扉として表示されない)と、この扉だけ。実は結構後半のゾーンなのに、この扉はNo.13。こちらも開発初期ならではの…と考えるのが無難でしょうか。

ちなみにこのスクワットに関して。
扉は238個(+α)あると書きました。このプラスアルファがこれです(No.239)。あとはクリア後99面→6面(No.240)ですね。

No.200台の扉はおそらく開発後期に追加されたものなので、どれも特徴的なワープばかりなんです。18,29面の分岐とか、89面→69面の罠ワープとか、最短ルート関連とか、59面関連、7面→37面の大ジャンプ、ダミーワープ、NAGOYAのやつ、2面→5面→24面など…マニアがニヤッとするワープは200番台にめちゃめちゃあります。

逆にNo.30までは19面までの扉がほとんどで、開発初期であることがうかがえます。ですが、そんななかでも33,69,82面の扉がNo.30までに設定されています。82面は個人的にアトランチスの謎最難関ゾーン。最初期に「1面からいきなり33面にワープできるようにしよう!」「特殊ワープするゾーンを69面としよう!」「最難関ゾーンを82面として先に作成しよう!」となっていたのでしょうか。妄想が膨らみますね。

話が逸れたので続けます。

例外④:72面

[68,70,71] → 72 → [52,73]
73面から戻ってきても閉まっており入れない。もしその扉に入れた場合、42面ではなく87面にワープする。

考察

これはガチでヤバいです。87面自体は86面と90面を繋ぐただの通路面なので本当に無関係。87面のスタート地点は地上扉で、ふつうに入れますが72面ではなく86面にワープします。

87面(→86面)の扉はNo.72
42面(→29面)の扉はNo.90
うーん…90と91とかだったら一個ずれ設定ミスだ!とか言えたんですが…。

ちなみにこの扉はNo.153。ひとつ前のナンバーの扉は、かの59面の意味不明ワープです…。
No.152 59面 → 26面 No.180
No.153 72面 → 87面 No.72
結論、わからん

例外⑤:83面

[82,84] → 83 → [85,93]
85面から戻ってくると扉は開いているが、高い位置にあるため入れない。もしその扉に入れた場合、1面のスタート地点の空中隠し扉にワープする。

考察

ゲーム開始地点に戻る扉はこれしかありません(厳密に言うともうひとつあり、1面のスタート地点の扉に入れた場合同じ扉にワープする)。
No.127 83面 → 1面 No.1
(No.1 1面 → 1面 No.1)
こうみると、単純に開発段階ではデフォルトでNo.1が指定されていて、ここから設定し忘れただけなのかもしれません

ちなみにこの83面は絶対に行けない84面から合流します。84面からのルートが後から追加されたと考えても、例外①の理論でいえばこの83面の空中扉の行き先には82面の扉が設定されているはずなので、やっぱりおかしいです。

絶対に行けない84面が絡んでいるので少し勘ぐりたくもなりますが、この扉自体は単純にNo.1から設定し忘れただけかなと思います。

84面の謎は行く方法が分からない(存在しない)というだけで、あまりにおかしいのは59面なんです。

例外⑥:84面

[なし]→ 84 → [83]
83面から戻ってこれたとしても閉まっており入れない。もしその扉に入れた場合、59面にワープする。

考察

えーっと…まず、面セレクトという裏技を使って84面に入ると、例の59面行きの空中扉からスタートします。つまり、設定されたスタート地点はその扉であるとゲームが決めているのです。

No.133 84面 → 59面 No.210

もし、59面から84面に行けるように想定されていたのであればこの扉の意味は分かります。複数のゾーンから来れるわけでもないので、例に倣い元のゾーンにワープするよう設定するはずです。

しかし、59面から84面に行くことはできません。
No.210 59面 → 55面 No.163
No.163 55面 → 59面 No.210
55面は袋小路ゾーンであり、この扉の関係はここで完結しています。そのため、No.210にワープさせる必要がありません。これは例外③に似ていますね。

そもそも84面に行けない、行けてもその先の83面から84面には戻れない、戻れたとしてもスタート地点の59面への空中扉は閉まっていて入れない、入れたとしてもその先の59面から84面へは戻れない…頭がパンクするわ。

結論、59面が悪い

例外⑦?:通常100面

[97,99] → 通常100 → [なし(99)]
99面から戻ってきても閉まっており入れない。もしその扉に入れた場合、42面にワープする。

これまで紹介してきたのは「複数のゾーンから来れる空中扉であるにも関わらず、入っても42面にワープしない扉」でしたが、「1つのゾーンからしか来れない空中扉なのに42面にワープする唯一の空中扉」です。ついでに紹介しちゃいます。

考察

97面は雲の上を渡っていくゾーン。100面に到達したのち、死んでしまってブーツを失った後97面に戻れちゃったらハメ殺されます。とはいえ絶対に通常プレイでは戻れないようになっているのですが、それでも42面にワープするようになっているのです。

今度はもしかすると、この空中扉は97面以外からも100面に合流するような構想があり、あらかじめ42面にワープするようにしておいたのかもしれません。例外①と逆ですね。

当然憶測でしかないですが…妄想が膨らみます。

ちなみに42面の扉も「複数のゾーンから来れるのに42面に繋がっていない扉」ですが…1面の空中扉はともかく69面の空中扉という例があるので、42面の空中扉に入れたとして同じ扉から出てくるほうが不可解じゃね?という結論になったので省略します。絶対出られない絶望感はあるだろうけどね

他の謎も紹介したい

46面には50面へ向かうふつうの扉があります。その少し手前に地上隠し扉があり、その扉を見つけて入ると50面の同じ扉から出てきます。謎です。

あとひとつ、59面がかなりおかしいという話を何度もしています。最初らへんの内容と被っていますが、ここまで読んでくれたアナタにナンバーつきでしっかり説明します!

59面には3つの扉があります。
No.152 59面→ 26面 No.180
No.210 59面→ 55面 No.163
No.211 59面→ 69面 No.13

面セレクトで59面に入ると、一番上のNo.152から出てきます。つまりこれがこのゾーンのスタート地点として設定されているわけです。しかし…
No.212 50面 → No.152 59面 → No.180 26面 → No.97 32面
50面の道中にある埋められた扉に入った後、もといた扉に入るだけでこんな訳の分からないワープをしてしまいます(当然、最初のワープは通常プレイではできません)。

さらにさらに。59面にある扉は、No.120以外は基本的に閉まっており、地形的に通常の爆弾の投げ方では開けることができません。Iコンの十字キーの上と、Ⅱコンの十字キーの下を押しながら、Iコンで爆弾を投げると足元に落ちるという技を使わないといけません。こんなプレイを要求される面はほかにありません。

55面は、59面が行けない面だからついでに行けなくなったただの袋小路。
84面も、そこに行くための扉が存在せず、83面に少し不可解な点があり、スタート地点の空中扉がなぜか59面に接続されていること以外はふつうの面です。

アトランチスの謎の本当の謎は、かなり59面に詰まっていると思います。

こんな感じに、開発人員の少なさとタイトなスケジュールから繰り出されるレトロゲーならではのガバガバ設計からしか得られない栄養素があるんです。この記事を読んで興味を持った方はぜひ、アトランチスの本当の謎について考察してみてください。新たな謎を生み出してもいいんだぞ。

おわりに

当時の開発者のみぞ知るって感じでしょうか…。ただのミス濃厚なのであんまり語り過ぎると頭が爆発します。しかし本来あの扉はどこへ繋げるはずだったのか…ということはぜひ聞いてみたい。できないかな~。

アトランチスの謎を語れる人を増やしたいフォンドでした!またね!

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