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Emu



「…ふぅ」



僕はそんな時自分の人生は振り返らないね!
いや振り返られないが正解か、
振り返ったとて何も残ってないからね。


もし振り返ってみろ、逃げ続けて来た事実だけが僕の事をじっと見てるんだぞ。


じーーーっと。本当にじーーーっとだ。

当然そんな視線耐えられる訳もなくてさ
そんな目で見なくても僕が一番分かってるんだよって言ってやりたいくらいだ。


今や過去すら僕に怒ってるんだよ。


それなら未来に目を向けたらどうだって?
簡単に言うな。僕が一番恐れているのはそいつなんだ。


あいつは無味無臭で形もないし、実に寡黙な奴だよ。自分次第で変幻自在、それはもう無限大でどうとでも輝くとかなんとか言う人がいるけど僕はそうは思わないね。


あいつと向き合おうとすればするほど息苦しくなって、いつからかあいつが視界に入るだけで霧が掛かかるようになった。


昔は輝いてたはずなのにさ、いや、当時も当時で輝いてるようには見えてなかったのかも。いつだって僕を前向きにはさせてなかったね。。 な?分かっただろ?僕は人生の渋い部分だけをかじって今日ここまで来てるんだよ。


それでもう前も後ろも向けなくなってさ、情けないから下を向いてるって所だよ。


まぁ、その姿が一番情けないんだけどね。

あ、このままいくと僕が言いたい事だけ言ってどこか去っていくと思ったでしょ?
そんなことないよ、ちゃんと君の話も聞くさ。

あれ、こう言う時の聞くって新聞の聞じゃなくて傾聴の聴の方が正しいんだっけ?
「聴く?」
んー

ん?どっちでも良いみたいな顔してるなぁ。
大事な事なのにー。
僕なりの掴みでもあるかもしれないんだからさ。


で、君は何が悲しくてそんな顔をしてるの?


うん、うん、そっか、君も君で抱えてるものがあるんだね。でもね、、

あ、ちょっと!待ってよ!なんでもう行っちゃうの!?
まだちゃんとした返事してないのに!
これからなんだよ僕の言葉達は。


言葉は秘めておくのも力なのか
小さい頃に比べて無駄な一言が多くなった気がする。
知らず知らずストッパーが外れかけていたのか、
いつになったら人生の甘味を僕は感じられるのだろう。








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