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とある海外の研究です。
犬の肥満の関係するのはどんな要因があるのかを調べた研究です。
・不妊手術と肥満は関係あるのか?
・どんな飼い主さんだと太りやすいのか?
・ドッグフードと肥満は関係あるのか?
・お散歩と肥満は関係あるのか?
・飼い主さんの『過保護』が肥満と関係あるのか?
こういったところを統計学的に調べたところ・・・

犬の肥満と関係あるのはこれだ!

1.
オスのワンちゃんは、去勢手術をすることで、肥満になりやすい。
でもメスのワンちゃんは、必ずしも肥満との関連は強くない。

2.
メスの高齢のワンちゃんは、肥満になりやすい。
でもオスの高齢犬は必ずしもそうではない。

3.
1日1食のワンチャンは肥満になりやすい。

4.
飼い主さんが太っている場合、お家で過ごす時間帯におやつをもらうワンちゃんは肥満になりやすい。

5.
飼い主さんが太っている場合、お散歩時間が長いほうが、ワンちゃんの肥満リスクが高い。

6.
お庭や敷地内を自由に走り回ることができるワンちゃんは、肥満になりにくい。

7.
飼い主さんが過保護と肥満のリスクは関係ない。

以上が今回の研究結果で示されたものです。
(※あくまで一般的な飼い主さん向けに意訳していますので、統計学的に正確な表現はしておりません。ニュアンスを汲んでいただければと思います。)

結果の中で気になるところ

よく私たちの一般論としては、「不妊手術を受けると太りやすくなる」と言われています。これはオスなのかメスなのかはあんまり関係なくて、どっちでも太りやすくなると考えれています。

でもこの研究では、メスのワンちゃんはあんまり不妊手術と肥満は関係なさそうです。

そしてもう一つ、高齢犬ではオスよりもメスの方が太りやすいということ。
オスとメスでは、肥満のなりやすさに違いがあるんですね。

あとは、飼い主さんの肥満具合が、ワンちゃんの肥満に関係しているということ。。。耳が痛いですね。。。
これから、ワンちゃんが元気で暮らせるように、あなたもレッツダイエット!!!

結果からわかることと気をつけたいこと

こんな感じで、研究結果が示されていますが、単純に考えれば、
・不妊手術した場合は、とくにオスのワンちゃんは肥満に気をつけて!
・高齢になったら、メスのワンちゃんは肥満に気をつけて!
・飼い主さんが太っている場合は、お散歩してても太りやすいよ!
って感じですが、これはあくまで統計処理した話。

実際にその傾向があるだけで、それがあなたのワンちゃんに当てはまるかは、よくよく考えないといけません。
また、こういった研究は、一見科学的に見えますが、必ず「ツッコミどころ」があります。例えばこの研究だと、チェック項目が、肥満、性別、食事、運動、飼い主コミュニケーションが設定されていますが、本来は、肥満にはもっとたくさんの要因があります。つまり、今回のチェック項目以外の要因は本当に関係ないの?とツッコめるわけです。

なので、あくまでこういった研究は『参考にすること』が大切で、決して鵜呑みにしてはいけません。それに、同じように他の研究を調べると、別の結果がでているものもあったりします。なので、今度はよく似た研究を調べ尽くさないといけないのですが、これは獣医師でもなかなか大変です。というか、巷の動物病院の獣医師はほとんど研究の検索なんかしてないんじゃないかと感じております。。。

じゃあ、結論どうなの?って話ですが・・・

結論、ずばり人間もワンちゃんも、適切な運動、食事、社会生活を送りましょうってことが大前提で、その上で、今回の研究の結果を参考にするべし。

じゃあ『適切』ってナニ?ですが、これははっきり言って、一頭一頭、一人一人違います。したがって、どうやって適切を探していくかが重要なのですが、それは一言では言えませんので、私が取り組んでいる『先進予防』のご紹介をさせていただくことで、ご理解いただけると思います。それはただいま準備中なので、ぜひ楽しみにしていてください!!!

長文、お読みくださりありがとうございました!

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