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新しくnoteアカウントを開設した意味と理由とこれから





・言葉の行方



これまで喋り手として活動してきたなかで、自分の中にインプットしてきたものや表現してきたものはどこにゆくのだろう?と考えることが最近とても多くなった。(私にはフリーアナウンサーという言葉が自身にどうもしっくりこないのでここでは喋り手として統一させてもらう)職業柄、言葉に触れる機会がとても多いのだけれど口から出したそれらは宙を舞い、眼に見える形として残ってはくれない。私の内側から出た言葉たちは一体どこへいったのだろう?それがほんの少しだけ怖く思えることがあった。また、私は年間100冊程本を読むのだけれどそこから得た学びは自身の血となり肉となっているのだろうかということや、スポーツ実況の準備で何十時間とかけて資料を作り貴重なインタビューの時間をいただき試合に言葉を乗せていく、それらはすべて、試合が終わったら消えてしまうのではないか、などと考え始めると何かを残すべく動かねばならないと思い新しくこのアカウントを作ったのである。(バスケットボール専用のアカウントはもう数年運用している)



・衝撃が走った「言葉」との出逢い


教科としての国語が好きだったのは物心ついてすぐのことで、一度読めばその教材の核心に触れることができた。中学生の頃まではそこまで本を読んでいたわけでもなく、ただ単に国語、という教科が好きで得意だという認識だった。高校生の頃、何気なく図書室を歩き回っている時に見つけた『日本一短い愛の手紙』という本が読書好きになるきっかけともなる。たまたま手に取り、ページを繰るとまさに衝撃が走った。本人には面と向かって伝えられない言葉たち、それを手紙に託したものの集まりという一冊。恋人へ家族へ伝えたい、ありとあらゆる想いが詰まっていて、言葉の本当の重みに触れた気がしたのである。伝えるためには「言葉」が必要なのだと。当たり前のことなのだけれど深く感じたのだ。前後は覚えていないが時を同じくして高校生の頃、本格的に古典を学びたいと思い始めていた。それもやはり「言葉」とそれに込められた「想い」に魅せられていたからである。特に惹かれたのは源氏物語で、和歌で交わす心のやり取りは31字とは思えぬ奥深さ、広い世界を私にみせてくれた。



・初心忘るべからず


言葉に触れる機会が多い中で、敏感になることも多々ある。そういう時は先に述べたようなことを思い出し、原点にかえるようにしている。大事なことは心の中で守り続けなければならない。そして、この言葉、というものはとにかく取り扱い注意なのである。温もりがあり繊細な反面、凶器ともなるからだ。

たった一言で傷つくことも、たった一言で救われることもある。喋り手としてもひとりの人間としても、私は後者でありたいと思う。



・選んでいただいて


そういった想いを込めて開設したこのアカウントの最初の記事をどうしようかと考えた時に、まずはこれまでを振り返ろうと思った。沢山のことを思い出すのは自分でも怖かったし、わざわざ書いたところで・・・と思ったのも正直な気持ちである。それでもあたたかいメッセージを各所からいただいた。そして6,000をも超える応募の中から注目度が高かった作品に選んでいただいた。箱入り娘よ、良かったではないか。バスケを愛する少女よ、その涙は決して無駄ではなかったのだね。




・これから


自分が大切している言葉や想い、日頃何を考え何を大事にしているのかを残してゆくnoteにしたいとも思う。私は沢山の本を読み表現に触れ、数えきれないくらいの言葉たちに胸を打たれる。その数々の言葉たちが日々背中を押してくれているように、私の言葉が誰かのいっときの力になったらいいな、とも思っている。





#言葉 #読書 #読書記録
#船岡未沙希  #アナウンサー



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船岡未沙希 MISAKI FUNAOKA 株式会社ライト代表
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