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緊急事態宣言が解除されおおよそ1か月。晴れて、その他の制限もようやく解除され始めた。
ニュースでは、久しぶりに居酒屋でお酒を楽しむ楽しそうな人々の様子。家族一家で念願の旅行を楽しむ様子。久しぶりの孫との再会に涙を浮かべるお爺ちゃんお婆ちゃんの様子。
ようやく、コロナ禍前の光景が戻りつつあるように思う今日この頃。ところが、現場ではまだまだ苦悩の日々が続いているようだ。
夕飯の支度に、自転車で冷蔵庫替わりのスーパーに向かっていた時のこと。
焼肉屋さんの前の信号で信号待ちをしていた。すると、私の横にも同じく信号待ちをする自転車に乗ったマダムが。時を同じくして、焼肉屋さんから店主と思われる男性が出てきた。
マダムと大将は知り合いだったようで、信号が赤の間、私の横で世間話を始めた。
マダム:どう?色々解除されたけど、忙しくなった?
大将:全然です。解除されても団体はダメみたいで、まだまだ暇です。。。
マダム:そうか~。でも、ランチも続けてるんやろ?そっちはどうなん?
大将:カレーやったりカツ揚げてみたり、色々頑張ってるんですけどね~。
マダム:そっか~。まぁ、もう時間の問題ちゃうか?また行くから頑張り!
大将:ありがとうございます!頑張ります!
信号待ちの何気ない1コマ。しかし、この5分に満たない短い間に、血に汗滲む大将の努力、まるで自分事のようにお店を気遣うマダムの優しさ、をヒシヒシと感じた。ヒューマンドラマのようなハートフルな一幕だった。
ますますコロナが憎い。コロナ自体の猛威が弱まっているとは言え、コロナが遺した斬撃は、深く強く刻まれている。
通りかかるだけで、一度も行ったことがない店だが、是非とも一度足を運んでみようと思った。
いつもの如く、イヤフォンを耳につけていれば決して気づくことが無かった一幕。小さな画面の向こう、イヤフォンの外側には、ホッと心が暖まる素敵な世界が広まっている。
そんなことを感じた一幕だった。
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