ゆるミニマリストになるまでの話

6〜7年かけて色々捨てた。

最初は「さぁ、ミニマリストになろう!」などというつもりはなくて、掃除片付けが下手すぎて汚部屋住人だった私は日常の掃除ではなく定期的に大掃除&大お片付けをするサイクルで生きていた。
ゴミを捨てるところを他人に見られるのが嫌いで、ゴミ捨てができなかった。その結果部屋にゴミが溜まっていた。今では「なんで?」って感情である。

そんなサイクルで生きていたので、一気にゴミ袋いっぱいに捨てるという行為には抵抗がなかった。
引越しも多かった(実家を出てから10年で4回)ので、前の家を出る時にトラック積み放題のような不用品回収業者に頼むことで、引っ越すたびに物を減らせた。

しかも引越し業者を一度も使ったことがない(基本的に知り合いに頼んだ)ので、自分で運べる程度の物しか持ち越さなかった。

近年は東京シェアハウス(家具家電付き)→札幌実家→札幌一人暮らしという流れなので、特に札幌に戻る時にはゆうパックだけで済ませるために相当捨てた。

勿体ないと言う人がいるかもしれないけれど、物が適切に使われずにいる方が勿体ない、という考えのもとガンガン捨てる。売るのはブランド品と漫画・ゲーム・ゲーセンプライズなどの宅配買取してもらえる物だけ。

とはいえ私も多少は勿体ないと感じる。環境問題もあるし、良い行いではないと思う。
だからこそ、物を捨てることの何がいいって、罪悪感を持てる。
物を適切に使えなかったこと、適切に使えない物・使えない量の物を見極めずに購入したこと。
その罪悪感から、その後は同じ過ちを繰り返さなくなる。
物を持つことに自覚的になる。


さて、今でこそ「私はゆるミニマリストだ」と言えるけれど。※この"ゆる"が大事という話はまた今度。

精神的なものでいうと、この瞬間天啓を受けた、のようなことはなくて、徐々に徐々にだった。動画やネット記事や書籍から、断捨離やミニマリズムのなんたるかをつまみ食いしていた。

最初はゴミ。落書きしたコピー用紙とか、空のミネラルウォーターのペットボトル(腐らないし、ラベルを外すのが面倒で溜まりまくってた)。

次は漫画。全巻大人買い、発売日に毎回購入、古本屋で気ままに、集めては、読まなくなったら売る。本棚に収まらなくなったら売る。宅配買取は段ボールも着払い伝票も送ってくれるから便利。
ある日本棚が邪魔だな、と感じた。買っては売って、たまに買い戻していることに違和感があった。スマホとタブレットを持つようになって、電子書籍、便利じゃん!ってなった。電気消しても読めるし、持ち運びもらっくらく。(目には悪いよ)
本当にお気に入りの漫画だけは売れてなかったのだけれど、一念発起して全蔵書電子書籍化計画を敢行した。お気に入りの漫画は電子書籍版を買い直すつもりでいた。未だにほとんど買えていないけれど。見放題オンデマンドでアニメ版は見れたりするし、まぁいっか感。たまに買う。

電子書籍で買えないような本は自炊した。裁断機とスキャナーで紙をPDF化するアレである。
1万円くらいでレンタルできるので、レンタル期間に作業しまくって、あとはどっさり紙ゴミに出した。
達成感があるしクローゼットの大部分を占めていたものがなくなってスッキリするのが好きだった。

その次は服かな。
ときめきの理論とか、一年着なかったら捨てるとかを参考にした。
服を捨てまくった時期は割と余裕があったので新しく厳選して買った服は割と物持ちした気がする。
未だに割と1〜2シーズン着倒しタイプではある。
最近は準制服化といった感じで、同型定番トップス・同型定番パンツ+カーディガン等で温度調節。同型・色チ買いをすると洗濯も楽になった(分けやすい・干しやすい)。どの組み合わせでも色が変にならないように持ってる。何も考えなくてよい。

結構厄介なのが思い出の物。
元々結構なんでもとっておいていた。キーホルダーとかお土産とか、中高の生徒手帳とか。
使いやしないけど、捨てるのはなんだか気が咎める。
でも正直、その思い出の物ボックスを開けるまでは忘れてるんだよね。
片付けの時に開けちゃって眺めだして片付けが進まないっていうのはあるあるだと思うけど、捨ててしまって忘れたままにしても、思い出して「あぁ〜捨てちゃった〜」って悔いることはない。忘れてるから。
思い出ってなんだろうなってこれ書いてて思う。
大切だったものは写真に撮って、物は捨てた。紙のものはスキャンして捨てた。
今これを書いてて思い出した思い出の物がいくつかあるけど、捨てたことを後悔することはない。捨てて初めて"思い出"になったような気さえする。

意外と最後まで残っていたのが映画のパンフレット。これもある意味思い出の物。
私は映画館で映画を観るのが好きで、一人でもよく行っていた。良かった映画や推してる映画は必ずパンフレットを買った。内容が知りたいというより、スタンプラリーのような感覚だった。私がその映画を映画館に行って観た証明のような。
案の定読み返すことはほぼなかった。でも、珍しく捨てた後しばらく、何度かは後悔した物である。
コナンの映画のパンフレットは天国のカウントダウンから全部持っていた。親に連れられて観てから、未だに毎年映画館で観ている。
これは使ってないのに場所をとっている物の筆頭だったので、エイヤで捨てた。
割とコレクター欲というのは薄くて、キャラが好きでもグッズはほぼ買わない。買ってもあっさり捨てられる。それに加えてゼロ100思考なので、全部揃ってないならいらない、と考えられる性質である。
(そのせいで全部揃っているとある物を未だに捨てられていないのだがそれはまた別の話)

振り返ってみると、「使える・使えない」は私の中で割と大きな判断基準なように思う。

そんなこんなでドンドコ物は捨てられた。

次回はミニマリズムを始めて得られた利点を書こうと思う。
あとは家具と収納・物の住所の話とか、考えて買うことの大切さとか、少なけりゃいいってもんじゃない話とか、色々あるなぁ。
気が向いたら書くよ。

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