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これから身につけるべきテキストコミュニケーションの3つのノウハウ

コロナの影響で、リモートワークになったことで、

・新卒研修さえも受けられずに、いきなり在宅勤務になっちゃった!
・急にSlack導入が決まってアタフタ!

・・・のような方が少なくないと思います。
そのような方々のために、僕がテキストコミュニケーションで普段気をつけていることが参考になればと思い、シェアしたいと思います。

相手を徒労させない工夫

気をつけることはズバリ、「相手を徒労させないこと」です。
ここでの「徒労させる」とは、以下の様なことです。

・相手に自分の返信を無駄に待たせたる
・相手に自分のメッセージを読み解くのに苦労させたりする(1回読んだだけじゃ理解できない文章を送ってしまう)

この様なことは無駄を生んでしまい非効率なため、相手を徒労させない工夫をすることで、無駄を無くすことができます。

ではどのような工夫をすれば良いのか、そのノウハウを以下にまとめました。


【①即レスする】

とにかく返信の速さが肝心です。
どれだけ内容が凝られていて、相手の求める返信をしたとしても、返信が遅いと以下の様な無駄が発生します。

上司:「部下Aさん、○○という資料の保存場所を探してるんだけど分かりますか?」
部下A:(今のタスクがもう少しで終わるから、それが終わってから返信しよう。
~~~15分経過~~~
上司:「うーん、15分経っても返信が来ないな・・・何か他のタスクで忙しいのかな?だったら他の人に聞くことにするか」
上司:「部下Bさん、○○という資料の保存場所を探してるんだけど分かりますか?」
部下B:「□□にあります。」
上司:「ありがとう!」
部下A:(・・・よし、タスク終わった!○○の資料は確か・・・□□にある!)
部下A:「○○の資料は□□にあります。」
上司:「あ、ごめん返信遅かったから部下Bに教えてもらいました。」

上記の様に、部下Aの返信が遅いため、上司は部下Bに資料の場所を聞いて解決しました。
この結果、「部下Aの返信を待っていた上司の15分間」と、「資料を探していた部下Aの数分間」が無駄になってしまいました。
即レスは、相手を徒労させない重要な工夫なのです。

▼ちゃんとした返信がすぐできない時は?▼

もし、届いたメッセージが重めの相談で、ちゃんとした返信がすぐにできないなら、

「今は他のタスクをやってるので、すぐに返信できません。
○○時までには返信いたします。」

と即レスすれば良いです。

そうすれば、相手は「じゃあ他の人に聞くよ」や、「自分でもう少し検討してみるよ」といった具合に、話を進展させることができます
もし、自分が即レスをせずに10~15分ほど返信を考えた後に、「考えてみたけどやっぱりもう少し時間がほしいので明日返信させてほしい」という旨の返信をしたとしましょう。
この場合、即レスしていれば進展していた話も進展せず、10~15分ほど無駄な時間が生まれてしまいます。

このように、即レスは相手に自分の状況を無駄に案じさせるという徒労を無くしているので、テキストコミュニケーションでは重要なのです。


【②メッセージの種類を先に伝える】

続いての工夫は、「最初にメッセージの種類を伝える」です。

メールでは件名を必ず書くと思いますが、あれも「メッセージの種類を伝える」役割を果たしています。
例えば「○○会議の日程変更について」「見積書のご確認依頼メール」など件名を書くことで、メールの受け手は「あぁ、このメールでは見積書を確認すれば良いんだな」と心構えをして(場合によっては必要な資料を用意して)滞りなくメールを読み進めることができます。

メールでマナーになっているこの習慣を、チャットツール上でもやった方が良いよ、という話です。
僕の経験上、以下2つのことを先に伝えると、大体は相手に徒労させることなくその後の話がとてもスムーズに進みます。

①返信が早くほしいかどうかを伝える
長いメッセージを送る場合、早く返信がほしいかどうかを伝えるのは効果的です。
これを伝える目的は、
・相手の作業優先度を決めるため
です。
仮に早く返信がほしいかどうかを伝えない場合、相手はメッセージの内容を全て読んでから返信の優先度を決める必要があります。
そのため、相手に「メッセージを最後まで読ませる」という徒労をさせてしまうことになります。

ちなみに具体的な書き方をお伝えすると、僕は普段以下の様に書いています。

・早く返信がほしい時、返信の〆切を伝える
 例:「本日の定時までに返信頂けますと幸いです。○○の件について・・・」
・急ぎではない時、急ぎではないと伝える
 例:「(急ぎではありませんが)○○の件について・・・」

このようにして、メッセージの1文目で「このメッセージは返信の優先度を上げるべきかどうか」を相手に素早く判断してもらうことができるのです。


②報告/連絡/相談のどれなのかを伝える
2つ目は、自分が送るメッセージが、「報告/連絡/相談」のどれに当たるかを伝えることです。
これを先に伝える目的は、
・そのメッセージに対して相手にどうリアクションしてほしいかを伝えるため
・そのメッセージに対する相手のリアクションにどのくらい時間がかかるかを伝えるため

です。

これからどういうことかを具体的に説明します。
「部下が上司に対して報告/連絡/相談する」というシチュエーションを例としてみましょう。
それぞれのメッセージに対して上司はどのようなリアクションをして、それに要する時間はどれくらいなのか、ということをまとめました。

・報告
報告とは、「任務を受けた部下が上司にその状況を知らせる」という定義にです。
上司は部下に何らかの業務を指示している前提で成り立つものですね。
ということは、(当たり前ですが)上司は指示内容を把握しているため、上司がほしい情報は「報告したかどうか」と「報告の内容」です。
そのため、上司のリアクションは「報告メッセージを読む」という短い時間になります。
(報告内容に問題があればそこから先は様々に展開しますが、報告の段階では、部下が上司に報告して、上司がその報告内容を理解できればOKと言えます)
・連絡
連絡とは、「情報を知らせること」という定義です。
部下が上司に連絡をする場合、上司が知らない情報を伝えることもありえるため、上司のリアクションは「連絡メッセージを読んで、上司の上司に連絡する/メンバー全体に連絡する/連絡内容を踏まえた計画を考える」等になります。
そのため、リアクションのために「報告」よりは長い時間を要することになります。
・相談
相談とは、「物事を決定する際に他の人に意見を求めたり、判断してもらったりする」という定義です。
相談の場合は上司のリアクションは「意見を出す/判断する」ということが決まっているので、報告や連絡よりも長い時間を要する可能性があります

まぁ要するに、「報告<連絡<相談」の順にメンドイ、ということです。
なので、メッセージを送る時は、「今から報告しますよ、これは読んでもらうだけで良いメッセージですよー」だったり、「今から相談投げかけますよ、これはあなたにこういう判断や行動をしてほしいメッセージですよー」という旨を先に伝えることで、
相手に内容を読んでもらう前に、どういうリアクションをすれば良いか、それにはどのくらい時間がかかるかを伝えることができ、スムーズなコミュニケーションが成立します。

【③PREP法で文章を書く】

PREP法とは文章構成方法の1つです。
「結論(Point)→理由(Reason)→具体例(Example)→結論(Point)」の順番で文章を作成します。

なぜPREP法が有効かというと、読み手に無駄な詮索をさせずに済むからです。
結論を先に書くことで、それ以降の文章は、結論に対して論理的に関係のある内容だけ書かれることが確定します。
そのため、読み手は文章を読む時に、常に結論と関連付けながら文章を読み進めることができます。

例えば、以下の様に書くことができます。

結論:高速道路に乗るなら、ETCをつけるべきです。
理由:なぜなら、ノンストップで料金所を越えられるし、割引価格で高速道路を使うこともできるからです。
具体例:例えば、○○区域なら、△△%くらいは安く高速道路を使えます。
結論:だから、高速道路に乗るなら、ETCをつけるべきです。

このように、PREP法で文章を作成すれば、読み手に対して簡潔に自分の考えを伝えることができ、相手に徒労させることもありません。

(ちなみにこの章立てはPREP法で書きました。)

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・・・と、色々書いてきましたが、
大切なのは、「PREP法」などの小手先のスキルを頭ごなしに覚えるのではなく、まず、「相手に徒労させない思いやりを持つこと」だと思います。
「このメッセージを送ることによって相手はどう思うかな、自分の意図通りの行動をしてくれるかな」と思いを張り巡らせて、この記事で説明した具体的な工夫を活用してみてください。

少しでも参考になるものがありましたら幸いです。

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