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【スペシャルインタビュー #10】大事なのは、上下でなくパートナーという関係性。対等に、積極的に意見をぶつけ合えるよう、こちらもレベルをあげて臨んでいます_株式会社グロービス/良田さん・竹内さん

日本最大の経営教育機関、グロービス経営大学院を国内7キャンパスで展開している株式会社グロービスさん。FaMilを含めたDE-SIGNグループとのお付き合いは、当グループの前身であるリンクプレイス時代に始まり、まさに四半世紀にも及ぶ圧倒的な長さ。この20数年の間に数えきれないほどのオフィスや教室の新規構築、移転、改修等を重ねる中で奮闘するのは、いつも真剣にオフィスファシリティに向き合う良田さん(経営管理本部/副経営管理本部長)。

当グループは会社の形態を変え、担当も何度も変わってきました。なぜここまで長くご用命いただいているのか、頼られる存在でもあり、また対等なパートナーとしての良き関係性はどのように築かれていったのか。良田さんとともにオフィスファシリティ業務を担う竹内さんと、当社後藤を交えたインタビューをご紹介します。

写真上から、
株式会社グロービス

良田 智雄さん 経営管理本部/副経営管理本部長
竹内 銀河さん 経営管理本部/人事・総務チーム
https://globis.co.jp/

――まずはお二人のご担当されている業務内容から教えてください。

良田さん:
現在は経営管理本部にて、人事・総務・法務を責任者として管掌しています。入社したのは2005年ですが、ファシリティ系をやり始めたのは2012年の大阪支社移転からと記憶しています。そこから移転や改修などがあるたびに指揮をとり、代表はじめ関係者間の調整、行程や予算の管理など全体を統轄しています。

竹内さん:
2019年4月入社、経営管理本部・人事総務チームに所属し、総務業務を担当しています。オフィスファシリティでは、良田の指揮のもと、様々な計画に対して現場との調整、スケジュール調整などを担当します。FaMilさんとは現在、後藤さんと頻繁にやり取りさせていただいています。

――社内の資料を確認しても最初がわからないくらいの量なのですが、おそらく2003年くらいのスタートでしょうか。これまでのグロービスさんの事業成長と共に歩ませていただいている感じですね。もう毎年のように移転や改修、目まぐるしかったのではないですか。

良田さん:
そうですね、私が入社する前からのお付き合いなので初めのきっかけは不明なのですが、2012年頃から国内拠点が増え始め、東京も教室がどんどん増えていきました。おそらく以降7~8年は常になにかしらのプロジェクトが動いていたと思います。

仙台、福岡、横浜と拠点がオープンして、東京もフロアが5階までだったのを9階まで増床したり、1階のホールを改築したり、あらゆるプロジェクトをすべてDE-SIGNグループさんと一緒にやってきました。事業の拡大に伴い、社員が増えるたびに増席が生じ、結構、細かい改変も多かったですね。特に教室の増床によってオフィスのフロアを移設しないといけないときは、大変でしたね(笑)、階段問題がありますから。

――詳しくお願いします!

良田さん:
執務エリア内はフロア間の行き来をしやすくするために、内階段をつくるのですが、教室のあるフロアとは、内階段は設置しません。教室フロアの増床のために、執務フロア階を転用すると、既存の内階段が残ります。執務フロアとのつながりを切らないといけないので、その階段をふさごう、となります。
 
理屈はそうなのですが、スラブを抜いてまでして作った階段をそう簡単にもとに戻せるか。結構なコストをかけて作ったもので、撤去するのも同じくらいコストがかかります。また使用する可能性もありますから、壁で囲って柱にしてその周りをカウンターなどにすればいいと思うんですけど、代表からは「いや、撤去しよう」と。ビル管理会社に、スラブを抜くことはあっても、埋めるのは初めてですって言われましたよ(笑)。短期的に考えればもったいないという感じがありますが、長期的に考えれば階段部分は何も利用されずコストになる。費用対効果と時間軸など、いろいろ考えさせられました。

――代表はいつもいろんなオフィスを見て参考にされたりしているのでしょうか。

良田さん:
「このあいだ行った〇〇のオフィスが良かった、ああいう風にしたい、調べてほしい」なんてよく言われたりします。例えば、ベンチャー企業だけど、華やかでかっこいいオフィスとかありますよね。

予算もありますし、なかなかその通りは難しいのですが、代表のイメージの中で何を大事にしているのか考え最大公約数を導かなくてはならない。コストを最小限にしてどこまで近いものにできるかをつめていきます。最終的には私がイメージしていた形になっていたりしますが(笑)。

――代表とのイメージのすりあわせというか、ご希望をいかにして現実と調整していくか、のあたりは、一番重要でもあり骨の折れるところですね。

良田さん:
そうですね。でもそこが一番の醍醐味でもあります。オフィスはそれほど大事なものだと思います。また、スピード感も求められますし、後藤さんには良くついてきてもらってると思いますよ。

後藤(DE-SIGNグループ):
本当に速いんですよね。「こんなこと考えてるんだけど・・・」の後にもう「いつできる?」と(笑)。サンプルがオフィスにあります、と伝えたらうちのオフィスまで飛んで来てくださったこともありますよね。

良田さん:
行っちゃいますね!そこにサンプル帳があるのなら行った方が早いでしょ、って。

――(笑)そんなお客様ってよくいらっしゃるんですか?

後藤:
いませんいません!(笑)そもそもサンプル帳全部見せて、というお客様がまずいないです。対等に、積極的に、意見をぶつけ合える。そんな姿勢に驚かされつつ、我々も負けていられない、と良いご提案ができるのかなと思います。

――竹内さんはご入社から3~4年の間に、頻繁に移転や改修を担当されているわけですが、FaMilはうまくサポートできておりますでしょうか?

竹内さん:
当社は、オフィスに限らず時代にあわせての変化対応のスピードは速いですね。コロナ禍を経てある意味オフィスの常識が変わってきた中で、良田がもともと計画したものとも違うものになっていきましたし、全体感も見ながら、アジャストしていく作業の連続で。

後藤さんには、もうなんなら現場で“変化対応”を体現してもらってるんですよ。「これやっぱりあと30センチどうにかなりませんか」みたいな(笑)。だいたい当日はお任せしていて、最後の良田のチェック段階に入る一歩手前で「ここ…なんか指摘されそうじゃないです?直しましょうか!」みたいに気づいていただけることもあって(笑)。そういう感覚を共有できるのがありがたいです。

――そこは長いお付き合いで“勝手知ったる”みたいなところがお役に立てたのでしょうかね。

竹内さん:
はい、私が入社するよりずっと以前からの実態を把握しているというか、あらゆる情報を持っていらっしゃることは御社の強みかと思います。前にやった時はどう進めましたか、こうやりましたよ、でもたぶんひっくり返ります、みたいな(笑)。そういった意味では本当に長年の関係性が助かるんです。

――会社の形態も変わり担当も何度も変わっても、ここまで長くお付き合いいただけている理由はどんな点でしょうか。

竹内さん:
フラットにお話しできる、なんでも相談できるというのがまずあります。こんな感じのものありますか?という問いには「あります」だけでなく、実際の使用をイメージしながら総合的なアドバイスをくださるのはありがたいです。あと、阿吽の呼吸というか、「そろそろあの件を進めたいんですよね…」「そろそろですよね!」みたいな会話ができるのも心地よいですね。

良田さん:
「一緒にやれば最終的にはなんとかなるだろう」という感覚というか、関係性がもうできていることかもしれません。「これはムリだよな…」と思いながらもとりあえず言ってみる、自分の持っているイメージをそのままぶつけられる相手になってもらっている、それは大きいと思います。

そのうえで、これは無理、あれはできる、という話をきちんとできるのはいい関係性だと思っていて、上下でなくて横の関係、つまりパートナーとして仕事できているということですよね。上下で仕事をすると、提案に対して受け側に回り、受け側に回ると指摘ができなくなり、そうなると結局は自分の思った形にはならないと思うんです。

オフィスというのは出来上がったあとのほうが大事、出来上がったあとの納得感やその後の維持管理に責任感を持つためには、そこにいたるまでのプロセスは上下ではなく、横の関係でやらないとダメだと思うんです。DE-SIGNグループさんとは、その関係性がきちんとできていると思っています。

――パートナーという関係性が構築できていることは大事ですね。ありがたいです。

後藤:
我々としても非常にありがたくて、上から指示されたものに対してはレベルが決まってしまい、そこから下がる一方なんですよね。ふわっとした状態で一旦投げてもらう、というので全然いいと思っています。

良田さん:
“とりあえず”で投げるけど、そこから一緒に詰めていく作業が面白いですね。私自身、結構いろいろ経験したので、ファシリティの知識はある程度深いほうだと思っていますけど、とはいえ素人ですから、自分の知らないやり方や、トレンド、そういったものがどれだけ出てくるか、そこに価値を感じるし、期待をするところです。
 
でも任せるだけになってしまうとそれもよくないと思っています。こちらのレベルが低いと相手からいいものを引き出せない。毎回意見を交わせるくらいに自分自身のレベルも上げていかないといけませんね。

――勉強になります。今後、我々に期待すること、要望などありましたらお聞かせください。

良田さん:
FM会(ファシリティマネジメント担当者の会)のような、横のつながりで情報共有する場はありがたいですし、他社のオフィスを実際に見られるという企画は貴重だと思います。
 
あとやはり、できるだけ最先端感をキープしてほしい、リーチし続けていてほしいなと思います。どんな話をするにしても、過去をベースにするより、未来をみて話せる方が関係性としていいと思うんです。オフィスが完成してPJが終わったあとのほうが我々は大事なわけですから。未来をベースにしたコミュニケーションができる相手でい続けてほしいですね。
 
それこそチャットGPTがパースを描けるようになるまであっという間です。世の中の変化に応じた、より顧客への価値提供を考えながら変化し続けてほしいと思います。

竹内さん:
新しい技術もサービスも次々に出てくると思いますが、実際に使うのは人です。どんなに精巧に作ったとしても使っているうちに不便さや違和感などは出てくると思うんですよね、それらはできることなら先につぶしておきたいものです。でもそれをするためには自分の会社の経験だけではできません。いろんなオフィスを手掛けている御社の知見を頼りにしていますし、ぜひ一緒に解決したいなと思います。

――身が引き締まります。今後も期待をいただきながらサポートさせていただきたいと思います。今日はありがとうございました。

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