医療情報連携ネットワークとは
こんにちは!
札場(フダバ)と申します。
いつも記事を拝見いただき、ありがとうございます。
今回は、『医療情報連携ネットワーク』について説明していきます。
近年、医療情報の共有や利活用が推進されており、その流れの中で『医療情報連携ネットワーク』の概要を知り、理解を深めることは重要かと感じております。
『医療情報連携ネットワーク』とは何なのか、メリットはどのような事なのかなど、本記事にてお伝えしていきます。
それではどうぞ!!
医療情報連携ネットワークとは
厚⽣労働⼤⾂が定める「地域における医療及び介護を総合的に確保するための基本的な⽅針」の基本的な⽅向性のひとつとして、「質の⾼い医療提供体制及び 地域包括ケアシステムの構築のためには、医療・介護サービス利⽤者も含めた関係者間での適時適切な情報共有が不可⽋で有り、情報通信技術(ICT)の活⽤ は情報共有に有効な⼿段である。」とされています。
この情報通信技術(ICT)を活⽤した情報共有の⼿段のひとつとして、『医療情報連携ネットワーク』があります。これは、患者の同意のもと、医療機関等の間 で、診療上必要な医療情報(患者の基本情報、処⽅データ、検査データ、画像データ等)を電⼦的に共有・閲覧できることを可能とする仕組みです。
医療機関等の間で効率的に患者の医療情報を共有することが可能なるため、以下のことが期待されます。
前回の記事で、『医療情報連携ネットワーク』を別の視点から記載しています。興味のある方はご覧ください。
なぜ必要なのか
出発点は、『地域医療を良くしたい』という思いからと言われています。
2015年度調査によると、医療情報連携ネットワークの導⼊⽬的は、「医療連携」が最も多い結果になっています。
導⼊による効果として「医療機関間の⼈的ネットワークが進んだ」、「患者紹介の円滑化が進んだ」等が挙げられています。
『医療情報連携ネットワーク』により、医療機関等で患者さんの正確な診療状況を把握でき、医療・介護関係者間のコミ ュニケ―ションが増え、紹介、転院、救急搬送時の連携等が円滑に進むなど、より良い医療や介護サービスの提供につながる効果があるものと考えられます。
現状は
現状は、全県単位の医療情報連携ネットワークが26県で運⽤中となっています。※2017年10⽉厚⽣労働省調べ
全国の半数ほどの県で運用されていることがわかりますね。
運用開始の時期は以下になります。
(「病病・病診連携を実施している」と回答した団体)
早い段階から取り組んでいる団体が存在することもわかりますね。
具体的な参加施設は以下になります。
医科診療所が多いことがわかります。具体的な参加施設の概要がわかることでイメージしやすくなりますね。
データ共有先進国との比較
日本とエストニアとの、医療情報のデータ共有の違いになります。
エストニアは行政サービスのほとんどをデジタル化していますが、その中でも特に恩恵をもたらしている分野の1つがヘルスケアです。世界でもデータ共有先進国として知られています。
電子カルテの普及や、データ標準化、病院ネットワークの構築も完了しており、医療情報のデータ共有が進んでいることが分かります。
今後の方向性
近年、日本の各地域で医療情報連携ネットワークの構築が進んでいますが、世界最先端IT国家創造宣⾔(2015年6⽉30⽇閣議決定)において「地域を超えた国⺠へ の医療サービス提供等を可能とする医療情報利活⽤基盤の構築を⽬指し、医療情報連携ネットワークについて、データやシステム仕様の標準化、運⽤ルールの 検討やシステム関連コストの⼤幅な低廉化等による費⽤対効果の向上を図りつつ、2018年度までに全国へ普及・展開を図る。」とされるなど、政府として も、医療情報連携ネットワークの重要性を認識し、全国普及・展開を進めることとしています。(※概ね2020.3.31時点での情報)
まとめ
今回は、『医療情報連携ネットワーク』について説明しました。
地域医療をより良くしていくためには、必要不可欠な要素だと感じています。
高齢化社会による問題や医療費削減が必要な中で、医療データの利⽤拡⼤のための基盤を整備し、『医療情報連携ネットワーク』が利活用できることを期待したいです。
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