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山は逃げない

自粛期間が開けて、早一ヶ月。
コロナの感染拡大が気になるご時世で、確かに私自身も罹ったらどうしようという不安もあったりなかったり。

レジャー施設やお店などが徐々に解禁する中、今年はもう営業しません!というところもある。
そのひとつに、山小屋がある。
実は、私は毎年日本各地の山に登っていて、密かに日本百名山登頂を狙っていたりもするほど、登山が好きである。
そんな山好きな私にとって、今シーズン相次いでの山小屋閉鎖の報せは、何とも残念なことである。

日本を代表する山と言えば、富士山。
その代表格の富士山だが、今年は山小屋を閉鎖。
国内外問わず、『今年こそ、富士山登頂を!』という方々は残念だと思う。
でも、山は富士山だけじゃないし、オリンピック選手じゃないけど、また来年登るための準備期間が延びたと思えばいい。

山は逃げない。
よく耳にするし、私自身も言ったり、言い聞かせたり。。
日程を調整したのにも関わらず、当日悪天候なんてのは良くある?ことである。自然相手のレジャーなのだから仕方あるまい。
そういう時、『山は逃げない』という言葉を言い聞かせる。楽しみは取っておけばいいし、いい山はいついってもいいのである。同じ山でも一度として同じ顔を見せることはないと私は思うし、そこが自然相手の面白いところであり、自然も生き物であると感じる瞬間でもある。

しかし残念なことに、自粛期間中や山小屋がやっていないのにも関わらず、登山を決行して遭難するというケースがちらほら見受けられる。
正直分からなくもない!笑 きっとやっと取れた休日とかこのタイミングしかないとか自分なら大丈夫!とか色々な要因があったんだと思います。
でも、その油断や思い込みが自然相手には大きな仇となることを重々承知して欲しい。
自分の健康状態、当日はもちろん、直近の山の状況も踏まえて、それでも気をつけて登る。そこまでやっても怪我をするときはするし、野生動物との遭遇のリスクもある。

自分と向き合い、自然とも向き合い、ちゃんと考えなければいけない。登山は対峙・対話のスポーツだと思う。だからこそ、危険と判断すれば折り返すことも大事。山は逃げないのだから、命を落とさなければ、また次があるのである。

悪天候で流れるのであれば、麓を散策して、温泉や史跡巡り、郷土料理やお酒に舌鼓を打つのもまた一興。
思わぬ副産物が手に入るかもしれない。
我慢して何年越しに登れた時の嬉しさといったら一入である。

『山は逃げない。』
この精神は、日常でも生きているなと、梅雨の貴重な晴れ間にそびえる富士山を見ては思うのでした。

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