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(非公式) なんのはなしですか サイドストーリー。noteの路地裏に迷い込んだら🐍に出会ってしまいまして、蛇のはなしを綴っています。とりあえず勢いでかいたものは一旦ここに保管。つ…
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#平安時代
はじまりの物語 ㉒決意
蛇にとっては
『呑んで』『出す』
ただ、それだけのこと
あとのきれいな玉を眺めて晴れやかな気持ちになる
ことはあったが一葉のいう『浄化』という行いは
蛇にとっては取るに足りないであった
それにしても一葉の『おもい』から出た玉は綺麗だ
蛇はきらきら光るその透明な玉をうっとり眺めた
一葉はというと、もう2回、合唱して呟いた
ああーーー、すっきりした
そのあとは堰を切ったように語りだした
な
はじまりの物語㉑ 旅立ちの前に
夏はすぐそこであった
すべてではないが、早くに着工したものはもう井戸が
できあがっている
こどもに背中を緒ぶった母親、
老親の世話をする中年男、
下の兄妹の面倒を見つつ一緒にはしゃぎぐ子供たち
近くに水場ができて皆が喜び礼をいう
力を合わせて掘ってくれたおかげだよ、
一葉はそう言ってはにかんだ
好かれているのだな、と蛇もうれしくなる
一葉との毎日が新鮮で
かの者を思い出して寂しくなることも少なく