3.5 再推敲
さて、最後に本の形にしたときに配置や文字の切れ方に違和感がないかをチェックします。今回利用するのは創作おTipsさんが公開している「文庫A6ぬりたしなしテンプレver2-1」です。デフォルトの設定では41字×16行ですが、個人的な読みやすさを見て42字×15行で読んでいきます。本文を流し込み、細部をチェックしていきます。改めて表現も調整していきましょう。英数字については全角に、記号類も縦書きに対応させます。
ここは改行するほどのタメは必要なさそうなので繋げます。
い抜き言葉になっているので修正します。
「乾いた笑い」という表現とその言葉の使い方が不適当かもしれません。「曖昧に笑いながら」に変えましょう。
その後の文章についても調整します。自分で行動を決定しているので、「向かった」の方がいいかもしれません。続く文章でも「紙を手にし、」にした方が主観的になりますね。ただ、その後の行動を[彼女]によってキャンセルされるため、「足を踏み出す」に変えた方がいいかもしれませんね。
「……」があると文が長くなってしまうので削ります。
続くセリフでも「〜にならないかな」というフレーズがあり重複してしまうので、「〜になるんじゃないかな」に直します。
文章の流れが変なので、「立ち上がった」にしましょう。それに合わせて「向かう」に直します。その後も文末を「落ちていった」に変えましょう。また、2文目の句点はリズムを良くするために「て」に変えましょう。
ここは現在進行形で変化しているので、「恥ずかしくなって」の方が正確かもしれませんね。
文字の送り方で読みにくくなっているので、「集合の図のようだった」にしてもいいかもしれません。「の」が重なるのが少し気になりますが。
「ひときわ確からしい」という表現はあまり見ないので「最も確からしい」に変更しましょう。それに合わせて「その中でも」を「その中で」に変えて「も」が続かないようにします。
ここはひらがなである必要はなさそうなので、一部漢字に直します。
近い位置で「そろそろ」が被っていたので「もう帰らないと」に変えます。
「足速に」だと結構スピード出てそうなので「足早に」へ変えた方がいいかもしれません。他の部分もすべて「足早に」なので、それに合わせます。
ひらがなである必要はなさそうなので漢字に直します。
ここは一行空けたほうが時間の経過がわかりやすいかもしれないですね。
一文字浮くのが気になるので、文を少しだけ長くします。「小さく鈴が鳴った」としましょう。
ひらがなである必要はなさそうなので漢字に戻して「過ごせるのは」としましょう。
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