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【レビュー】あったかもしれないもう1つのブレスオブザワイルド『ゼルダ無双 厄災の黙示録』

初めて遊んだのが今年の1月、DLC待ちの期間もありましたが1年ぐらい遊んでいたことになります。プロセカ(音ゲー)と並行してやってたので腱鞘炎によくなっていました。湿布を貼って職場に行くと「手どうしたの?」と聞かれるのですがそこで誇らしげに「ゲームしすぎた!」と答えちゃうあたり中身はまだお子様なんですよね、私…。というわけで今日のレビューは終わりたてほやほや、『ゼルダ無双 厄災の黙示録』です。(以下厄黙)

※ネタバレ控えめ(冒頭だけ少し)のクリアレビューとなります。ネタバレありの感想はまた別記事にて、個人企画(?)『スクショで振り返ろう』でお送りします。

 ストーリー:★★★★★
やりこみ要素:★★★★☆
   簡単さ:★★★★☆
    音楽:★★★★★
グラフィック:★★★★★
   操作性:★★★★☆
    総合:★★★★★

※個人の見解によるものです。

厄黙が発表されたときはTwitterが大騒ぎでした。ハイラル王の「今こそ話そう、100年前に何があったのかを」というセリフから察するに、ブレスオブザワイルドでは回想でしか語られなかった厄災が復活してハイラルが滅びるまでを知ることができる…、ゼルダファン達が狂喜乱舞したものです。何より嬉しかったのは、思い出でしか出てこなかった英傑たちの活き活きとした様子を見て、そして操作できる。これがどんなに嬉しかったか…!しかし話題になった理由はもう1つあります。「ブレワイの過去編ならバッドエンド確定じゃない?」

ストーリー:★★★★★

まず、これだけちょっとネタバレなんですが、購入前の人にも知っておいて欲しい。これブレスオブザワイルドの世界線の100年前じゃないです。具体的には公式サイトで語られていないため控えますが、ブレワイありきのifのお話となっています。だから単純にブレワイの過去話を見たいという気持ちで買うとあれ?となります。実は結構ゼルダファンの間では物議を醸していました。「ブレワイとここが違う」とか「ブレワイで起きたことを否定しているよう」とか…。人によっては解釈違いがあったようです。ハイラル滅亡の歴史を知るというより、100年前当時の英傑やハイラルの人々を知ることができるというのがこの作品の最大の良いところだと思います。そういう理由もあって、この作品はブレワイ既プレイヤーにオススメ。

ストーリーは話せばだいたいネタバレなので、この作品をプレイして良かったと感じた点を挙げますと

・回想でしか見られなかった生前の英傑を見ることができる

↑叙任式後にみんなでキャッキャしてるところ。微笑ましい。

・ブレワイではほとんど見られなかった英傑の戦闘を自分で操作できる

↑ウルボザの指パッチンを自分でできる日が来るなんて…!

・神獣を操作できる

↑圧倒的破壊力

・若い頃のインパ、プルア、ロベリが出てくる

↑本編では幼女とおじいちゃんの2人。2人揃うとこんなにロックになるのか。

・思わぬキャラクターを操作できる

↑まさかの(笑)結構攻撃範囲も広くて強い。

・100年前の荒れ果てる前のハイラルを見ることができる

↑厄災出ちゃって暗いですが、建物は崩壊せずに残っています。ここは回生の祠前の本編オープニングのところ。「こ、ここは〜!!」と思わず写真撮ってしまうのでは?

・後半の助っ人登場が激熱すぎる(エモさ限界突破)
・コーガ様の好感度が上がる

↑めちゃくちゃ良いキャラだった。本編でもう1度会いに行きたい。あれ?コーガ様って100年後も元気だな…?

・感動の展開がある

ストーリーに関しては確かにブレワイとキャラクターの関係性が異なるところもあり(特にゼルダのリンクへの初期の劣等感の描写があまりない)、そこが一部のファンでは引っ掛かっているようなのですが、とにかくみんなが幸せそうなところが見れたので私としては満足です。強いて言うなら力に目覚めていないゼルダが敵をフルボッコできる時点でブレワイと違うと思います(笑)みんなわちゃわちゃしてて可愛かった。特に恋するミファー可愛い。


やりこみ要素:★★★★☆

武器やキャラクターの強化はもちろん、ブレワイにもあった宝箱やコログ集め、DLCではスキルツリーのようなものやミッションもあり、それを全部終わらせようと思うとまぁまぁかかります。自分は100時間以上かかっています。

↑本作にも登場。相変わらず見つけづらかったりわざわざ寄り道しないといけないようなところに配置されている。

↑バトルごとにステージにある宝箱やコログの数は出発前の画面で確認することができるので、取り逃しても気づくことができる。

終盤になってくると結構火力が必要になってきますのでキャラの強化は必須。強化にもただレベルを上げるだけではなく、コンボの解放、必殺技ゲージの増加などがあるので、そっちは素材集めをしてサブクエで強化していきます。(上図のマップ上の灰色になっている部分がお使い系のサブクエ)特にDLCのサブクエが強敵を何回も周回して倒して素材を集めないといけないのでちょっとしんどかった。

簡単さ:★★★★☆

強化さえしていればだいたいいけます。キャラクターも特別使いにくいキャラはいないかなと思うので、自分の好きなキャラを極めるもよし。ただ、コログや宝箱探しに夢中になっていると、時間が足りなくなったり護衛対象があっさり死んだりするので探索好きは同じバトルでも2回はする必要があります。武器の強化の仕方がちょっと説明足らずなところがあるので、強化のコツは予め調べておいた方がいいかもしれません。

↑武器には能力をあげる『刻印』を付けることができる。刻印は特定のレベルになると1つずつ付けることができ、付く刻印はレベルが上がった際に強化に使用した素材武器の1番目のものが付く。基本はレベル20がMAX値だが、限界突破をすることで25,30,50と上限が上がる。レベルを上げ続けると隠し刻印が付くことも。

音楽:★★★★★

最高。早くサントラ出して欲しい。ブレワイの名曲のアレンジがいっぱい聞けます。ブレワイの曲自体いいものが多いのにその良アレンジがたくさんあります。公式サイトの宣伝ムービーでも流れているので聞いたことない人はぜひ聞いてみてください。


グラフィック:★★★★★

前作の『ゼルダ無双ハイラルオールスターズ』を実は私はやっていません。オリキャラが出てくるところがちょっと引っ掛かってしまったというのもあるのですが、他に理由を上げるとしたらグラフィック面でした。オールスターとある通りいろんなシリーズ作品のキャラが出てくるのですが、みんな共通してツヤッツヤの見た目なんですよね。なんか違う…と思って購買意欲が湧かず、所詮はスピンオフ!と割り切ってしまいました。

しかし今回の厄災の黙示録はブレワイのグラフィックを完全再現!!これブレワイのデータ流用してるのかなって思ってたんですが、1から真似して作られたそうですね。すごい。ハイラル平原の草の揺れ方や、キャラクターの表情、攻撃エフェクトまで見事に再現されていて、別の会社が作ったとは思えませんでした。ブレワイ本編では、コログの森のようなオブジェクトの多い空間に行くと少し動作が重くなることがありましたが、敵が多く配置されることがデフォルトの無双ではそういうこともなくサクサクと動作していました。

↑ゴブリンのアップも綺麗すぎて一周回って可愛い。

操作性:★★★★☆

動作や操作感はサクサクで不便に思うことはありませんでした。攻撃中でも回避ボタンですぐに別の動きに切り替えられるところも素早く動けている感じがして気持ちよかったです。難点を挙げるとするとカメラの位置が悪いことがよくあります。敵と壁際に行ったり、狭い室内で大きな必殺技を放つともう何が起きているかさっぱりわからなくなってしまいます。アッカレ砦内でリーバルの必殺技は最高に相性が悪かった。あとは、神獣の操作が攻撃が大きいわりに結構細かい操作やタイミングが求められて難しかったです。ルーダニアのカウンターのタイミングが特に。

↑イワロックに壁際に追い込まれるともう何がなんだかわからない。

総合:★★★★★

ゼルダ無双としては初、戦国BASARA3以来の無双ゲームでした。無双にすることで、英傑たちがいかに強かったのかが想像しやすかったなぁと思います。「英傑様」と語られていても、実際はもう故人となっているので結局は負けたと言う事実しか残っておらず、また神獣も強い古代兵器といいつつも乗っ取られていたのでやはりどれだけ凄かったのかというのはブレワイ本編だけでは計りかねるかなと思います。それをこういう形で、見せるだけじゃなくて実際に操作してみることで知ることができたのはとても貴重な体験だなと思いましたし、より一層彼らを好きになりました。また後半では夢の共演を果たすシーンがあり、そこは何回見ても激熱でしたし、なんならしばらくスクショを職場のパソコンの壁紙にしてました(笑)ゾーラはいいゾ!

ただ、この作品が幸せになればなるほど、違う世界線のブレワイ本編のことを考えてしまい、どうしてこうならなかったのかと少し辛くなることもありました。あっちも滅亡したからこそのストーリーの良さはありますが、やはり英傑が故人となってしまっていることがずっとしんどい。無双で活き活きと楽しそうにしている彼らも正史ではすでに死んでいるのかと何度辛くなったか…。

ブレワイを最後に触ってから結構経ちましたが、また1からやりたいなぁとも思えました。厄黙の思い出を持った状態で本編をするとまた違った気付きが……いや、より100年前に思い入れができてよりしんどいかもしれませんね(笑)でもやはり1周目とは違う気持ちでプレイできるとは思います。2周目をするときは無双の感覚でやらないように気をつけようと思います、無双に比べたら絶対動きが重いでしょうからね。

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