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ホンカツとは ※独自解釈

 好きな本、面白い本を見つけると「ホンカツ」に参加する。

 ホンカツとは大学の先輩が運営メンバーに入っている読書会で、5年前にFacebookで案内が流れてきて参加し始めた。初参加時の意気込みがクソしょうもなかったという話は近々上げる。

ホンカツのルールと特徴概要

 他の読書会には参加したことがないが、ホンカツは以下のルールで行われる。

①    まず15分間、持参した本を読み返して印象に残った箇所に付箋を貼る。
②    次の15分間で、印象に残った部分に対して思ったことを紙にメモする。
③    3~4人ほどのグループになり、一人20分の持ち時間でメモを参考に自分の思ったこと、考えたことを話す。必要であれば聞き手は話し手に質問をする。

 ホンカツにおいて話し手は、本の内容からいくら脱線しても構わない。話し手が「なぜその記述が気になったのか」「読んでどんな気持ちになったのか」など、話し手の心の動きや状態にフォーカスすることが重要である。本をきっかけとしてお互いの内面を深堀りし合うことが目的である。
 本を何度も読み込んでくる必要はないし、本の内容が理解できてなくても良いし、なんなら嫌いな本でも、読んでない本でもいい。「なぜその本を手に取ったの?」「なんとなく」でも多分成立する。聞き手が質問してアシストしてくれるし。

 5年前に初参加して以来、すっかりハマってしまった。人生史上最も素直に、自由に、のびのびと話が出来る場だった。会社の人間関係が上手くいかず、自分の意見なんか求められていないと思っていた時期は心の救済だった。

勝手に課している独自ルール1

 ところでルール①の通り、本を読み返せる時間は15分である。15分では全部読むことなんか勿論できない。数回参加するとふせんが本の冒頭や、特に印象深い1か所に集中していることが気になった。悔しい。もっと全体から抽出して話をしたい。
 そう思った私はホンカツ当日までに気になったすべての箇所にふせんを貼り終えてから参加するようになった。1周目で普通に読んでホンカツに使いたいと思った本は、2週目でホンカツに備えてふせんまみれになる。
 ふせんまみれで本を持ってくる人間は多分自分しかいない。初参加の人達をビビらせてしまったかもしれない。大変申し訳ない。ズルみたいなものだとも分かっている。しかし、当日20分の持ち時間のために出来る準備をしないことは我慢ならないのだ。

勝手に課している独自ルール2

 ドン引きかもしれないが独自ルールはまだある。
 ルール②の通り、思ったことをメモする時間も15分である。ふせんを貼り終えているので、①の周りが本を読み返している時間に自分だけメモをし始めている。つまり、自分には思ったことを書く時間が30分ある。
 コロナ前は一人だけ最初の15分で書くのがやり辛かったが、オンライン(zoom)併用になってからは人目を気にせず30分間書きまくっている。運営の人すみません、ダメだったら言ってください。

直近のホンカツで書いたメモ(メモも写真も汚い)

 直近のホンカツでは、見づらいが赤線で囲った部分をその30分で書いた。詰めるとルーズリーフ1枚分びっしり。さらに話す優先順位もつけている。

話し手がやること

 このほとばしる思いをなんとか持ち時間の20分で話す。だが、聞き手の反応や質問によって予想していない方向に深堀りできるのも醍醐味である。優先順位の高い項目を話し終えたら聞き手の質問に答えたり、聞き手に同じ質問を返してみたりして対話を楽しむ。

聞き手がやること

 自分の持ち時間が終わったら話し手は交代となり、自分は聞き手に回る。
 話し手が本について、本から考えたことについて話すことに傾聴する。(傾聴をここで学んだ。)
 気になったことがあれば質問する。聞いた内容が分からなかった場合はもちろん、「自分が主人公だったらどうする?」「どんな展開が理想だった?」など、「もしも質問」も良い。先述の通り、本の内容からいくら脱線しても構わないので、脱線した先で質問してもっともっと脱線させてもいい。

 こうして20分ごとに話し手を交代して1周すると、初対面同士でも相当お互いのコアな部分をさらけ出し合うことになる。

最後にやること

 最後に一人ずつ感想を発表しあってまとめとなる。
 コロナ前、集まっていた時はしおりに見立てた色紙に今日最も心に残ったことを一言で書き、各自の「おみやげ」としていた。おみやげのしおりも、当日に書いたメモも、大事に取ってある。見返すとまた無限に言葉が溢れてくる。


 頼まれてもいないのにこんなに書いてしまった。
 それだけホンカツの全てを説明したくなってしまった。本当は、本名で文章を公開するきっかけをホンカツと星野源のエッセイ「働く男」が与えてくれたことを書きたかったのだが、そもそもホンカツが何なのかを説明しようと思ったら魅力を伝えたすぎてこんなことになった。その話は別の記事で。

 取り敢えず、今読んでいる佐久間宜行の「ずるい仕事術」がめちゃくちゃ良い感じなので、じきにふせんまみれになると思う。





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