タチの悪い凄腕エンジニア

この文章の翻訳です
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原題「Brilliant Jerks in Engineering」

我々のうちの多くが、彼ら(やること成すこと素晴らしいが他人をゴミの様に扱うタチの悪いエンジニア)と働いている。いくつかの企業は彼らを雇わないポリシーを掲げている。例えばNetflixの「タチの悪い凄腕をゼロにしよう(No Brilliant Jerks)」など。それは僕がNetflixにジョインした数多くの理由の内の一つだ。あるいは「馬鹿げたルールを作るな(No Asshole Rule)」という話題となった本もある。wikiから2つの判断材料を引用してみよう。

1.その人と会った後に、圧力や侮辱を感じたりもっと悪い状態になっていないか?
2.その人は、その人自身より力のない人たちをターゲットにしているか?

あなたやあなたの会社への問いかけたい。あなたは、どうしようもなくクソな凄腕エンジニアに耐えているか?(もっと会社的で丁寧な表現をするなら、あなたはタチの悪い凄腕エンジニアを我慢していますか)


たくさんの記事と意見の中には、タチの悪い凄腕エンジニアは彼ら自身の価値以上にコストがかかっているであったり、スーパスターを雇うより毒になる雇用を避けたほうがいいというようなものもある。僕の同僚のジャスティン・ベイカーはQConSF 2017で「僕はタチの悪い凄腕エンジニアか?」というトピックで講義している。


これらは人によって違う「タチの悪い凄腕エンジニア」の意味を明確にする手助けになる。補足するなら、僕は2つのタイプがいると思う。彼らの振る舞いには自己犠牲タイプと自分勝手タイプある。それらが引き起こすダメージと、どのように対処すればいいかについて説明しよう。


これから言うのは架空のキャラクターで実在しないエンジニアだ。だがこの構図はシンプルな「馬鹿げたルールを作るな(No Asshole Rule)」をさらに理解するための助けとなる。こういうエンジニアの態度は「タチの悪い凄腕エンジニア」のデフォルトといえる。エンジニアでなくても当てはまることもある。

【想像上のアリス、献身的なタチの悪い凄腕エンジニア】

アリスは素晴らしいエンジニアだ。アリスは自分の会社を気にかけている。
彼女は実直で正直だ。もし彼女が不利な立場になるとしても会社にとって正しいと思ったなら、彼女はそれを発言することをためらったりしない。彼女が自身の観点で他人を激しく責める時は、しばしばあからさまであった。彼女は意地悪で指摘しようとしているわけではなく、正しくあろうとしていた。そしてそのやり方は当然会社を損させないためであると思った。彼女は他人の感情に共感を持つことに、少ししかビジネス的価値を持たないと思っていた。アリスはプログラミングの難題においては、個別の職人として素晴らしい。親しいチームや彼女を理解するマネージャーとはうまくやった。たまにしか会わない人々とはうまくやれなかった。チーム外では彼女はタチの悪い人と思われていた。彼女は難しいバグも見事に直した。適切にテストを書き、コードをマージし、その他泥臭い仕事もした。会社が必要とすることを実行することが彼女の幸せだった。彼女は昇進するかどうかなんて気にしなかった。献身的でタチの悪い凄腕が会社に貢献している間、会社は素晴らしい製造能力を磨き続け、さらに影響力を増すことができる。

このトピックはbozによるポストBe Kindを変換したものだ。

異なる会社の異なる立場のアリスについて:
彼女の振る舞いに耐えるかどうか(ほとんどの読者はNoと言い、一部はグレーゾーンだと言った)スタートアップはアリスに耐えるだろう。例えば、会社がとても小さい頃からみんながアリスの個性を理解しているような会社は。次は「献身的なタチの悪い凄腕」と「自分勝手でタチの悪い凄腕」を比較してみよう。

【想像上のボブ、自分勝手でタチの悪い凄腕エンジニア】
ボブは素晴らしいエンジニアだ。ボブは自分のことを気にかけている。彼は自己中で共感力に欠けており、おまけに誇大妄想だ。彼はいかなる行動も自分の利益のためするべきだと信じている。他人を利用することも含めて、だ。彼はそれに罪悪感も後悔もない。彼は悪い態度は他者から拒絶されると知っているので、自分なりにカリスマ的にもチャーミングにも振る舞うことができる。以下のボブの性質リストで説明しよう。これはタチの悪い凄腕エンジニアの極端なサンプルだ。全てのタチの悪い凄腕達の振る舞いや習慣というわけではない。だが僕はリストの全ての例を現実で目撃した。

【ボブは他人の意見に割り込んだ上に否定する】
彼は自分がいる部屋の中で最も重要な人間だと確信している。他人が何を話すかは全く興味がないので頻繁に割り込む。そして平凡な彼を空想で誇張し、長い時間会話を独占する。あまり話さないエンジニアは、その議題において最も価値がある意見を持っていたとしても沈黙してしまう。

【ボブは自分の利益のためのみ働く】
彼は難しいエンジニアリングの問題によく取り組むことができる。だがその仕事を彼が楽しめる時や、昇進の望みがあるときだけだ。彼は新しいプロジェクトを立ち上げ、すぐに評価を求める。だが他のメンバーが終わらせるまでしんどい仕事から離れるし、失敗しても責任から逃れる。彼が欲しいものやしたいことについて会社を説得することに至っては一流だ。過去のパフォーマンスや市場の需要が彼の要求を否定した時でさえも。彼はメンターになったり、後輩を鍛えたりすることについて真剣ではない。彼のキャリアにとっては有用ではないからだ。

【ボブはいじめっ子で嗜虐的で個人を圧迫する】
技術職以外の人々といる時、彼は技術的な詳細とは無関係に相手を不愉快にさせ、言葉巧みに議論に勝利する。下級の技術職といる時、ボブは彼らのアイデアを馬鹿にするのが好きだ。いかにバカげたアイデアか、ボブがいかにスマートか皆に知らしめる。ボブの技術が必要とされる時、まるで辱めるかのように他人を屈服させ依頼させる。他人が何か間違いをした時、彼は皮肉と侮辱をもってその失敗を嘲り、恥をかく姿を楽しむ。彼は自分の主張の中で似たようなレトリックを用いて、どこでもノーコストで勝利する。

【ボブは皆の前では優位な人間であるかのように仕事する】
ボブは自分がどれほど重要か、どのくらい無礼な態度を含めてコントロールできるか、皆に見せつけるのが好きだ。彼はミーティングに(狙い通り)遅刻し、テーブルの上に足を乗せ、そんな時、みんなは彼が周りに合わせることを拒否する間、彼の電話とノートPCをじっと見る。彼はときどき、オフィスで卑猥なことを言う。そして自慢する。
「もし(俺以外の)他の誰かがそんなことをいうとクビになるぞ!」
また、彼は自分のステータスを見せびらかすために、他の人より性能の良いPCやモニタを要求する。

【ボブは会社のいたるところで権限を振りかざす】
彼が全くエキスパートでない分野でも、ところかまわず侮辱する。
例:役に立たず無駄であるのに、エンジニアの立場でマーケティング連中は愚か者だとクレームをつける。
「誰だってできることだぞ!」

【ボブはネガティブだ】
彼はテクノロジーや会社、人々の背後関係に対してネガティヴな何かを探し出してはクソみたいなことを言うのだ。彼は誰かを攻撃しながら地位を登っていく。彼はまた、以前の仕事を基準にしたり、彼の信念に従うわけでもないのに、技術批判を行う。他のエンジニアはボブからの批判で傷つくことを恐れて新しい技術を避けてしまう。

【ボブはミスリードし他者を操る】
時々、彼は提示されている文字通りの事実に意図的なミスリードを行う。他にも、彼は単純に嘘をつき、そしてそれに明らかな自信を持っていて、いつでも信じている。彼は自分好みの意見を事実かのように述べるのだ。

【ボブは身体的な脅迫を行う】
ボブは好まない事に睨みを効かせ、他人のパーソナルスペースに踏み込む。彼はまた、暴力的なジェスチャーや机を拳で叩くことなどする。

【良い従業員のつながりはボブのせいで失う】
何人かのエンジニアはボブにうんざりして辞めていく。才能あるエンジニアが追い出されるのは、ボブの目的である。彼のステータスへの驚異を排除するため、彼らを悪魔化する。過去の失敗を去った人々のせいにし、成功は残った人たちのもの、特にボブのものにする。このようにして会社のためになる人々を失ったことをマネージャーに納得させる。そして本当の問題はボブであることを悟らせない。もし辞めた理由を尋ねても、ボブのネガキャンの犠牲になることを避けるため他の辞職理由を話すだろう。

【ボブは自分がさも偉大であるかのように語る】
だって彼は凄腕エンジニアで、偉大な公共の代弁者だから。彼はテックカンファレンスの人気のスピーカーだ。カンファレンスにおいて、彼は平凡な彼自身を誇大に書き換えたストーリーを語る。露骨でないにせよ、暗に他人の仕事から信用を得ようとする。魔法にかかっているかのように崇拝していて彼と仕事をしたがるフォロワーグループを、ボブは会社の外に持っている。彼は離れている人から好かれているのだ。

【ボブは新人を搾取する】
ボブは彼の能力に感心してくれる新人を探している。そしてボブのアイデアやプロジェクトに参加できるように努力するように励ます。その栄誉はボブに反映される。新人は何も手に入らなくてもボブのキャリアに貢献するようになる。

【ボブは悪い手本だ】
ボブは職場やコミュニティで悪い手本となり、他人が彼を真似することで足を引っ張る。ボブはネガティブになったり、似たような個人攻撃をしたり、承認欲求を満たそうとしたりする。他者はボブを以前に存在した悪例として利用する。ボブがそのように振る舞うなら、自分もしていいものだ、と。

【ボブの同僚の何人かは共犯者となり、彼の悪癖を軽視する
ボブが他人に攻撃的だったり嗜虐的だったりする時、彼らはそこにいたのだ。彼らは何もせず、笑いながらボブにそのまま続けるように勧めた。ボブはそういた人たちに囲まれるのが好きだ。彼らは一方で悪意の目撃者だということを理解している人々だった。彼らはボブを守り、誹謗中傷していることを否定するか、小さなことのように見せた。ボブによる犠牲を過小評価したのだ。(誰もが時々嫌なヤツになる)

【ボブは変わることを拒否する】
ボブは自分の振る舞いが他人を傷つけていることを知っている。しかし「それはヤツらの問題だ」と考える。そういったことは繰り返される。僕はタチの悪い凄腕たちがこのような振る舞いをすることを直接見てきた。ボブはこういった振る舞いをする人たちの極端な例だ。ある特定の人は意地悪くする必要がないのに、そういう振る舞いをする。あなたがもし同僚の中にたくさんそういった例を見た記憶があるなら(あるいはあなた自身がそうであるなら)そう、あなたはメジャー級のタチの悪いヤツらと付き合っているといえる。何人かの読者がボブの存在は信じられないとポストした。誰もが近くに悪い例に遭遇するというわけではない。幸運にもボブのような人と付き合った経験がないのだ。ここで紹介した例は、あなたに「タチの悪い凄腕」を理解してもらうための実際に働くボブとは違っているだろう。もしくはあなたの知らなかった違ったタイプのロクでなしの例かもしれない。

【タチの悪い凄腕が原因の問題】
献身的なアリスの場合のまとめ
・アリスは他の仲間を彼女の態度で傷つけたり攻撃する
・アリスは他者との壁を作りチームやマネージャーがエネルギーを浪費する原因となる
・アリスのプロジェクトは他のメンバーが一緒に仕事をすることを避けるため、あまり成功しない。
・アリスは、他のメンバーを技術的な質問で消耗させ、落胆させる。

自分勝手なボブの問題の追記
・ボブはたくさんの技術的意見に沈黙し、会社の技術的IQを下げる
・ボブは誰かが始末しないといけない彼が放棄したプロジェクトなど、余計な仕事を増やす。
・ボブはたくさんの点で士気を下げ、生産性を落とす。
・ボブは心理的、肉体的に悪影響の原因になる。
・ボブは欠勤が多く、仕事が遅れる原因になる。
・ボブは二度と帰ってこれないように、他者を追い込む。
・ボブが原因で辞めた人を雇うことで、他社の競争力が強化される
・ボブは良い人材を雇うことを難しくする
・ボブは顧客と投資家を落胆させる
・チームメイトは会社の効率を下げ、ボブに従って働く装置となる。
・チームメイトがボブの仕事を避けることで、会社の損害になるかもしれない。
・ボブは他の人材が彼の態度を真似るようになる影響を与えることで問題が増える。
・ボブは敵対的な環境の仕事環境を作る。それは訴訟への招待状のようなものだ


第2章では「馬鹿げたルールを作るな」の詳細をカバーする。(エンジニアに対してだけでなく一般的な人材にたいして)そしてあなたの組織にとって馬鹿げたコストがかかっているか紹介したい。

「タチの悪い凄腕への対処法」
ここに2種類の対処方法を示す。犠牲者や酷い振る舞いの目撃者を助け、タチの悪い凄腕に対処できるだろう。2つとも大きなトピックで、僕は信念に基づいてここに記す。
 

多くのの会社では、誰もわざわざアリスやボブに態度が不適切だと言わない。誰もが彼らの振る舞いを目撃し、苦しむに違いない。なぜならボブもアリスも素晴らしく価値があるからだ。いや、間違っている!会社にとっての重要なステップは、明 確にタチの悪い凄腕を雇わないポリシーを持つことだ。ネットフリックスは社内カルチャーとしてそのようなポリシーを持っている。そのmemoを読んでほしい
 

ドリームチームとは、タチの悪い凄腕エンジニアがいないチームのことだ。チームワークのコストはとても高い。我々は、優秀な人々とはまともな相互関係を結べる人たちのことであるという視点を持っており、そのように主張している。高い能力の人たちと異なる文化を合わせ一緒に働くとき、彼らは個人の集合体でいるよりも、更にクリエイティブ、生産的、そして究極的なチームとしての成功に向けて影響を与えあっている。
-- Netflix culture memo


このポリシーは匿名の書き込みで信頼できないかもしれないが、もともとはCEO リード・ハスティングスの slideshare accountによって発表された。こういった会社のポリシーは自分たちの会社のCEOに提案する必要がある、と大きな反響があった。ネットフリックスに就職したい人々は、このメモを読んだことを面接の際に触れ、自分たちが真剣にそれに賛同していることを伝えた。このメモが人々を助けている間は、タチの悪い連中は容認されないだろう。そもそもタチの悪いヤツを雇うことを止める必要もないのだ。ボブは素晴らしくカリスマ的で面接をパスするだろう。しかしながら、彼はその後、同僚にその許容できない不適切な振る舞いを記憶され、声を上げられることに気づくだろう。

3年以上もNetflixで、僕はタチの悪い凄腕がいない環境で働いた。「タチの悪い凄腕をゼロにしよう(No Brilliant Jerks)」は機能して、環境をいいものにしている。もし我々が同じ時期に雇われたなら、彼らがやり方を変えるか、我々が声を上げる前に会社を去るのどちらかだろう。一部のタチの悪い凄腕は自身のやり方を見直すことができる。アリスはもし自分の行動が会社を傷つけているかを理解したなら、変化しようと奮闘するだろう。彼女は情熱を燃やしみんなが前向きにハードワークするように仕向ける。僕の同僚のJustin BeckerはQconでこの詳細をEQを話題にして掘り下げている。次のセクションで説明する。

ボブの場合:彼は振る舞いが他者や会社を傷つけていると言われていた。そして変わるチャンスを与えられていた。しかし実際の所何も気にしていなかっただろう。彼は"nice guys finish last"(真面目でまともな人は不真面目な人たちより成功しない)と固く信じている。これまでのところ、タチの悪いヤツでいることは彼にとってうまきく作用している。彼のマネージャーは方程式を変える力を持っている。なぜならボブが欲しているものは、マネージャー達がコントロールできることだからだ。マネージャーたちはボブがイベントでスピーチしたり、自分のプロジェクトで働くことを許可している。彼らはボブの昇進やボーナスを与え、究極的にいえば彼に仕事を続けさせている。

"僕はケツの穴じゃなくて、むしろ組織の塹壕(穴)でいたい"
"I'd rather have a hole in my organization than an asshole."
– Fred Wilson, Velocity NY 2013 keynote.

同僚、犠牲者、目撃者ならばマネージャーにボブのような振る舞いを報告すべきだ。しかし、ボブをクビにするように要求するべきではないだろう。(もしかしたらあなたがボブだったかもしれない)マネージャーに情報を与えて、どのように行動するかを決めさえないといけない。この手の問題に対処したことがあるマネージャーの理想的な投稿とは違い、タチの悪い凄腕を解雇することは複雑な問題だ。
 
彼が改善を見せることでボブが仕事を続られるという、不幸にもボブが悪用できる決まりきったプロセスがあり、そうしてボブはいつもの悪い態度に戻るだろう。彼は専門的なスキルと、彼なしには会社が失敗するだろうという評価があることを確信している。これは真実ではないが、マネジメントをためらう原因となる恐れがある。ボブに影響を与えるマネジメントために、素晴らしい能力とは無関係に彼の態度に寛容であってはならないと確信しなければならない。

いくつかの会社は、例に上げたようなボブが原因のダメージに大して本当に理解し行動をとることが必要だ。Netflixのような会社は「No brilliant jerks」をポリシーを掲げている。これはタチの悪い奴らが問題だということを、皆に説得する必要がないのでマネジメントするより簡単だ。つまりポリシーが会社に行き届いているということだ。

1対1でメンバーとミーティングをする規則を作り、昇級ミーティングの予定を立て、タチの悪いヤツらの害についてどうやってマネジメントするかを知らせるべきだ。Netflixはこういうことをうまくやっている。僕は自分のマネージャーと1対1のミーティングを2週間に一度、その上のマネージャーとは月に1度、さらに上のマネージャーとは最低でも1年に一度スケジュールした。3レベルの管理職と僕は直接プライベートな空間で、なぜミーティングを組んだかは言わないで話をした。我々は他の雇用者に直接かつ正直なフィードバックを提供したり、ハラスメントを止めること、CEOを巻き込むことを奨励された。

登壇すること:
ボブは会社の顔になることでパワーを持つ。イベントの登壇は、それをしたい人達全てで機会をシェアされるべきだ。そして登壇の練習をすることは皆のスキルを高めることができる(様々な会社がこのような機会を提供している)。だからボブだけがグッドスピーカーではない。カンファレンス委員会は"No brilliant jerks"のポリシーを適用できるだろう(すでにそうなっているところもある)。さらに、参加者はタチの悪い主催者を避けることもできる。もしアリスが共感を学ぶなら、ボブが自分勝手な振る舞いをやめることを学ぶ必要があり、そして登壇ややりがいあるプロジェクトをシェアするのが後者の例だ。

もし自分がタチの悪い振る舞いをした時

たくさんの人々が時々アリスのように振る舞う。それについて語ることは簡単だ。(アリス自身にとっては、その振る舞いがデフォルトなので難しいだろう)

僕がタチの悪い振る舞いをした時の話をしようと思う。僕のキャリアの初め頃、会社のあるエンジニアが僕の専門の領域でとんでもないミスをし、修正方法を示さないで責任を曖昧にするようなメールを送ってきた。僕は激怒し、そのエンジニアに電話した。私の意図は彼にどれほど大きな間違いをしたかを理解させ、正しい方向を示すことだった。私は鈍感だった。そして彼に告げた。僕はそのようなことを楽しめなかった。自分が社内の良い歌い手だと思っていたし、問題を解決してきた。1週間後、彼のマネージャーが予期せぬ電話をかけてきた。彼は僕の電話がなっていることを知らせた。自分が技術的に間違っているとは思わなかったが、僕が彼と話してからエンジニアがモチベーションを失い、非生産的になっていることを知っていた。それは僕が意図していたことかって?No、もちろんNoだ。

マネージャーは続けた。「君は僕のエンジニアに、前向きになり課題に対応するモチベーションを持たせるため必要なことを話すことができただろうか?」「もちろん、多分、そうだったと思う。」「いいね。」「僕はいつだって、この先もそうするだろううし、そうしてきた」
通話は2分以下だった。そしてそれはすぐに影響した。僕はこれより前に終わらせていたんじゃないかとマネージャーを疑った。私はタチの悪いヤツとして告発されたわけではないことに気づいた。むしろ、2つのクエスチョンを提示していたのだ。
1.君は会社に損害を与えようとしたか?
2.君はちゃんと働けるか?
これらの質問には正しい答えは一つしかない。彼がもし「お前はタチの悪いエンジニアか」と問うたなら、僕は「そんなわけないでしょう」と返しただろう。だけど、そのような質問をする代わりに、答えを考える責任を与えた。そして反省するきっかけになったのだ。

その他のトピックス
ここに追加で色々な話題を書く。詳細は省くが、知っておいてもいいことだ。

・オープンソースコミュニティにおけるタチの悪いヤツとは?
良い参照先である「ロックスターはいらない」no more rock starsというポスト。ここで説明されているロックスターは本当にボブとそっくりだ。このポストの「どうやって我々のコミュニティのロックスターを防ぐか」を見てほしい。それと「ママ、あなたの子供をロックスター開発者に成長させないで」も参考になる。
Mamas Don't Let Your Babies Grow Up to Be Rock Star Developers


・マネージャーとしてのボブとは?
ボブは管理職に昇進する機会を探しているだろう。そしてさらに会社にダメージを与える。ボブはマネージャーになって部下を搾取し恐怖を与える。これは別の記事で語るべきだろう。

・ボブはセクハラをするか?
ボブは誇大妄想が原因で嫌がらせをするクソ野郎になるだろうか(Al Capone theory)。あるいは十分にスマートでクソ野郎とは程遠いだろうか?もしくは単純にタチの悪いヤツではないといえるか?僕にはわからない。これは僕の片手で数えるぐらいの経験にはない。だからこれについて言えない。

・下級エンジニアについてはどうか?
ボブは自分のために悪用するだろう。これは別の大きな問題だ。いくつかの関連する読み物があるこことか, こことか, ここ(ここから僕は「反射する名誉(reflecting glory)」ということばを借りた。)

・ボブは本当に有能なのか?
ボブは他人の仕事から信用をえているので、これについて言いきるのは難しい。ボブは業界で敵を作っている、それに一部のスタッフは彼の仕事を意図的にサボることをする。長期的にそれらがボブのキャリアを傷つけている。結果としてボブは本当のところ有能ではない。

・仮にボブが有能であると装っていたなら(追記あり)
会社への影響には価値がある。僕はこのトピックについてここで掘り下げなかった。しかしこれについて、周りが信じ、ボブが意図しているほど実際のところ有能ではないということと同じようなものだ。
HN commentから引用する:タチの悪い凄腕の神話は有害だ。なぜならばタチの悪い連中は平凡だと思われることを恐れているので、優秀なである素振りを見せるようになるからだ。

・想像上のボブと同じくらい実在するボブは悪いのか?
イエス。幸運なことにそれは珍しいあるレビュワーは、実在のボブに名前をつけない限り僕の投稿に意味はないと考えている。多分彼らは正しい。しかし僕はここではそれを避けた。これは一人のボブの話ではなく自分勝手でタチの悪い凄腕すべての話だからだ。


・我々はタチの悪い凄腕に対する注意を呼びかけるべきか?
これは難しい問題だ。Is Shame Necessaryという本が嗜虐的な振る舞いによる侮辱と恥を与えることは社会的な場所で行われると指摘している。これはまたthis postで議論されている。タチの悪い人々への注意を呼びかけることは、その行為があてつけでない限り、将来の犠牲者を救うかもしれない。僕は侮辱の犠牲者を守るための支援を提供できなかった。僕は特定のシチュエーションでどうやってあなたを守るために発言したらいいかわからなかった。僕は自分や家族が極端な驚異に直面したとき、(タチの悪い連中が)どれくらい危険かを理解した。

・どうやって自分自身がタチの悪いヤツだと知ればいい?
もしあなたがいつも何事にも正しくしていると考えているなら、そしてチームや関係者への貢献を考えていないなら、多分あなたはボブかアリスだ。
もしあなたが前に進むために誰かを傷つけているならボブだろう。この記事の前半の部分の本質と、僕の同僚のQConプレゼンの Am I a Brilliant Jerk?をよく読んでほしい


まとめ
タチの悪い凄腕は容認されるべきか?これを考えてみよう。僕は二人の想像上のタチの悪い凄腕である自分勝手なボブと献身的なアリスで説明してきた。これが絶対に容認されるべきではないボブのような自分勝手なヤツらの振る舞いをクリアにするだろう。ボブは会社を殺す。CEO達やVC達が時々タチの悪い凄腕は価値があるというかもしれないが、僕はボブではなく献身的なアリスをイメージする(アリスには議論の余地がある)。
キャリアの初め頃、僕はいくつかのタイプのタチの悪い凄腕を価値があると思ってサポートした。僕は間違っていた。周りの人たちは彼らの態度はOKじゃないと僕に警告した。だけど彼らは決して詳細な理由を教えてくれなかった。僕はここでたくさんの詳細についてシェアした。僕は彼らの振る舞いから被害を受けるまで、そういったことを把握していなかった。(僕は経験しただけでなく、一生その嫌悪感を覚えているだろうと思う。)
企業は "no asshole rule"、もっと礼儀正しくいうなら"no brilliant jerks"のポリシーを適用できる。同僚達はどうやってボブに対処するかで衝突するだろう。一方で彼らは本当にタチの悪いヤツで、もう一方ではハイパフォーマーでもある。だから彼の振る舞いを許容することに企業たちは関心をもつのではないだろうか?そんな時、あるポリシーこそがあなたの決定を助ける。そしてそれは3つの言葉でシンプルに言い表せるものだ。

No Brilliant Jerks

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