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抗がん剤8クール終了!

3週間ごとの抗がん剤治療も8回目で最後になる。これまでとは病院に向かう足取りも軽くなるというもの。

病院に着くとまず身長と体重をはかる。体重によって投与する抗がん剤の量が変わるからだ。それから病室に案内される。ここでパジャマに着替えたり、入院中必要なものや時間をつぶすものをカバンから出しておく。

主治医の先生がすぐに現れ、前回からその後どうでしたか?と話を聞かれた後は採血をする。すぐに検査に回し、白血球と好中球数を調べて抗がん剤の投与が可能かどうか判断するためだ。

採血の針を刺すのだが、めぼしい血管は過去7回の投与でカチカチに固くなっている。針が刺さらないか、刺さっても取れる血液の量がかなり乏しい。手首や手の甲に刺したものの、2回ともうまくいかない。さらに手術をした側の左手は避けなくてはならない。

「難易度があがってきましたね~」という先生。結局足から取りましょうかということになり、足は2回目で成功。なんとか検査に必要な量の血液を抜き取り、点滴をつなぐことができた。

検査結果はだいたい30分から2時間待つこともある。1時間後、白血球は4500、好中球は63.1%で正常範囲内と無事OKが出た。

投与はお昼を食べてからにしましょうということで点滴をしながら本を読んで過ごす。今回は両手が使えるので逆に快適だ。ただ、足首に点滴の針が刺さっているので歩けない。昼食後に歯を磨くときとトイレに行くときは、看護師さんに車いすで介助してもらわなければならなかった。

13時に投与を開始。まず両手両足に冷却用のグローブをはめる。前回、冷やしが甘かったのか3週間手のしびれと痛みに悩まされたので、今回はゴム手袋をはめて少し圧迫をして冷却グローブをはめた。

抗がん剤は劇薬なので、看護師さんは準備するときにゴーグルみたいなメガネと防護用のビニールの割烹着のようなもの、ゴム手袋をはめている。

投与前に間違いがないか必ず名前を確認される。看護師さん2人で薬剤の名前を確認し、投与時間と量で計算して点滴スピードを調節する機械に入力する。

最初に15分間、吐き気止めを投与する(薬の名前は忘れた)。投与中は動けないのでAudibleを聞く。今回は堤真一さんがナレーターの『火花』。15分経つと点滴スタンドについている機械がピピピピッピピピピッとかなり大きな音でなり、看護師さんが走ってくる。

次に白い乳酸菌飲料のような甘酒のような薬剤(アブラキサン)を投与。これは30分だったかな?というのは、吐き気止めの投与で意識が朦朧としているので、アブラキサンのときはもう、時間も何もわからないのだ。Audibleもまったく聞いちゃいない。アブラキサンの終了後、30分ほど、残っている生理食塩水の点滴を流す。

この日は投与が終わったあと、術後6か月の検査をすることになっていた。「16時からCTですからね~」と看護師さんに言われたが、眠くて眠くて、ベッドの背を起こしていたのを平らに戻して、気絶するように寝た。

16時に看護師さんに起こされて、頭がぼーっとしたまま地下にある検査室へ向かう。CTを撮って、エコー(超音波)をとる。エコーのとき脇の下と胸、首を見ていくのだが、技師さんの手が同じところを何度も動いたり、手が止まってボタンを押しているたびに(写真を撮るのか?)、新たな腫瘍ができているんじゃないかとハラハラする。

病室に戻ると、あとはもう自由時間。投与後は水分を多めにとって、早く抗がん剤を排出した方がいいと言われているが、味覚に影響があるのか、水やお茶がすごく苦く感じるのでいつも買っていったオレンジジュースやスポーツドリンクを飲んでいる。

18時に夕食。今日はパジャマに着替えず着ていった服のままだったので、食後にパジャマに着替えて、メイクを落として(といってもBBと眉毛だけだけど)、眉毛がまったくないとはずかしいのでまた眉毛を描いて、本の続きを読む。

夜の体温や血圧をはかりにきた看護師さんが、私が『哲学対話』の本を読んでいたのを見て、勉強会や研修の話になる。がん治療はどんどん新しい治療法が出てくるので、勉強もずーっと続くという話だった。「休みの日に研修に行くのは、もう趣味みたいなものなので」と言われていてすごいなあと思う。自分も以前そうだったけど。

20:30にはもう眠くなってきたので、横になりながらKindleを読む。夜中0:00過ぎに目が覚めて胃が痛くてなかなか寝られなかったが、案外すぐ寝たのかもしれない。

5:53、窓の外の明るさで自然に目覚める。本の続きを読みながら、朝の検温・血圧。8時に朝食。身支度と荷物の片付けをして、9時頃先生の回診。白血球をふやすジーラスタの注射を打ってもらったあとは迎えに来てもらうのを待つだけ。

LINEで到着時間の連絡を受けたら、看護師さんに忘れ物がないか確認をしてもらい、左手首にはめていた患者バンドみたいなのを外してもらう。1Fで会計をして病院を出て、近くのドトールでコーヒーを買うと、ちょうどだんなさんの車が来ていた。

今日は病院から2駅のところにある事務所に、たまっている郵便物を取りに行くために寄ってもらった。帰りに家の近くの味噌ラーメンのお店によってみそタンメンを食べ、スーパーで買い物をして帰った。

これを書いている今、副作用で肩の関節や筋肉がキリキリと痛み初めている。でも、それも最後だ。数日の我慢だ。

ここまでおつかれさま、私。


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