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こどもの作文は、大人には書けない

うちの長男は小さい頃、家でよく絵を描いたり工作をしたりしていた。さらに、言われたわけではないのに、手紙や作文を書くことも、よくしていた。

それらは「たからばこ」と書いたAmazonの段ボールに保存してある。おそらく、時間が経つほど「たから」としての価値があがっていくだろうと思う。

今日はそんななかから、作文を。


「ぼくの夢」

ぼくの夢は、三つあります。一つは建築家、二つ目は絵かき、三つ目はサッカー選手です。その中で一番なりたいのは絵かきです。
理由は、学校で絵をかいて選ばれて、父に見せたら、
「うまいな~才能がある」
と言われてうれしかったからです。

ぼくは今まで、いろいろと絵を表彰されて、自分でも自信を持っています。ぼくは家でひまなときにキャラクターをかいたり景色をかいたりしています。
父に見せると、
「やっぱりうまい」
とほめられます。ぼくは父にほめられるのが大好きです。

ぼくの母は今、ぼくをアートスクールに通わせようとしています。ぼくは、あまりそんな所へ通いたくないので、断りました。ぼくは一人で学習していきたいので断って家で絵をかいています。ぼくは、一人で学習する方がいいと思ったから家で絵をかいています。

父には、
「お前は、建築家になれ」
と言われていますが、ぼくはやっぱり絵かきになりたいです。ぼくはしょうらいフランスのパリへ絵の勉強をしにいってりっぱな絵かきになりたいと思います。


5年生のときに書いたものだ。じゃっかん大人の目を意識している感が出てはいるが、父親に対しての肯定感と、母親に対しての反抗心と、自分の意思が上手く書けている(笑)


小学校1年生のときには、こんなことを書いていた。


えかきになるためのしごと

1 金を、ふやす

2 金で、えかきのどうぐを、かう

3 そのかうどうぐ
[1]えのぐ [2]がよーし [3]えかきのふく [4]こくばんみたいなもの


えかきになってからのしごと

1 うまいえを、かく

2 しっぱいを、しない

3 あさ7じに、おきる
 (おきてから、えかきの、じゅんびを、する)

4 日が、いいところで、えを、かく

小学一年生から仕事のことを考えるなんて、えらすぎる(笑)
大人が考えて創ることも書くこともできないであろうこの発想は、なんともいえないおもしろさがある。

まったく「えかき」とは関係ない大学生になっている長男だが、案外、中年に差し掛かる頃に

「自分は本当は何がしたかったんだろう?」

と考えたとき、子どものときに好きだったもの、夢中になっていたことがヒントになったりするので、その頃に「こんなこと言ってたよ~」と教えてあげたいものだ。

ちなみにトップの画像は、高校生のときかな、綾野剛さんを描いたもの。うまいですよね?!

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