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根暗な少年が芸人になりコミュニケーション力を身につけるまでのストーリー。

小さい頃から人前で話したり、目立ったりするのが苦手な「内気な少年」でした。

18歳で鹿児島の田舎から高槻の印刷工場に勤めていたんですが、友人もいなくて週末は一人でレンタルビデオを見て過ごしました。

一日誰とも会話しない日もあったのでどんどん人と話すのが苦手になりました。

少しずつ対人恐怖症になり、コンビニで買い物するにもレジで赤面し店員と話せないほどでした。

週末に見るいろんなジャンルの映画だけが癒しでした。

そんな中いつものようにレンタルビデオを借りて見ていると千原ジュニアさんの事を知ります。

20年前のジュニアさんは芸人とは思えないほど、暗くて、無表情で、それでも笑いを作っていてカッコよく見えました。

ネタのビデオ、トークのビデオ、テレビやラジオや雑誌も貪るように見ました。

「こんな根暗な人でも芸人として活躍できるんや!」

とジュニアさんにシンパシーを感じ、芸人になろうと決意します。

2年間お金を貯めて吉本の学校NSCに入学しました。

何とかコンビを組めた僕は「自分が面白い」と思う事を漫才で全力で表現しました。

周りの芸人仲間や、講師の方からは一定の評価をいただきました。

けど舞台では全くウケません。

スベり続ける。

結局NSCを含め卒業してからの3年ほどはスベり続ける毎日でした。

よしもとではNSCを卒業すると、劇場の出番を貰うために月一のオーディションを受けます。

そのオーディションにも30ヶ月以上受かりませんでした。

周りの同期は早ければ1ヶ月〜半年ほどで合格して出番をもらって行きます。

ついに僕についてきてくれた相方も、耐えられなくなり辞めてしまいました。

僕には何が足りないのか?

「面白い事を間違いなくしているのに。」

たどり着いた答えは「伝える力」でした。

一つの事柄を伝えた時「相手がどう受け取るか」全く想像できていませんでした。

なぜなら人とコミュニケーションを取ってこなかった自分には圧倒的に

「人にどう伝わるか?」のデータが足りなかったからです。

このトーンで喋ったらこう伝わる。この言葉選びをしたらこう伝わる。この年代の人にはこの話題は興味持ってもらえないけどこの話題なら食いつく。

全ては経験値というデータが必要です。

そのデータを元に伝え方を考えてネタを作らないとせっかく面白い事も伝わらない。

その事に長い時間をかけて気付きました。

僕はたくさんの人と会い、たくさんのデータを取る事にしました。

特に劇場のメインのお客様の層である若い女性のデータを取るようにしました。

今まで行った事のないコンパにも行き始めました。

最初のうちはコンパに行っても終始喋れず、ただただ赤面して帰る。

なんて事もたくさんありました。

でも徐々に、こう挨拶すれば食いつきやすい、この話題にはみんな聞いてくれる、このテンションが受けがいい、これしたら嫌われる。

なんてデータも蓄積されて行きました。

少しづつデータが溜まってくると、僕のネタの問題点も具体的にわかってきます。

僕はお客様が引いてしまうような言葉選びも気にせずしていた事に気付きました。

例えば僕がネタの中で好きな単語に「熟女の腸詰め」というワードがありました。

今の僕からすると「このワードなんやねん。グロいし、まず意味がわかれへん」

となりますがデータの少ない時の僕には気づけなかかったのです。

そこから僕は好きな単語だけでなく、お客様に伝わりやすい単語に変換したり、話の持って行き方や緩急を変えて行きます。

もう一つ重要な事を伝えるために重要な要素が「明るさ」でした。

客前に出て行って「暗くてボソボソ何言ってるかわからないテンション低い芸人」

と「明るくハキハキと喋るテンション高い芸人」なら後者の方が圧倒的に伝わり安いのです。

僕は「根暗で無表情のジュニアさん」に憧れていましたが、自分にはジュニアさんと同じやり方では「僕の面白い事」は伝わらない事に気づきました。

無表情だった自分を変え、お客様の前で笑ったり、声のトーンやテンションを高くしたりしました。

自分の好みを押し殺し、お客様を第一に考える「ユーザーファースト」に目覚めました。

それからネタが少しづつウケるようになりました。

それからもデータ収集と伝え方の改良を繰り返していくうちにオーディションに合格し、舞台出番をもらえるようになりました。

それから芸人を引退し、ビジネスの世界に飛び込みます。

人前で話す事を恐れない、相手や環境によって伝え方を変えられる、そして相手を笑顔にできる。

そんな「コミュニケーション力」を身につけた僕にはビジネスは面白くて仕方がありませんでした。

そんな風に人とコミュニケーションが楽しくてい方がなくなるノウハウをお伝えできればと思います。

https://peatix.com/event/1618392

そしてそんな芸人のコミュニケーション力を活かし、企業様の魅力を引き出す事業をしております。

https://www.geininn.com

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