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なるほど納得、バビロンシステム!

仲良しのおじさんがいる。
その人はその昔、繁華街で風俗店を数店舗経営する、そこそこ有名な社長さんだったらしい。
今は足を洗い(?)、動画や写真の編集を生業としている。
技巧派ミュージシャンでもある。

私のバイト先の常連さん件、好意でお手伝いなんかをやってくれている人なのだが、
たまたま二人きりで作業する機会があった。

その時の話である。

(私)
『人が傷付くことを平気でやったり、自分だけのために人を利用したり貶めたりする人って、ありゃ、なんなんですかね。
そこまで人の気持ち考えないで、よく今までやってこれたなって思うんですよ…』


(おじさん)
『…俺も若い頃、そんなだった』
『人の気持ちなんか分かんなかったよ。』


(私)
『人の気持ちが分からないで、社会生活に支障きたさなかったんですか?』


(おじさん)
『社会では、その方が強いんだよ。人の気持ちなんか分からない方がね』



……なるほどな~ッッ!!!(メカラウロコ)



バビロンシステム。
資本主義の搾取構造。
そしてその意識。

私はそのバビロンシステムに対しては、ま~アンチ。
同じ志を持つ者たちのコミュニティを渡り歩いてきた(つもりだった…)が、それでも、
地位やお金や名声、権力に任せて
『ちょいと自由が過ぎませんか?』
って方々をよくよく見かけていたので、

『あぁ、これがバビロン社会…。染まってんな…。』

と、思っていた。


地に足つかない生活を送ってきたお気楽な私は、
『バビロンに染まるか染まらないかは、結局自分の心次第なんじゃないのか?』
と、精神論的に考えていた。
しかし今回、おじさんの一言を聞いて気が付いたのだ。


バビロンシステムは、いかに搾取する側に回るかで社会的地位や生活水準が決まる。
そのシステムに殉ずる限り、その構図は変わらない。

人の気持ちを考えたり同情ばかりしていては、踏み台にされ続けてしまうリスクが高い。

その上、自分の生活や人生、または愛する家族を守るためには初任給のままではいられないし、
しかしいくら頑張った所で、このシステムを作り出した人達を越えるのはムリゲーに近い。

でも、みんな頑張ってる。
この社会からこぼれ落ちないようにしなくては。
生活を豊かにするために、上を目指さなくては…。

そんな風に人に思い込ませ、そんな人をどんどん増やしていく。
そんな人達を増やす事で、


バビロン帝国は拡大する。


知らず知らずの内に人々は、バビロン帝国の拡大に時間と労力を捧げているのだ。

『あ~俺、搾取されてんなぁ…』

と気付きながらも、もはや『常識』となったバビロンシステムから抜け出すのは容易ではない。
一流企業に就職して財を築く。
またはそんな人に嫁ぐ事が、大半の親御さんが子供に望む王道ではなかったか。(母さん!そんなに簡単じゃないんだよ!)

それくらい、人々の意識に深く刻み込まれた当たり前のシステム、それがバビロンシステムなのだぁあぁぁあっ!!!!!

バビロンシステムにとって、愛から派生する善意はほぼ邪魔でしかない。
人を思いやってばかりでは、システムそのものが成り立たないからだ。
そうすると人々は、

『愛の無い社会』が当たり前だと考えるようになる。
すると自然に、


『愛を忘れてしまう人々も増える』

そういう人達を作り出し、愛の無い社会を作り上げる。
バビロンの頂点が、バビロンの頂点であり続けるために。





『でもね、急に気付くんだよ。』


おじさんが言った。


『仕事の事だけ考えてたから、人がどう思うかとか傷付くとか考えたこともなかったけど、
最近分かったんだ~』


昔はそんなだったなんて思えない位、優しくて人一倍気を使うおじさん。
人のフォローが上手なおじさん。
社長業を降りて、その後生活が急激に変化して、
人との関わり方が変わって、
そして、気付いたそう。

実は他にも2人、70歳位のおじさんが同じようなこと言っていた。
仕事ばっかりやってたから、他人というものが全然見えてなかったと。

(そしてその後はまるでお約束のように、その時代に自分が傷つけてしまった女性の話を長らく語ってくれるのである哀愁…。)



『な~んだ。』
と、私は思った。

『バビロン、すでに飽和状態じゃん。』



人が何かに気付くタイミングは、得てして『当たり前』を失った時だと言い伝えられている。
もちろん前もって知っていて、当たり前を大事にできる知恵者も多いが、
それは案外、目に見えないものを信じる事にも近いように思う。

今の時代、今までの生活を変化させざるを得ない状況にある。
つまり、多くの人にとって『当たり前』が当たり前ではなくなってきているのだ。

この騒ぎのずいぶん前から、バビロンのシステムは綻びを見せ始めていた。
そして、多くの人が一斉に『当たり前』を失った今、
一人一人が何に気付くのか、それが今後の世界を決めそうではないか???

そう思わないか???


しかし!!
こうなったからにはバビロン側もただ指を咥えて眺めているわけではないだろう。
誰にとってもピンチはチャンス。
バビロンの洗脳が完全に解ける前に、バビロン社会からのアクションはあるだろう。

思うに~…、
今までシステムに身を委ねていた人達を『救済する』といった呈で、
よりバビロンの頂点との格差を広げた上で搾取できるシステムを再構築…とかね。

頭いいからね。普通に。

さらっとやるし。


愛と平和と自由と優しさで生きれば、人間、管理されなくても普通にやってけるよ。
普通に。
生きてるのが楽しくて笑っちゃう位の世界、作っちゃおうよね。せっかくだからね。








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