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【読書】水たまりで息をする 

第165回芥川賞候補作の「水たまりで息をする」を読んだ。芥川賞を読まずに、あえて候補作を読んでみた。売り場でもこちらの方が減っていた。

芥川賞の「おいしいごばんが食べられますように」を読み終えての2冊目を読者は求めているのかなと思った。

「なぜ夫が風呂に入らなくなったのか」原因を知りたいと思い読みすすめたが、答えはなかった。読者の想像力のみ。

行間からは、夫の「におい」が伝わってくる。においの描写が多かった。最後、夫は「におい」もパワハラになると仕事も解雇される。
その頃、本から伝わってくるにおいは、もはや異臭だった。こんなにもにおいを放つ本があるのかと思った。

何か変わった現代版の夫婦だなと思った。私の自宅から、高瀬さんの出身地は近い。

話の中の川や実家などは、新居浜の自然を描いているのだろうかと思った。

ラストの魚は、夫だったのだろうか。読者の判断に委ねられる。読後は、不思議な感じに包まれる。

「おいしいごばんが食べられますように」も読んでみようか。

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