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No.7 エビ

エビ。妹の好物。夏休みということもあって帰ってきている妹に食べて欲しくて取り寄せたエビ。30尾。

Amaz○nでの購入。もう慣れたものだ。時々こうして珍しいものを取り寄せる頻度が増えた。魚介類はかなり頼んでいる。今年の冬から考えても、牡蠣にホタテにエビエビエビ。実はこれも去年から買いたかった。

注文してから発送されて、自宅に届くまでの数日間。カモフラージュとして追加で頼んでいたロイズのポテトチップチョコレートの方が先に来た。「これは帰ってきたお祝い」と渡して事なきを得る。我ながら本命が届くまで上手くいっていたと思う。

3日後にしてメインが届く。冷気を纏うダンボールに母親は「また何か買ったのか…」と呆れ果てていた。スマホに夢中な妹を呼びつけて、小箱の開封を頼む。「自分で開ければいいのに」と不貞腐れながらも渋々カッターを手に取った妹。若干湿ったダンボールに刃を立てて、中身を覗く。「あっ」と驚く声。恐らく、8月の中では一番自分の顔が怪しかったはず。

「エビだ!!」小箱の中から更に小さな箱を掲げる妹。「めっちゃ入ってる!身が大きい!」そうでしょうとも!切れ端の1キロと悩んだ末に選んだ30尾。喜んで貰わなきゃ困る。サプライズで買った意味がない。

「煮るなり焼くなり好きにしていいよ」。使い所が違っている気がしたけど意味合いは大体合っている。14尾(7尾)は両親へ。残りの16尾は妹へ…と思ったら、「買った人が食べなくてどうするの!」と怒られたので4尾貰った。妹は12尾。

話は飛んで昨日のこと。夕方からの友人とのお祭りに急ぐ私の横で何かを作っていた妹。IHの上にはフライパン。食欲をそそる、きれいな赤色のソースが何かに絡んで炒められていた。

「エビチリ!」

何にしたのかを聞く前に高らかに宣言した妹。いつもになく嬉しそうだったので、多分今回は大成功。次は何を仕掛けるべきか。Amaz○nのリストを見ながら悩む朝。今日、妹は帰る予定。

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