見出し画像

『プロ倫』を読み終えた

本記事には宗教に関する記述が登場しますが、自分の理解は誤っている恐れがあります。申し訳ありませんが、その点ご了承頂けると助かります。



『プロ倫』を読み終えた

マックス・ウェーバーの本で、正式には『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』と言う

内容をざっくり説明するけど、正直、正確に理解できていない恐れがある
それでもいいという方のみ、この先を読んでもらえると助かる



ざっくり言うと、キリスト教にはカトリックとプロテスタントがある
カトリックがもともとあり、そこからプロテスタントが派生した

カトリックでは、人が天国に行けるかは、教会できちんと祈りを捧げたかによると考えている
対してプロテスタントでは、人が天国に行けるかは最初から決まっていると考えている

最初から決まっているなら、どう生きても同じじゃないか、と思うかもしれないけど
天国に行けるかどうかは、その人の生き様に現れてくるというのだ
つまり、行ける人はやっぱり真っ当な生き方をしているし、そうでない人は自堕落な生活をしているという

だとすれば、人間にできることは、とにかく真っ当に生きて、自分が天国に行けると信じることしかない
こうして、プロテスタントを信じる人は、日々の生活の中でも禁欲的に生きるようになった

また、プロテスタントでは、この世界はすべて神のために存在しているという
そして人間は、この世界が神の望むようなあり方になるように努力すべきだ、と考える

神は、この世界が完全なものであることを望む
したがって人間は、この社会を合理的に運用していく必要がある

こうして、事業を起こして効率よく経営していくことは、神の望みにかなうこととされた
ただし、そこで得た利益は、仕事に打ち込むのに必要なリフレッシュを除いては、自分のために使うべきではなく、事業への再投資にあてるべきだとされた

こうして、プロテスタントの人々は経済活動をどんどん進めていくこととなった

…これが、この本の概要だ



面白かった
本でも言われているが、よくある誤解に「キリスト教はお金を稼ぐことに反対している」というものがあり、自分もそう思っていた

その点に対し、(プロテスタントに限っては)全く逆の結論を導いたのがこの本だ
なるほどなぁという感じだ

逆に言うと、プロテスタント以外の宗教では、積極的にお金を稼ぐことは悪いと捉えているものが多そうだ
日本古来の価値観でもそうじゃないか?



海外、特にキリスト教諸国では、経済成長はもちろん、個人の自由や平等といった権利の保証も進んでいるように見えて、いいなぁと思っていた
ただ、その背景にあるのがキリスト教なのであれば、自分がそれを信じているわけではない以上、単純にその枠組みを受け入れるというのは難しいのかもしれない

どういうふうに生きていったらいいんだろう
どういう価値観を持って、どういう社会を目指していけばいいんだろう

少なくとも、今の日本のように、海外に対して門戸を閉ざして経済を回していくのは非効率的であることはわかっている
門戸を開いて海外の人や企業を受け入れたいけど、そうすると日本古来の価値観である調和や上下関係を保つのは難しくなる

また、当のキリスト教国であるアメリカを見ても、能力主義が進んで分断が生まれ、不安定な状況が生まれている
また、その弱さにつけ込み、中国が幅を利かせている

我々はどう生きていったらいいんだ…
目の前の人間関係すら難しいのに…



キリスト教や資本主義について学べたのは大きかった

またこれから、いろいろ考えていこうと思う

じゃまたね
読んでくれてありがとう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?