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15 「会社に必要な人材」って一言で言うけど


はじめに(チームより)


 フローレンスは、親子を取り巻く社会課題の解決を目指しているNPOで、現在、約数百名が所属しています。多様なメンバーの「働く」を支えているのが、法務・総務業務を主に担っている通称「オペレーションズ」です。
メンバーは、普段は現場で働く保育スタッフや、特別支援学校を卒業して入社したスタッフなど、色とりどり。

 バックオフィスの仕事現場やその思いを、個性的なメンバーがリレー形式で紡ぐ言葉から感じ取っていただければうれしいです。


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フローレンス 働き方革命事業部 山口です。
今は、フローレンス本社のバックオフィス部門とフローレンス仙台支社の運営を兼務しています。

フローレンスは「親子の笑顔をさまたげる社会問題を解決する」NPOとして活動している法人です。


そのため、何らかの課題解決のために行う事業は社会情勢によって変化していくことを常とし、事業に合わせてその時どきで「必要な会社の機能」も変化していくこともまた常である。

あるときは、保育のスペシャリティが必要になることもあるし、

またあるときは、ソーシャルワークのスキルが必要になることもある。
またあるときは、医療の知識も必要になることもある。

事業側に目を転じれば、
寄付を獲得するために営業的なスキルが必要になることもあるし、はたまた、スタッフのキャリアを支援できるような機能も必要になってきたりもする。
NPOの法的手続きを理解してリスクを未然に回避する法務機能も必要だし、コスト削減のためのプロセス・イノベーションを考える人も必要かもしれない。

事業推進のために必要なスキルの種類といったら、このようにいくらでも挙げることができるし、もっと詳しい人の本がたくさん出ていると思うので、ここではそちらに譲るとしよう。


それよりも私は、実はこういう具体的なスキルとは別に、どんな会社にも「必要な人材」という人がいるんじゃないか?という思いを持っている。そのことをまとめてみようと思う。


いつも元気に笑っている人


事業推進とは全く関係ないけど、あの人はいつも元気で、笑い声が社内に響き渡るような、そういう人がいることは、会社の雰囲気を常に明るくしてくれて、目に見えないストレスを消し去ってくれるために、必要な存在だと思う。

フローレンスには、いつも元気いっぱいで、大きな声で「ガハハハ!!」と笑う社員がいる。
ある時、その社員が風邪をひいて声が出なくなり、出社しているのだが終始静かにミーティングなどに参加している日があった。
その時私は、家族や近しい人以外で初めて「この人の風邪、早く治ってほしいな~」という気持ちになったことを今でも覚えている。


スクランブルが発生した時に、アドレナリンがでてイキイキし始める人


ある日、社内でシステムトラブルが起きたことがあった。
システムチームがホワイトボードを囲んで対応策を協議し始めた様子を見ていたのだが、そのとき、皆が今までにないような目の色をしていたのが強く印象に残った。
後から聞くと、やはり皆口を揃えて「大変だし不安もあったけど、やっぱり変なアドレナリン出るんだよね」と話していた。

会社なので、急に欠員が出たり、トラブルが発生したりすることは必ずある。そういうときに、反射的にハートに火が灯りテンションが上がる、そういう人や集団がいることはとても大切だと思った。


ちゃんと愚痴を言える人


仕事は基本ちゃんとやるんだけど、しょっちゅう「めんどくさいなー」とか「やりたくないなー」とか「今はやめとこう。後で考えよー」とか言う人。
こういう人の存在は「常に全力で真摯に取り組むのが仕事で、そうでなければならない」という目に見えない重圧から開放してくれる、貴重な存在だと思う。

多くの人は正しさに逆らうことはできない。
特にNPOや医療機関などのように、正義が常にそこにでんと居座っているような職場には、誰も逆らえない正義のパワーが存在すると思う。
そういう職場で働く人であっても、常にその正義のパワーを浴び続けていては破綻してしまうと思う。だからこそ、こんな社員が必要だと思ってしまう。


ランチ/お菓子を大切にしている人


働く人の昼食/おやつは、大切だ。

まず、時間の区切りをつけることができる。
お昼休憩をきちんと取るのは世界共通ではないらしいが、私は、ランチによって労働時間の区切りをつけることができない働き方は、大変ストレスがあると思う。 

そして、美味しいものを食べるという行為は、いつどんな時も人間にとって価値がなくなりはしないものだ。
どんな環境にあっても幸せを生むことができる、貴重な時間として、ないがしろにしないほうがいいと思う。そして、大切にしている人からその時間の価値を受け取ることができるという意味で、ランチ/お菓子を大切にしている人は会社にいてくれたほうがいい。


エンターテイメントの特殊スキルがある人


楽器ができる、歌を歌える、書道ができる、絵が描ける。ゲームができる。
フローレンスでは、何かのエンターテイメントを極めて愛している人の力を突然に求められる場面がやって来ることがある。
それは、保育園のクリスマスイベントかもしれないし、退社する社員のはなむけの場面かもしれない。
そういう時に、会社全体でこうしたエンターテイメントの引き出しをいくつ知っているかで、全体の彩りが違ってくると思う。

フローレンスでは、OJT担当から新入社員に「あなたができること、得意なことは全部教えて」と伝えることがある。どんな特殊スキルが役立つかわからないから、とにかく知っておこうとするのだ。


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スポットライト


ここまで書いて改めて思った。

フローレンスはあまりにも多様な人が集まりすぎている会社だ。

それはこの会社の強みであるはずだ、とは思うけれど、まだまだ、すべての人のあらゆるスキルを照らしきれているとは思えない。

もっともっと、すべての人のスキルを照らす「スポットライト」が必要だ。
その価値に大きいも小さいも、大切もつまらないもないはずだ。


照らそう、照らそう。


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