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「飾る」と、「魅せる」


厚生労働省・文部科学省のデータによると、コロナの影響下、今年の大学生の就職内定率は10年ぶりに90%を切ったそうだ。

大半の大学生にとっては嫌でも目に入ってくる「就活」という文字。
かく言う僕もその一人であるわけなんだが。
「就活」ではES、ガクチカ、面接、グループワーク、SPI、etc...
様々なダンジョンが待ち受けている。
そのダンジョンに立ち向かうべく、僕はtwitterで就活アカなるものを作ってみた。
ありふれたテンプレートを用い、#〇〇卒なるものをつけて投稿してみる。

朝目が覚めると大した内容でもないのに、リアアカで一年あるかないかぐらいのいいねの数がついていた。いったい何が良かったのだろうか。
その投稿にいいねしたアカウントを見て驚いた。まず大半が「就活生必見!」を謳っているものであった。見ず知らずの人に善意を与えたいのか、それともフォロワーを獲得したいのか。ついつい邪推をしてしまう。
更に目についたのが、フォロワー数が4桁を越える就活アカだ。ん?トプ画おしゃれ過ぎん?スタバでES書いて投稿ですか?コメントでいちゃこらすな!あれ、就活アカって何だっけ。その日僕はアカウントを消し飛ばした。
僕はSNSアレルギーなんだきっと!次だ、次!

そうして情報渦巻くgoogleの海に私は飛び込んだ。「就活 すべきこと」と検索。こんな陳腐なキーワードを調べている自分に嫌気が差すも、歯を食いしばってこらえる。自己分析だってよ。とりあえずリクナビに登録して、占い的なノリで、自己診断的なものをやってみる。終わって結果を見てみると、これはなかなかに面白い。母親バリの的確な指摘をなしてくるこのリクナビ統計ツールさんには頭が上がらない。おすすめの職種、本当に向いている気がしてくる。自分がしたいと思っているのか、向いてると言われたからしたくなってくるのか。
まあこんなのはとりあえず、良いとこだけ拾っておけ。

次にSPI。どうやらwebテストのようで、試しに模擬テストをゲーム感覚で受けてみる。解ける!解けるぞ!と進研ゼミでやったように、大学受験で培った力を行使して国数英をなぎ倒す。理系の意地で理科もなんとかこなしていく。歴史、どうやら僕の頭には何も残っていないようで、脳死の運ゲーを繰り返す。そうして最後にエンタメ、「推し、燃ゆ」の作者は?田中のマー君はどこのチームか?ほえーなかなか乙な問題ですなと、一人で脳内会話を続けているうちにテストは終了。
いつになっても、ヒトはテストからは逃れられないようだ。

面接、グループワークは人を欠いては行えないので一旦スルー。ってことでガクチカなるものを調べる。どうやら「学生時代に力を入れたこと」の略称みたいだ。一旦書いてみようと大学生活前半を振り返る。バイト、なんとなくでしかやっていない。サークル、途中で止めたのと一年絶賛活動休止中。勉強、胸張って言えないよそんなの。他にも様々な趣味が頭に浮かんでは消えていく。無理!正直者の僕にとって(自分で言うな)、この課題は難題だ。今でも空白のまま、でも確かにそこに「ガクチカ」はいる。こちらを見て書いて欲しそうにしているのだ。





とにかく一連の「就活」の流れを把握したところで思ったこと。

就活は情報戦という説もあるが、情報過多なこの時代において、取捨選択をする必要があるということ。全く反対のことを言う記事を何度見かけたことか。困るよね、メディアリテラシー大事。

適度に同期と交流し、先輩から話を聞くのはいいが、流されないこと。あくまで他人。参考程度。最後は自分で決めなきゃね。

そしてようやく今回のテーマ、「就活」では自分を「飾る」ものではなく、「魅せる」ものだということ。これが最大の気付きであった。
腐ったケーキに装飾を施しても、食べられやしない。見栄えが悪くても、美味しいモノがあるはずだ。その美味しさを伝えて見せよ、いや魅せよ。
自らに存在しないもので、「企業」が求めてほしそうなものを精一杯「装飾」してアピールする。人事なめんなよ、すぐばれるぞ、知らんけど。
自らにあるもので勝負する、光るモノを見つけ出す。一つも無い?親友、両親、兄弟姉妹、先生、自分を知っている人全員に聞いたのか?自ら知らないことを周りは知っている。それを磨いて見てもらうんだ、企業を魅了しろ。それで不採用なら、そんな企業見る目がないね!こっちから願い下げだ!

とまあこんな感じで強がったことを書いてみたんだが、正直怖い。もし全部落ちたらと思うと、足元がすくむ。僕はまるで楽観主義かのように書いていますが、全然ちゃうから。しかも就活経験者じゃないから、今からだからね、超偉そうに書いちゃってるけど!
でもまあ、勇気を出して本当の自分を「魅せたい」と思う。
「飾らない人」でありたい。「就活」は単独ライブだ。主役を演じろ。





定期的に、「就活」について思ったことを発信していこうかと。自分のためにも、誰かのためにもなれば幸いです。



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