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地方での「ライブ」・後編 (ブログ「FloaTone Express」より)

前編で、地方でライブを開催するのがなかなか大変であることの理由は、人集めが難しいこと。そして「輪」が広がらないことだという話しをしました。

これらは音楽ライブに限らず地方での催し物やそれにまつわること全体の問題だと思います。その問題の多くは人口が少ないことと、地方独特の「地元意識」の強固なことにあります。

地元意識。身内意識と言ってもいいかも知れない。

引っ越してきた頃、某秩父市のラーメン屋さんに入り注文をしようと思ったところ、明らかにお店のおばさんとわかる方が近くにいた多分お客さんではない地元の人とお喋りをしていた。とまどったんだけれど時間もずいぶん経っていたので、「あのう、注文を、、、」と言いかけたらイラッとした感じで、「ちょっと待って!いまお話ししてるんだから!」とけっこう強めに言われた。びっくりした。。。

お客に対してとかいうより、そんなに地元の人が大切なのか、、、!というのが正直なところいちばん驚いた。ニュアンス的には町内会か祭事の連絡みたいな内容っぽかった。回覧板持っていたし。

…回覧板。今の地元でもバリバリあるからね。これ言うと東京の人間はだいたい驚くか呆れる。

この回覧板というものに「地元意識」たるものが象徴されてる気もする。回覧板の回る地域が「地元」なんですよね。回覧板が繋いでる。

こういうことを言うと「いまの若者は違うんじゃない?」とか言われますが、「そういうのは違うと思うようないまの若者」は地元にはいない。都会に行っちゃってる。地元にいる若者は良くも悪くも親や親戚、友人のしがらみのなかで生きていかざるを得ない部分が大きい。。。

だからと言って「もうどうにもイナカはダメだ」なんていくら言ったってどうにもならない。

…結局は担い手の側の問題なんですよね。どこかで「諦め」の気持ちになってるんじゃないか…。


自分がいま考えていることを述べます。

アマチュアであれなんであれ、ライブに関しては、打ち合わせをきちんとする。リハーサルをきちんとする。セッティング表を書く(書かせる)。下手な人、人前で演奏するということに対しての意識の低い人は出さない。

下手な人というのは俺よく言うんだけれど、普段から一所懸命練習している人に下手な人っていないんですよ。なんでもそうだと思いますが、一所懸命練習やらないで人前で何かする、できるなんて考えはもうそれだけでおかしいと思う。

演奏が下手という定義には多分大きく分けて二つあって、ミスが多いということと、音程が悪いということなんですねほぼ。

練習すればミスの割合は必ず減る。そしてあんまりミスばかりするような曲は選ばなきゃいいだけのこと。音程が悪いのは練習の時に他の人に聞いて貰えばいい。その時に正直に感想を言って貰えば必ず良くなっていきます。

そういうことが出来る場もつくっていきたいな。合同リハとかレクチャーとか。

それだけのことで担い手側の状況は必ず良くなる。そしていいライブを続けていれば必ずお客さまは来るようになる、と信じます。いまはSNSの発信力もかなり重要になってきていますし、そこもキチンと対処していく。

ようはタカを括られていたわけですよ。「どうせアマチュアのやることなんて知れてる。つまらないに違いない」って。だから少しずつでもクオリティを上げることに専心すべき、まずはそこからだと思います。

大きなことは言えませんが、15年前に10年間、100回を越える定期ライブをやり続けていました。決して大きなものではないですけれど。

けっこう「ちゃんとしたライブ」は出来ていたという自負はあります。役目は終えたかなと思い開催はやめましたが、またぞろやってみたい気持ちが起きてきています。

音楽好きなら必ず行きたくなるような、そんなライブを、、、!

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