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【015FP-10】MONTBLANC MonteRosa 042G

こんにちは、漂流です。今回は前回に引き続き1950年代モンブランから、学生向け万年筆として展開されたモンテローザシリーズのうちの一つである042Gを紹介します。
現在モンテローザラインで主にebay等で流通しているのはこの042G/042(鉄ペン)や六角軸が特徴的なモノ(モデル名は不明)、また金属製キャップが特徴的な0412になります。そのうち042系以外は細軸系で、特に0412は60年代2桁シリーズの中の最廉価ラインに位置づけられていたようです。

下2桁が前回紹介した342Gと同じな事から分かる通り、このモンテローザ、342Gと全長や重さといったスペックがほぼ同じです。気持ち長めかな?位ですね。

上:342G/下:042G

ただデザイン面等では細かい違いが見られます。キャップバンドが波模様になっていたり、刻印も違います(モンテローザの方は墨入れが消えてしまっています)。また上画像だと分かりにくいのですが、042Gの方には天冠にモンブランの象徴たるホワイトスターがありません。またクリップの形も異なっています。上下でペン芯が違っていますが、おそらくこれは製造年代の違いによるものだと思われます(342Gのフラットフィードは50年代前半、042Gのフィードは50年代後半かな?)。

両方ともノーマルな回転吸入式

また実質的な機能面に違いがある訳では無いのですが、インク吸入の為にピストンを伸ばしきった時342Gは普通の万年筆と同様尻軸が伸びるのに対し042Gは尻軸が伸びません。これは届いてから初めて知ったのですが、個人的に042Gが好きな理由の一つでもあります。
上記以外の違いはほとんど無く、342Gと同じ内容になるので前回の記事を載せておきます。こちらを読んでいただけると幸いです。

この個体は342Gと同様ペン先の刻印は"MONTBLANC"なのですが、中には"MONTE ROSA"と刻印されている物もあるようです。書き味に関しては342Gと比べ出ているペン先の長さが短い為か硬めのニブになっておりあまりしなるような書き味ではありません。この点においては342Gと正反対ですね。また縦に書く場合と横に書く場合で太さが少し変わります(254程では無いですが)

これでモンブランモンテローザ042Gの紹介は以上です。ebay等にそれなりの数があるので入手性も悪くはなく、また50年代のモンブランでコンパクトな万年筆なので個人的にはヴィンテージ万年筆の中でもかなりオススメな1本です。是非1度は手に取ってみて欲しいですね。
お読み頂きありがとうございました。

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