見出し画像

愛するペットのクローン再生は彼らを2度殺すということ

ペットを飼ったことはあるだろうか?
彼らを大切な家族の一員として暮らしている人ほど別れの時は辛いと思う。
悲しみの底にいるそのタイミングで
「DNAを採取するだけでもう一度一緒に暮らせますよ」
と囁かれたとしたら。

現在中国で成長を続けている『ペットのクローン販売』という事業がある。
実際にペットを亡くしてクローンペットを購入した人は
「小さい頃から何もかも全てが同じ。同じ場所を寝床にし、同じ癖を持っている」
とコメントしている。

僕にも愛猫がいた。
出会った子は全部で4匹。
最後の子は重い病気を患い、3年間という長い闘病の末眠りについた。
成人してからしっかり面倒をみたのはこの最後の子で、とても悲しかったし辛かった。
だけど、だからこそ彼を生き返らせようとは思わない。

もう一度生きてもらうということは、もう一度死んでもらうということ。
あんなに頑張って生き抜いた彼に、もう一度生きて死んでほしいと僕は言えない。
その確かに新しい命はもうこの世には無い命と比べられて生涯を遂げる。それもあんまりだと思う。
彼が持っていた全ては、彼だけが持っていればいい。楽しいことも嫌だったことも彼だけのものであってほしい。2つの命に二重の重荷を背負わせるなんて、考えられない。

始まったばかりの新事業。飼い主が愛するペットの死に再び直面するのは10年以上先だろう。その時どう思いどんな選択をするのか聞いてみたい。

「愛するペットを2度死なせてみて、どうでしたか?」

よろしければサポートをお願いします。お金は実験や工作に必要な資材の調達に使わせていただきます!