「フェミニスト原則の再確認を呼びかける」を読んでみた。正面から自称フェミ(ツイフェミ・アカフェミ)に対してノーを突き付けてます。

 フェミニスト・フェミニズムについて原点に立ち返り、原則を再確認する動きがあります。

 世界の女性の権利団体、性的マイノリティの権利団体などによって、「フェミニスト原則の再確認を呼びかける」が起草されました。

 この「フェミニスト原則の再確認を呼びかける」の日本語訳・解説は、セックスワーカーの権利団体であるSWASHのWebサイトにあります。

「フェミニスト原則の再確認を呼びかける」を読んでみたところ、内容はかなりマトモでした。女性の権利だけに限定せず、性的マイノリティ(LGBTIQ)や人種・民族などの問題にも触れ、全ての人の権利にまで踏み込んだ内容になっています。

 この国で幅を利かせている「フェミニストを自称する者たち」(ツイフェミ・アカデミックフェミなど)に対して、真正面からノーを突き付けている内容でもありました。

人権の普遍性と他グループの尊重。

 項番1「人権の普遍性、差別をなくすこと、そして暴力からの解放」では、人権の普遍性に加えて、他グループの尊重を宣言しています。

 人権は、ジェンダー、性的指向、ジェンダー・アイデンティティ、ジェンダーの表現、性的特徴に関係なく、すべての人にとって固有のものです。

 すべての人々には、奪うことができない権利と、自由を実現し行使する権利があり、どんな個人や機関にも他者の基本的人権を侵害する権利はありません。

 どのグループの人々の人権の実現も、他のグループの権利の犠牲の上に成り立つものではありません。

 このことは、自称フェミニスト(ツイフェミ・アカデミックフェミなど)たちがやっているような、

・「女性差別を許さない」を理由にして男性へのヘイトスピーチ(「お寿司猫ロス」「男性皆殺し協会」など)を垂れ流す。
・自分たちが仲間として認めたくない女性を「名誉男性」「ちんよし」「偽女性」などと呼称して嫌がらせする。

などの「自分たちの仲間さえ良ければいい」「気に食わない他グループに危害を及ぼす」実態に対して、正面からノーの態度を示したと言えます。

身体の自己決定権の確認、セックスワークを職業としての確立を目指す。

 項番2は、

すべての人が、自分自身の生活、身体、未来、そして暮らし、働く環境について、決定できる権利と力を持っています。 誰もが、特に健康や幸福に関係している場合は事前情報に基づく同意とともに、自由に決定できる権利を持っています。

となっており、個人の「自分自身の身体や暮らしなどに関する自己決定権」を確認したものと言えます。家族や共同体などの他者が、本人の意思を無視して、身体のあり方、パートナー選び、暮らしや働く環境などを勝手に決めることについて抗議していく姿勢を出しています。

 最近の過激化した自称フェミニストたちは、女体のあり方を仲間内だけで勝手に決めて万人に押し付けたり、特定体型の女性に嫌がらせをするようになってます。中には、他人の体型を持ち出して「手術して矯正しろ」みたいな主張をする者まで出る始末。この項番2は、このような自称フェミニストたちの動きにノーを突き付けたとも言えます。

 さらに「身体や暮らしの自己決定権」に含まれるものとして、セックスワーク(性風俗業など)を職業として確立する姿勢も打ち出しています。セックスワークを職業として確立することで、セックスワーカーの権利がフェミニズムの中に位置づけられたと言ってもいいだろう。

 少し前には、性風俗業を休業補償給付の対象外にしたり、著名な福祉活動家・大学教員が、性風俗業を差別用語で呼称して偏見・憎悪を煽るといった、セックスワークを露骨に差別する出来事が起きています。

 加えて、社会によるセックスワークへの偏見などから、セックスワーカーが被害者になる殺人事件も発生しています。

「フェミニスト原則の再確認を呼びかける」でセックスワーカーの権利が位置づけられたことから、今後のフェミニズムでは、このようなセックスワーカーに対する差別的取扱いへの抗議したり、セックスワークへの偏見の払拭などを目指していくことになります。

 フェミニストを自称してセックスワークへの差別・憎悪を煽るような者については、今後はフェミニズムからかけ離れたニセモノとして扱ってOKになってくる。

「子どもの権利」を明確化。フェミニズムに毒親は不要!

項番4「子どもの権利」では、

 すべての子どもには、あらゆる形態の暴力、怪我、虐待から解放される権利、自分の権利を理解する権利、尊厳、幸福、健康、発達が確保されるという権利があります。

と、性的マイノリティ(LGBTIQ)を含んだ全ての子どもたちの権利を明確化しています。

 子どもは独立した人格や権利があり、親や家族などの所有物・付属物でないことを再確認した項目といえます。

 項番2、項番3とも関係しますが、親や家族などの他者が本人の同意なしに勝手に性別を決めるための手術を施すようなことを認めない姿勢です。

 他にも、各種の児童虐待に加え、親や家族による独善的な価値観の押し付けについても、ノーを突き付けたといっていいだろう。

 当然のことながら、自称フェミニストたちが言っていた「男児は生まれたら玉取れ」みたいなことは容認されないことになります。

 子どもの権利が明確化されたことは、教育パパママなどの毒親系自称フェミニストたちにとって不満が大きくなりそう。これまでのように「子どものため」を掲げて表現規制その他を推進しようにも、当の子どもたちから反論されたら、「子どものため」の根拠が完全に崩れることになるだろうから。

異性愛規範の押し付けに対して、正面からノー!

 項番7「すべての地域、すべての団体、集合体、機関、社会、経済、自然環境における自己決定と解放」では、

 私たちは、歴史を通して、セクシュアリティ、ジェンダー、性表現についての、先住民の多様な理解を根絶やし、見えないものにしてきた、人種差別的、家父長的、シス異性愛規範の権力システムと闘います。 私たちは、特定の人々や特定のグループを病理化しようとする植民地的な試みを却下します。

とあります。

 さらに、項番8「不当な権力構造と闘う」では、

 そこには現在進行中の、植民地思想、家父長制、人種差別、障害者差別、異性愛規範に基づく概念や思想への抵抗が不可欠となる国際人権法をも含む、法へのフェミニスト的批判も含まれます。

となってます。

 項番7、8ともに、異性愛規範の押し付けに対してノーを突き付けています。

 自称フェミニストたちは、常日頃から非モテや性的マイノリティを叩いたり、各種性サービス(性風俗業、AV、萌えコンテンツなど)を潰すことに力を入れてますが、これは、自称フェミニストたちが(自分たちが認めた)異性愛規範を万人に押し付ける目的もあるように思える。

 そして、「フェミニスト原則の再確認を呼びかける」で異性愛規範の押し付けにノーの姿勢を示したことにより、自称フェミニストによる異性愛規範の押し付けはもちろんのこと、その延長にある非モテや性的マイノリティ叩き、各種性サービス潰しなどについても認めないことになります。

「フェミニスト原則の再確認を呼びかける」は大英断。

 こうしてみると、「フェミニスト原則の再確認を呼びかける」は、この国で幅を利かせている自称フェミニストがやっていることに対して、次々とノーを突き付けていることになります。

「フェミニスト原則の再確認を呼びかける」によってフェミニズムの原点に立ち返る動きが起きた背景には、フェミニストを自称しながら独善的な活動を行って他人・他グループに対して危害を及ぼす者が世界各地に出没したことにより、フェミニズム・フェミニストへのイメージが大きく悪化し、女性の権利運動への疑念が抱かれるようになったからかもしれない。

 これ以上女性の権利運動への支障を大きくしないためにも、フェミニズム・フェミニストの原点に立ち返って原則を再確認した上で、原則から逸脱する者たちをバッサリ切り捨てることによって、フェミニズム・フェミニストの信頼回復につなげることが待った無しの課題になっていた。

 世界の女性の権利団体、性的マイノリティなどが集まってフェミニズム・フェミニストの原点に立ち返り原則を再確認したことは、まさに大英断といっていいかもしれない。

自称フェミニストたちの反発。男性、セックスワーカー、性的マイノリティへのヘイトが露骨。

 案の定、「フェミニスト原則の再確認を呼びかける」に対して、多数の自称フェミニストたちが猛反発しています。

 何しろ自称フェミニストたちがこれまでやってきたこと(男性ヘイト、勝手に女体のあり方を決める、異性愛規範の押し付けなど)が、フェミニストの原則から外れるとバッサリ切り捨てられました。そうなると、自称フェミニストたちがアイデンティティを保てなくなるのも仕方ないだろう。

 自称フェミニストたちの猛反発がこちら。

 自称フェミニストたちのツイートを見ていくと、男性やセックスワーカー、性的マイノリティへのヘイトが丸出しになってます。この中には、「男児は生まれたら玉取れ」に賛同していた有名ツイフェミもいます。

 そして、「フェミニスト原則の再確認を呼びかける」に反発しながら、男性やセックスワーカー、性的マイノリティへのヘイトを垂れ流している実態から、自称フェミニストたちの正体が明白。

 自称フェミニストたちのやっていることは、女性の権利向上を目指す運動からかけ離れたヘイト活動・迷惑活動であることを自ら可視化しているようにも見えなくない。

可能な限り速やかに、「フェミニスト原則の再確認を呼びかける」を一般人や企業団体に周知

「フェミニスト原則の再確認を呼びかける」は、原則を逸脱して迷惑活動をしている自称フェミニストたち相手に戦う上で、かなり強力な武器になります。

 まずは、「フェミニスト原則の再確認を呼びかける」を可能な限り速やかに、一般の個人はもとより、各種の企業団体に周知していきたいところ。

「フェミニスト原則の再確認を呼びかける」が一般の個人、企業団体に周知されることにより、自称フェミニストがやっていることが、「女性の権利運動から逸脱したヘイト活動・迷惑行為」に過ぎないと社会的に認識されるようになってきます。

 そうなれば、自称フェミニストたちが不当な要求をしてきても、安易に譲歩することなく、毅然と撃退やすくなります。さらには自称フェミニストたちを「フェミニズムを隠れ蓑にして迷惑行為をやっている危険集団」として、あちこちから締め出すことも可能になります。

 自称フェミニストたちは、社会のあちこちに食い込んでいることもあって一筋縄でいかない相手ですが、「フェミニスト原則の再確認を呼びかける」を駆使して、速やかに反転攻勢に移れるようになりたいものです。

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