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新しい価値を探す「創造的」打ち合わせをファシリテーションする

仕事柄、クライアントとの打ち合わせはめちゃくちゃ多い。
そして、仕事の価値基準はほぼここですべて決まる。

立場上、ファシリテーションする事も多いので、事前の準備も入念に行い、できるだけ落とし所も予め決めてかかるようにしている。

落とし所を決めたらダメな打ち合わせがある

ただし、落とし所を決めると却ってダメなケースもある。

それが、新しい価値を探すための「議論発散型」の打ち合わせだ。
例えば、ユーザーインサイトの深堀りをして新しいサービスを検討したり、抽象度の高い意匠やクラフトについてデザイナーへの依頼内容を決めたり、そうしたクラフトワークを評価するような打ち合わせだ。それは、掴みどころがなく、ときに参加者が不安になり、決着が見えなくなることへの焦りが生まれる。
とはいえ、私たちは、打ち合わせた結果を使って、ビジネスへのインパクトをできるだけ確実なものにしたい。ファシリテーションする側としては、決着点の価値を出すために、とてもスリリングで、ときに、冷や汗をかくような場にもなったりする。

不確実性を減らしたい大人 VS 不確実性を楽しむ子供


大人の悪いところは、問題を要素分解して、帰納的に、演繹的に、なにかしらの理由をつけたがるところだ。

もちろん、ビジネスだし、すべてのプロジェクトは、最終的には不確実性を少しずつ減らしていって、確実な「儲け」につなげたい。不確実性に大きな賭けはできないのが大人の本音だ。しかし、焦って結論を出す前に、材料(視点、視座、視野)を十分に出しきらないと、議論に広がりが生まれず、創造性が失われてしまう。

子供はなんだかわからないものをよく作る。うちの4歳の娘のおもちゃ箱は、なんだかよくわからない工作でいっぱいになっている。

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不確実なものを不確実なまま楽しむ。最も創造的なプロセスはそんな子供心にある。

不確実性の中に、未来を見つける


昨今はデザインプロセスを手順化し、工学的アプローチで、ブランドやイノベーションを生み出そうとしている動きも多くあるが、賛否両論のようだ。個人的には、不確実性に向き合う姿勢やスキル・知識の問題であって、手順が問題ではないように思う。

混沌とした材料同士をどう化学反応させるか?クリエイターの頭の中で一体何が起こっていることをどう見える化していくのか、それが今後の課題になってくるはずだ。

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