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出産直後、リカバリー室から自室へ(双子妊娠ストーリーNo.30)

子どもとも短時間だったけれど対面し、母体も異常なく無事に出産を終えた私。手術室からリカバリー室に移動しました。

担当助産師さんより、30分おきに体温、悪露など全身状態を確認すること、約2時間は滞在することになろうこと、という説明を受けました。10年前の膝の手術後半から麻酔の影響で異様な寒さに襲われたことを伝えたろころ、電気毛布を敷き暖かくしてくれました。

その晩出産したのは私だけだったので、合計10近くある分娩室・手術室・リカバリー室はしーんと静まり返っていて時おりナースステーションからの笑い声が聞こえるくらい。大仕事を終えた身としては静かな環境でゆっくりとすごすことができありがたかったです。

助産師さんと入れ替わりで待合室にいた夫が入ってきました。手術室で体験したことをたくさん話したかったものの疲れもありうまく言葉が出てこず、私の第一声は

「ほんとに2人だったよ」

でした。いよいよ生まれたんだね、赤ちゃん大丈夫かな、そんなことを話したかもしれませんが時刻は23時過ぎ。眠気と疲れ、そして麻酔が切れてじわじわとお腹周りが痛み始め、大した話はできませんでした。

子どもの診察や検査が終わったとのことで夫がNICUに呼ばれ去っていきました。その後、子どもの状態の説明を受け、かなりの枚数の2人分の同意書をサインし、夫が帰路についたのは夜中の2時近くだったそうです。急展開過ぎて夫も何が何だかわからず、署名した同意書について後日私がもう一度スタッフから説明を受けました。

ひとまず子どもにも医学的に重大な問題はないというメッセージとともに我が子と撮った写真が何枚も送られてきました。本当に小さい!でも元気そうでよかった!と思いながら私は朦朧とする意識の中一人痛みと戦っていました。

痛み止めは1種類目が全然効かず悶絶しそうになったので2種類目をお願いしするためナースコールを押す。

「2種類目入れますかね~??でもこれやると●時間は次のが打てないんですよね~」

「●時間後のことなんてなんでもいいからとにかく早く早く!イタイイタイ!」

そんなやりとりをしながらカラダは動かないが気持ちだけはベッド上でのたうち回っていた私。あまりに痛いので点滴を持ってくる助産師さんがまるで神のように思え、点滴が効き始めるまでの間はひたすらゆっくりと呼吸を繰り返し気を紛らわせる。こんな時にヨガで学んだ呼吸法が生きてくるとは。

ようやく痛みが治まったものの38度以上になった熱がなかなか下がらない。病棟に行くには37度を下回らなくてはいけないルールだからと言われ4時間近く一人寂しくリカバリー室にぽつねんとする私。だんだん心細くもなり、1ヶ月半も入院しコロナではないことは確かなのでもう部屋に戻りたい、と説明し戻してもらう。

自室に帰ると病院の部屋なのになぜか「戻ってきた~」という安心感に包まれました。結局その日は一睡もできず空が白んでくるのをぼーっと眺めていました。あたりを見渡すと、タブレットを見るためのアーム、パソコン、アロマオイル、実用書と全く身動き取れない術後のカラダには不要なものばかり。

汗拭きタオル、ペットボトル、寝ながら飲む用のストロー、そういったものを手が届く範囲においておけばよかった!!!
痛み止めがきれてじわじわと再発した痛みに苦しみながら非常に後悔するも後の祭りなのでした。

唯一よかったのは、NSTが始まる前に歯磨きをすませていたことです。もししていなければ夕食後12時間くらい歯磨きできないことになってしまっていたので本当によかったです!

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