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森に行けないなら、音と香りで森を味わおう

日々のニュースに、心がざわついている方も多いのではと思います。
森林浴でもできたら気分も変わると思うのですが、週末の外出自粛を言い渡されている東京では、なかなかそれも叶いません。

というわけで、「森に行けない人は、音と香りで森を味わおう」という提案です。

森の音を自宅で聴いてみる

普段つけているテレビを切って、自然の音を取り入れてみるのはいかがでしょう。

●Forest Notes
JVCケンウッドによる、森の音をライブ配信するサービス。
ラインナップは、白神山地、やまなし水源地、飛騨高山、馬路村、諸塚村、志賀高原、高尾山、屋久島など。
(場所によっては録音もあり)


●Sound Lab.×Cyberforest
東京大学が1997年から進めているプロジェクト「Cyperforest」と、パイオニアのサービス「Sound Lab.」のコラボレーション企画。
2020年4月2日現在では、ひょうたん島、志賀高原、秩父・鉄塔、京都芦生・川のストリーミング再生を聴くことができます。


森の香りを手にいれる

音に合わせて、森の香りを手に入れてみましょう。
上記の2サービスに登場する地名から、精油メーカーをご紹介します。

●白神アロマ研究所(白神山地)
青森県南西部から秋田県北西部にまたがる広大な山地帯、白神山地。
その青森側で精油を採取しているのが、白神アロマ研究所です。
オオバクロモジ、ヒバ、スギ、ニオイコブシの精油があります。

この記事のヘッダーの写真は昨夏(2019年)、白神アロマ研究所主催のオオバクロモジの採取〜蒸留ツアーに参加した時のもの。
そして下の写真は、慣れぬ体制でオオバクロモジにハサミを入れる私です。

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●きつつき森の研究所(飛騨)
家具・インテリア用品の飛騨産業が、飛騨産の樹木をメインにした精油を作っているブランド。先日飛騨旅に行った時に、街の方から教えていただきました。
スギ、ヒノキ(枝葉)、ヒノキ(木部)、ヒメコマツ精油が飛騨産のようです。まだ香りを試したことがないので、興味津々です!


●実葉土(高知)
高知県馬路村の森の音があったのですが、馬路村は樹木精油ではなくユズ精油が名産。
そこで、同じ高知県内のヒノキの葉の香りをブレンドした精油をご紹介します。

実葉土(みはど)は、高知県須崎市のボディケアサロン「ねっこ と そら」の店主・谷 和香菜さんの作り出すブレンド精油。
高知県の奥四万十産のヒノキ葉精油に、高知産と四国産の柑橘精油を合わせた、爽やかな香り。
あまりの爽快感に、心をわし掴みにされた精油のひとつです。

モヤモヤの溜まっている方は、ぜひ嗅いでみてください。
身体の中に、風が吹き抜けるような感覚を覚えますよ。
(ドロッパーをガラス製にしていること、地域との連携など、環境への取り組みも素晴らしいのでたくさん語りたいのですが、また別の機会に!)

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●やわら香(屋久島)
屋久島といえば、なんと言ってもスギ。
東京で行われた、やわら香主催のワークショップで教えていただいたのですが、「屋久杉」とは樹齢1000年以上の木を指すのだそうです。
(1000年未満は「屋久島小杉」と呼び分けるそう)

やわら香の精油に使われているスギは「屋久島地杉」
天然で生えているスギと区別するため、人工的に植えたスギをそう呼んでいるのだとか。

砂地が多く、厳しい環境で育つ屋久島の地杉精油は、他の地域のスギとは別物。私の精油箱にも、欠かせない精油です。

いま、気持ちが揺れている人は幹の精油を。
晴れやかな気持ちで深呼吸したい方には、枝葉の精油がお勧めです。

写真はワークショップで作った、入浴用のハーブ。
精油を採り終えた後のチップの再利用です。結んであるのは月桃の実。

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音と香りから、自分の好きな森を探そう

各地の森の音を聴いていると、晴れと雨の日では大きく音が異なります。
時間によって鳥の声も違いますし、日中は時々チェーンソーの音が遠くで聞こえたりも。

植物の香りも、土地や作り手によって大きく異なります。
また同じ木の、葉と枝と幹でも香りは違うのです。

皆さんの心に響くのは、どの森の音や香りでしょうか。

心地よい、音と香り。
自分の五感と静かに向き合う「お家の中の森時間」を、楽しむきっかけになれば幸いです。

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