地方スナックと鎖国マーケティング
こんにちは、いつもnoteを読んでいただき、ありがとうございます。
今回お話するテーマは「地方スナックの商売」についてです。
年末年始に友人とスナックに行ってきました。私が行ったスナックは超田舎であり、はっきり言ってしまうと料理や接客のクオリティもそこまで高くありませんでした(←失礼)
ただ、私が小学生の頃からあるお店だったので、少なくともこの地域では長年愛されているお店でした。
(?・・)「長期的に商売が成立している要因はなんだろう?」
まあまあ酔っ払っていたのですが、気になったのでしばらくお店を観察していました。
結局、要因はたくさんありましたが「地方という地域の特性」「常連さんとの差別化」が大きいかなと思ったのでこのnoteでご紹介します( ´ ▽ ` )ノ
・地方という地域の特性
まずは、地方という地域独特の特性です。日本の各地方を一括でまとめることは難しいですが、ここではざっくりと4つの特徴を書き出してみます。
・娯楽施設がないもしくは限定的
・年功序列
・核家族ではなく二世代・三世代家族が多い
おじいちゃん・お父さん・子どもと核家族ではなく、みんなで暮らしており、尚かつ複数人が働いている場合は、お金に余裕があるケースが案外多いです。
更に言えば、地方は良くも悪くも閉ざされた場所です。娯楽施設は限定的のため、子どもが成人した段階で、ほとんど大きな支出はなくなります。
そうすると、お金に余裕がある年長者のハートを掴むことで、長期的にお店を繁栄させることができます。
・常連さんとの差別化
次に、常連さんと新規の差別化です。
決して店内に明文化されたルールはありませんが、目に見えない暗黙のルールが並んでいました。スナックですから、差別化とは女性の接客に現れます。まあ私が行ったお店だけかもしれませんがw
常連さんの年長者>>常連さん>新規でお店を盛り上げてくれる人>新規で今後お店に通いそうな人>>新規で今後来る確率が低い人
もちろん、私たちにもきちんとした接客はしてくれました。ただ席についている女性の人数やそのお店の人気者はみな常連の年長さんらしき人についていました。
"常連さんを大事にする"のは、2つの効果があると思います。
①常連さんの満足度を上げて、リピート率向上。
②他のお客さんの対抗心を煽る。
地方というただでさえ閉ざされた空間の、スナックという更に閉ざされた空間なので、ここでお金をたくさん使う・常連さんになることで、承認欲求が満たされtます。
単に女性の方からチヤホヤされるだけでなく、まわりのお客さんからも一目置かれるからです。こうやって冷静にnoteを書いていると非常にバカらしく感じてきましたが、閉ざされた空間の中では、優越感を感じるのは共感できます。
また、まわりのお客さんは対抗心が芽生えます。「向こうのテーブルの○○さんとお酒が飲みたい」「自分もいい気分でお酒が飲みたい」そんな対抗心やまわりの目を気にして見栄をはって、女性にお酒をたくさん飲んでもらったり、ついつい高いお酒を注文してしまうのです。
お客さんも酔っている人が多いので、ガードはめちゃめちゃ弱いですから(笑)
こうして、ある種"鎖国状態"ともいえる環境の中で、力のある人を優遇して地域に根づいていくのでしょう。
・地方の場所ビジネスであれば、鎖国は無双状態になる
ひと昔前に、地方へショッピングセンターが進出することで、商店街が軒並み閉店してしまう現象がありました。これからITツールの発達や情報発信がより盛んになることであらゆるビジネスに変革が起こると思います。
ただ、どれだけインターネットが進化しても、場のチカラは強大な魅力があります。
コンビニで1杯100円で挽きたてのコーヒーが飲めるのに、1杯500円出してでもカフェを利用する人たちがいます。
無料で聴けるのに、みんなライブにわざわざ足を運びます。また、無料で講演会が観れるのに、みんなセミナー会場へわざわざ足を運ぶこともあります。
これは、空間そのものやコミュニティに価値があるからです。
空間が鎖国された状態では、参入障壁の高さや希少性から、ますます魅力的に感じます。人口減少や今後の経済予測では、地方はなかなか厳しい状況が続きます。ただ、ある意味閉鎖的な空間を逆手にとることで、新たなビジネスチャンスも生まれてくるんです( ´ ▽ ` )ノ
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました(^^)
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