🧠オーストラリアでバイトを探す旅に出た話
20代半ば10万円ぽっきりを握りしめて単身オーストラリアに飛び立った。
働かざる者食うべからず、というか今のままだと帰りの航空券も買えない。早速バイト探しだ。
はじまりはじまり
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3日分の下着、CDプレーヤーとCD複数枚、クラリネット、日本で握ってきた梅おにぎり12個を当時流行っていたジャンスポのリュックに入れ、まるで下北沢にでも行くような超軽装でワーホリにやってきたは良いが、英語もわからないしお金もない。
ということで、事前に得ていた唯一の知識「困ったらファーム(農場)へ行け」という格言に従いバナナ農園で有名なタリーという田舎町に向かうことにした。
ちなみにPC等インターネットが使える機器は一切持っていなかったのでタリーに着くまで色んな人に助けてもらった。
その中でも1番お世話になったのはバッパー(簡易宿)で同じ部屋になったドイツ人の男性だ。
彼はワイが手持ち無沙汰でベッドに横になっていたところ「パブへ行かないか」と連れ出してくれた。彼自身もニュージーランドをぐるっと回ってつい先日オーストラリアに入ったという生粋の旅人であった。
「明日バナナファームに向かう予定なんだ 」とワイが話すと彼は携帯は契約したのか?銀行口座は開設したか?と聞いてきた。もちろん当たり前に何もしていない。ただバスに乗ってタリーまで行けば何とかなるだろうと楽観的に考えていたワイにとってこの話は寝耳に水であった。
聞くと携帯契約や口座開設は或程度大きな町じゃないと出来ないらしい。
英語初級者のワイが契約なんてそんな難易度の高いこと出来るだろうかと不安になっているとなんと彼が明日一緒に着いてきてくれると言ってくれた。彼は神の使いに違いないと本気で思った。
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ほんとに人は、いやワイは1人じゃ生きていけないという事を心底痛感した。
なんで無償でワイを助けてくれたのか、皆目見当もつかないが、彼がいなかったらこんなにスムーズにタリーで生活することは出来なかっただろうと思うと感謝してもし切れない。
今は連絡も取れないが、ワイは日本から彼の幸福を願っています。
めでたしめでたし
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