【Melon月間チャート】aespa「Dreams Come True」
今年から新しい取り組みとして、韓国の音楽サービス「Melon」の月間チャートの中から特に気になったアーティストや楽曲を毎月1組ご紹介したいと思います。
★2022年1月の月間チャートはこちらからご覧ください★
2022年1月の月間ランキングでは、昨年末にリリースされたIUの新作EPや人気ドラマ『その年、私たちは』のOSTが多くランクインしました。その中で今回は初登場8位のaespa「Dreams Come True」をご紹介します。
aespa(エスパ)は2020年にSMエンタテインメント(以下SMエンタ)からデビューした4人組ガールズグループです。
こちらの楽曲はSMエンタとYouTubeによる共同プロジェクト「リマスタリングプロジェクト」の一環でリリースされました。またSMエンタ所属アーティストが集結したアルバム『2021 Winter SMTOWN:SMCU EXPRESS』にも収録されています。
「リマスタリングプロジェクト」とは?
「リマスタリングプロジェクト」は90年代~2000年代のMVをリマスタリングしてSMエンタのYouTubeチャンネル「SMTOWN」で毎週木曜日に公開する取り組みで、昨年11月にスタートしました。
こちらの記事にも記載がある通り、SMエンタは韓国のエンターテインメント会社として初めて2009年に公式YouTubeチャンネルを開設し、全世界でK-POPが聴かれるきっかけを作りました。しかしながら2009年以前の作品がこれまでYouTubeに適した画質でアップロードできる機会がありませんでした。近年リマスター技術が向上したことにより、ようやく過去の作品を高画質でアップロードできるようになり今回のプロジェクトがスタートしました。今後300本のMVおよび音源が公開される予定です。
「Dreams Come True」の原曲は?
さて、プロジェクトの背景をご紹介したところで「Dreams Come True」に話を戻しますが、こちらは彼女たちの先輩グループ、S.E.S.がリリースした楽曲のリメイクになります。
S.E.S.は1997年結成のK-POP第1世代を代表する3組ガールズグループです。「Dreams Come True」は彼女たちが1998年にリリースした2ndフルアルバムに収録されています。実はこの曲自体ももともとは1996年にフィンランドのアーティストNylon Beat(ナイロン・ビート)がリリースした楽曲「Rakastuin mä looseriin (Like a Fool)」のリメイクになっています。
(ちなみにメンバーのパダ(바다)は個人のYouTubeチャンネルで積極的にaespaをはじめとする楽曲カバーをあげているので宜しければチェックしてください!)
aespa版はS.E.S版が持つ幻想的な雰囲気は残しつつも冒頭のラップやキレのあるダンスパフォーマンスが追加され、aespaらしさが詰まった作品に生まれ変わっています。また冒頭の「Let's Bring Back to 90's」という掛け声はまさにこのプロジェクトの幕開けを象徴するかのようです。ちなみにaespa版はプロデュースをBoAが務めています。是非こちら↓のドキュメンタリーをご覧ください!
「リマスタリングプロジェクト」の重要性
K-POPが世界的に人気を集めている中で、過去の素晴らしい作品にこれまで以上にアクセスしやすくなる「リマスタリングプロジェクト」という取り組みは、今後K-POPの歴史を辿るにあたってどんどん重要な意味を持つでしょう。以前私のnoteでSMエンタのクラシック音楽のレーベル・SM Classicsを取り上げた際にも書きましたが、SMエンタは所属アーティストを存分に輝かせながら、同時に韓国の音楽業界・エンターテインメント業界全体の発展を目指した取り組みを行っているのが他の事務所が真似できない凄い点だと思います。
大人気グループaespaの楽曲からSMエンタの取り組みまでご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?来月もお楽しみに!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?