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人は恋をする、何があっても #15

”♡”である。これは好意の表示なのか。遊んでる表示なのか。少しワル乗りしてみることにした。

メッセンジャーであの女性(ひと)を映画にお誘いしてみた。

「高木さん、ストレス大変でしょう。呑みもいいですが、たまには笑ってみてはいかがですか。次週から始まるピーターラビットの実写版ですが、トレーラーを見る限りではなかなかいい感じのドタバタみたいですよ。ご一緒して楽しみませんか。」

返事はすぐ来た。

「矢野さん、お誘いありがとうございます。あの映画は私もトレーラーをUTubeで見て、見たいなとか思っていたのでご一緒したいです。仕事の都合で再来週でもいいですか」

ずいぶん先でがあるが行く気なんだね。自分はパパァということかな。スケジュールは仮決めながら再来週の水曜日の夕方の回にした。

日比谷だ!即決!!段取り早かったな。

ピーターラビットといえば湖水地方を描いた絵本で子供にはとても麗しい物語だが、映画はトレーラーを見る限りとてもそうではない。下品な悪辣コメディのようだ。恋愛の要素が少しは混じっているみたいで、いきなりエヴァンゲリオンとかスターウォーズ、スタートレックよりは一般的だろう。オタ指数が低い方がいいだろう。個人的にはコアな正統派のSF映画が趣味ではいいんだが、女性相手にそれはないだろうと思う。

押してダメなら引いてみな。失うものはない。

この時はそう思っていた。

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