人は恋をする、何があっても　＃３１

「チカちゃん、この宿、どう？」

「うわ、いい値段だね」

「2食付き、離れで露天風呂付きだよ。お得だと思うんだけどな」

「ナイス解説。それならリーズナブルだね。決定！ドンドン！！」

「やったー。すぐ決まってよかった。ここ行きたかったのよ、ここ糸柳別館。」

「日程は？」

「平日にしようよ。道も宿も空いてるよ？」

「オケ。出張をこしらえることになるね」

「そうそう。有給消化付きの出張ね」

「よしよし。日程も今決めちゃおう」

ということで5月半ば、連休明けに行くことになった（注：これは2018年にお話。今年ではない）。

「行きはワイナリーとか寄って夜のワイン買おうよ」

「小さいけどいいワイナリーが勝沼にあるよ。そこ寄って行かない？」

「あっ、ナイス提案。2日目にはさ、サントリーの登美の丘ワイナリーにも行きたいのよ」

「あそこキレイだよね。行こう行こう」

「じゃ、宿の手配やっとくね」

「頼んだよ。経費は当日精算でもいい？」

「どうせカード切るから問題ないよ」

というわけで、初めての泊りがけのプランは実行へのプロセスをたどるのであった。