獣になれない私たち6話

もう、もうあまりにも面白いですよね?!! ハラハラしながら早くCM終わらないかなと、もぞもぞして観ています。

単純に予告でちょっと予想できちゃう展開を本編が上回る、最終的にどう収束するかわからない、というドキドキ感がたまらない。
これは個人的な好みだけれど、1つの物語の中に何本ものストーリーがあって、それが複雑に絡み合っていくのも、大好きな理由の1つだ。
ついにクライアントとして晶と京谷が関わったり、朱里と恒星さんが出会っちゃったり。
それだけ、別の層の関係がもつれにもつれて絡み合っているのに、京谷と晶と朱里はあまりにもすれ違っているし、恒星さんの気持ちと呉羽さんの気持ちがすれ違っている。大切なところはうまくいかない。
(ちょっと余談ですがこのすれ違う感じは、まるで仮面ライダー555みたいな感じです。)

前回の4話、5話の感想で呉羽さんも獣ではなかったと書いたけれど、獣ではない理由は違えど、やはり葛藤を抱える人間らしさが呉羽さんにもあったことが6話ではわかった。
6話以前までは隠れ獣枠として九十九社長がいたと思うのだが、その社長も6話でヒゲをそらされるという新たな面を見せ、完璧に獣である人などいないということが強調されていたなと思う。

獣であると思っていた人が、完璧に獣ではなかったということばかりではなくて、6話は今まで以上に、人間臭さの描写が濃くて、もう本当にすごい!!と思った。
今回の目玉は恒星さんと呉羽さんだったと思うが、それ以外の人々の細かいシーンに現れるどうしようもない人間らしさは、観ているこちらが居心地の悪くなるほどのリアルさだ。

京谷と晶の久々の面会なんかのシーンはすごくて、実際に向かい合っているシーンもだが、先に店を出て待っているシーンがすごい。
九十九社長はいつもあの調子なの? と聞く京谷に対して、もっとひどいと晶が答えると、京谷は晶が過酷な日々を送っていることを実感してちょっと反省したような顔をする。
そんなに過酷なのに浮気してごめん、なのか、もっといたわってあげればよかった、なのか、自分ばっかり朱里に苦しめられてて大変だと思っててごめん、なのか、そんな感じの顔だ。
でも、その直後に晶のキスの話になると急に自分は悪くない、晶がしたことは自分を傷つけたという感情がブワッと溢れてくる。
申し訳ないなと思う癖に、自分だって浮気をした癖に、裏切られたという気持ちでいっぱいになって相手を責めてしまう。その気持ちの振れ幅があまりに生々しい。

朱里はいつもそうだが、今回も人間らしさ満載だった。バーで自分の好きなゲームの話をしていたら初対面の人だけど、首を突っ込み、ゲームへの愛やうんちくを語ってしまうし、晶がきたら逃げるし。
かといって飲み逃げのことは引っかかっていて、それはお店に申し訳ないとかではなく、前科のある人間になりたくないという気持ちだし。晶がお金を払ったと聞いたら、そういうところが嫌いなんだよ、という。
あと、朱里のオンの姿とオフの姿の差がパッキリ描かれていることが面白いと思う。そのことが、特に目立つように描かれたり、それをいじるような描写がなく、さらっと何気無く描かれているのがいいなと思う。

とにかく毎回観ているときに、あまりにも面白いという気持ちでいっぱいになるので、早く来週もみたいなぁ……と思います。

#けもなれ #獣になれない私たち #テレビドラマ #エッセイ #野木亜紀子 #感想

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