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【詩】 蜃気楼




見え過ぎて気がついてしまった




醜い部分に




気づかないフリをして




メガネをそっと




ポケットにしまった。




近視で乱視の僕は




目の前に現れる




光が白く拡散した




輪郭の無い世界に身を置いて




現実を見ない。




神は視力を奪ったのではなく




いらないものを見落とすために




この能力を与えてくれた。




遠くに見えるのは




蜃気楼のような現実か。




現実のような蜃気楼か。






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