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【気になるデバイス】マルチディスプレイの選び方

「Experience×Technology(体験×技術)」の出井です。

今回は複数のモニターをつなげて大きなスクリーンとして活用するマルチディスプレイの選び方を紹介します。

マルチディスプレイ


なぜマルチディスプレイを使うのか

マルチディスプレイとは、ベゼルが数ミリと極薄で、複数台連携して一画面として映像が表示できる業務用ディスプレイです。
駅や大型商業施設、オフィスビルなどの人がたまりやすい広めの空間のデジタルサイネージとして設置されていることが多いです。
そのような場所においては、明るさを落とすことはできないので、プロジェクターは不向きです。LEDディスプレイは費用が数倍以上かかります。解像度はLEDディスプレイよりも数倍高いので、高精細な映像を近くから閲覧してもらうことができ、没入感やインパクトが強くなります。

マルチディスプレイの設置の注意点

各メーカーごとのスペックに大きな違いはありませんが、長期の運用時のサポート体制を含め選定した方が良いです。
設計するにあたり、架台の設置、壁面の補強、設置する環境の調査、図面検証など、専門業者の経験が必要になります。また、排熱対策や調整するためのスペースなど細かい設計が必要です。設置のための金具は下記のような特殊なものが必要になります。
通常の壁掛金具の数倍以上の価格になります。

マルチディスプレイのベゼルが数ミリしかないですが、その部分に映像信号を送信する電極があるため、モニター同士が衝突したり、人がフレーム部分を触ったり体が触れることにより、電極の故障につながり、ライン状の映像ノイズが発生することがあります。

マルチディスプレイのベゼルは数ミリしかないですが、その部分に映像信号を送信する電極があるため、モニター同士が衝突したり、人がフレーム部分を触ったり、体が触れることにより、電極の故障につながり、ライン状の映像ノイズが発生することがあります。

今までの導入実績からすると、初期不良の確率も数%あり、数年で10台に1台程度の故障が発生する可能性があります。
故障し、部分的に新しい後継機種にする場合、微妙に表面の防反射シートが変わっていたりして、交換した部分だけ異なる見え方をすることがあるので要注意です。

マルチディスプレイの選択肢

マルチディスプレイの選択肢は下記のようなものがあります。
ショールームや施設でコストパフォーマンスを考慮した場合、現在、導入事例が多いのは55、60インチのものです。

SHARP:PN-V553

SHARP:PN-V605H

NEC:LCD-UN552シリーズ

Panasonic:VF2H-VF2シリーズ

各社半年に1回程度、価格の見直しと新発売、生産終了の情報が更新されるので、最新の情報を確認するようにしてください。一般的に、扱っているラインナップの数が多いメーカーの方が流通量が多いので比較的安心できるようです。

最近の家庭用テレビは、相当軽量になっていますが、マルチディスプレイは1台20キロ程度になるので、運搬設置作業には気をつけてください。
最近、有機ELディスプレイでマルチ対応のものが出始めましたが、まだまだ価格的には高価のようですし、サポートも心配です。国内メーカーからの発売を期待します。

最後に

最後まで読んでいただきありがとうございました。
今後も気になるデジタルツールや関連イベントなどをご紹介します。

今回のツールは、街の再開発が進む中、更に普及していくと思います。


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執筆者:出 井
株式会社フラッグ コミュニケーションデザイン部プロデューサー
長年、デジタル体験とリアル体験の融合をテーマに、ショールーム・体験施設や展示会・イベント・ウェブまで幅広く企画・システム設計・空間設計からプロジェクト管理までトータルで担当。

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