見出し画像

管理職・リーダーのためのコミュニケーション能力(その5)

前回、「外向き思考で行動する」ということについて書きました。
今回は、このことをもう少し掘り下げて考えてみたいと思います。

「外向き思考」とは、相手のためを思う、相手の成果のことを考えるということです。
そのためには、相手が何を望んでいるのか、相手がどんなことで悩んでいるのか、相手は過去にどんな苦労をしてきたのか、相手は何を成し遂げたいと思っているかなど、相手の気持ちを知ることが必要です。

それはつまり、「相手の身になって考える」ということです。

先日、英語のドラマを観ていたら、
"Put yourself in his shoes."
という表現が出てきました。
直訳すると「彼の靴を履いてみなさい」ですが、文脈の意味としては「彼の立場になって考えてみなさい」ということですね。

「相手の靴を履く」=「相手の身になって考える」
わかりやすいですね。

「相手の立場に立って考えよう」と思っても、頭の中だけで考えると自分の立場から抜け切ることができず、なかなか難しいものです。そこで、私たちメンタルコーチは椅子を使って立場や目線を切り替えるという手法を用います。

たとえば、 「部下が自分の言うことをなかなか聞いてくれない」という悩みを抱いている人がいるとしましょう。
目の前に椅子を2脚用意し、一方を自分の椅子、他方を部下の椅子とします。まず、自分の椅子に座って部下に対していつものように語りかけてもらいます。その後、部下の椅子に座って自分の言葉がどう聞こえているかを確認してもらいます。そうすると、同じ自分の言葉でも、発している自分の考え方と相手が受け止めている感じ方が全く異なっていることに気づいたりします。

これは自分一人でもできるので、騙されたと思って、実際にやってみることをお勧めします。
もしうまくできなければ、一度、メンタルコーチの助けを借りてみることもお勧めします。

管理職・リーダーのためのコミュニケーション能力、
その5は「相手の立場になって考える」です。

リモートワークが広がっている今こそ、相手の状態についてよく知り、相手の立場で考えることが求められているのではないでしょうか?

いかがでしたでしょうか。
次回は「褒める・叱る」ということについて書いてみたいと思います。

株式会社F&Lアソシエイツ
代表取締役 大竹哲郎
https://www.fl-a.co.jp/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?