寝ない赤ちゃんだった息子とゴッド保健師さんの有難い言葉。
前回のnoteで、息子が赤ちゃんの頃の様子を、
全然寝なくて、夜通し寝なくて、やっと抱っこで寝ても
ベッドにおけばすぐに泣いて起きて。
と表現したところ、小学校の同級生で、いまはパリでシングルマザーしながら、お好み焼き屋と日本酒バルを経営するひろこちゃんから、
「Twitterで寝ないってずっと言ってたのが懐かしい」。
というコメントをいただいた。
ちなみにこの田淵寛子というひとは、むちゃくちゃバイタリティのある、むちゃくちゃ素敵な女性で、むちゃくちゃ面白い人生を送っているので、機会があれば彼女のnoteも覗いてみるといいよ。
さて、彼女にそう言われ、そうそうそうそう、そうなのよめっちゃ寝なかったのよアハハ…とは思ったけれど、あれからもう2年半以上も経つと、え?ほんまに?フランスという遠い異国に住んでいる友人の記憶に今でも強烈に残っているほど、ほんまにそんなに寝なかったっけ???と思うレベル。
記憶というのは、すぐ薄れる。そして、慣れというのは、こわい。
気になったわたしは、過去のツイートを遡ってみることにした。すると、出てくる出てくる、産後あたふたしながら育児しているわたしの様子が。
いや、あたふたする前に、産婦人科のごはんが美味しすぎて本気で退院したくないわたしも見つけた。
楽しそうだなおい。
いやほんと、おケツ周りが痛くて歩きにくかったことと、うんこがなかなか出なかったことを除けば、むちゃくちゃ快適だった。控えめに言って天国。
そんな贅沢な入院期間を経て、産後は実家へ。ここからが正直大変で。前述したように、息子がまぁ寝ない。え?赤ちゃんって基本寝てるんじゃないの?そう聞いてましたけど?は?めっちゃ寝ないね?え、めっちゃ寝ないね???みたいな感想の連続。
それでは実際に、当時の様子を振り返ってみましょう。特に生後1ヶ月を迎えるか迎えないかあたりのツイートが激しかった。
・憎っくきモロー反射
モロー反射が憎すぎて、当時はモロ師岡さんにも勝手に憎しみ抱いてましたね(とんだとばっちり)。
・春眠暁を覚えまくる春
ツイート時刻、4:56。よじ、ごじゅう、ろっぷん!春のいい気候の日、世の中のひとびとが春眠暁を覚えてないときに、春眠暁を覚えまくってました。いや、違うな。寝られてないからな。しゅんみん、できてないからな。
本当、この頃、睡眠の大切さを改めて知りました。ひとは、ねないと、だめだ。だからこんなふうにイライラして号泣するのもあたりまえだ。と、今なら言える。当時のわたし、思い詰めんなよ。これはあんたのせいでも、息子のせいでもない。睡眠をろくに取れていないせいだ。
そして、このツイートには続きが。
ツイート時刻、6:51。ろくじ、ごじゅう、いっぷん!!!!これはもう紛うことなき、朝。1:30amから6:51amまで起き続ける赤子って。将来有望社畜では🤔
ツイートによると、このあと10:00amには目覚めたらしいので、ほんとショートスリーパー。母はまいにち白目。
・赤子寝ない選手権大会に出たい
いよいよ架空の大会名まで出して、寝ない赤子との時間に向けたモチベーションを醸成し始めた。やばいやつ。でも賞金の額はしっかり指定する。
・ミルクは腹持ちがいい説は嘘じゃないか説
結果としては完全母乳育児だったんだけど、産院は「ミルクも上手に使おうね」という混合推進派だったので、この頃はまだ頑張ってミルクも与えていました。ただ、ズボラなわたしとしては、むちゃくちゃ面倒で。ミルクを作るために湯を沸かし、それを哺乳瓶に注いで、冷まし(この冷ます行為がとてつもなく長く感じる)、やっとあげられても、空いた哺乳瓶は消毒しなければならない。我が家は熱湯消毒だったので、これまた面倒で。でもみんなが口々に言う「ミルクならよく眠る」説を信じて面倒ながら準備して、日中より多めに息子に与えてみたんですよ。でも結果はツイートのとおり。寝ねぇ!!おい、説よ!どないなっとんねん!
・オカン、いよいよ座り寝を始める
この日もツイート時刻は朝6時。このあと、仕方なく息子抱っこのままキッチンに移動し、テレビを見ながらバナナを貪り食ってました。一見すると早起きしてフルーツ食べる、とても健康的な朝。もしかすると、小松菜のスムージーとかアサイボウルとかもそばにあったかもしれないね。でもね、無いのよ。だって早起きじゃないからね。健康的じゃないから。そしてそのまま寝ない息子を前に、8:29、わたしが叫ぶ。
赤子寝ない選手権大会の開催を懇願し続けるオカン。本当、開催されたら結構上位に食い込む自信はあったなあ...
・生後1ヶ月で、13時間起き続ける神ワザ
この日はまあ、よく起きてる1日だった。忘れもしない。この前日、日中は地元の友人が息子くんとお母様と3人で息子に会いに来てくれたんだけど、昼夜逆転マンである息子はその間(数時間はあったぞ)一切目を覚ますことなく、爆睡。「おめめ開いてるお顔、見たい〜」とのリクエストに一度も応えることなく。
その代わりなのか、このあと目が覚めてからの息子のパワーには目を見張るものがあった。深夜1時半から、ほとんど起きてる。朝になる。まだ起きてる。でも朝9時頃には力尽きて寝るよね、うん、いつも大体そうだもんね、....え?9時半じゃん。起きてんじゃん?....えぇっ、もう11時じゃん。まじ?起きてる... って具合で14時。そりゃこういうツイートになる。
驚くべきは、このあと。
16時過ぎに夜勤が終わる。
いや待て待て待て待て。夜勤とは?????????日付感覚おかしなるわ。結果的に15時間ほど起きていた生後1ヶ月児。強すぎん?
息子の「寝ない」ツイートは留まるところを知らない。きりがないので、ダダダッといきましょう。
・ぼーっとしながらテレビ見てるオカンの産後うつみがすごい
・母性が足りなくなる
・ほぼ完徹で家事
別垢によれば、この日は新生児訪問で、自治体から派遣された保健師さんが自宅に来てくれる予定だった日。アポは12時半。徹夜の覚悟はしていたけれど、まさか6時台に突入するとは…!とりあえずクソねむい…とツイートしたのが朝6時半。いやいや、それからさらに3時間かけて、息子はやっとご就寝。
完全に寝るタイミングを失ったわたしは、息子が寝ているすきに洗濯機を2回まわして干し、お皿を洗って掃除機かけて、身支度して、保健師さんを迎え入れた。このときのツイートが、
1時間睡眠ねむいしぬ。
もう、ここにすべてが凝縮されている。極寒の地では寝るとしぬが、温暖な気候の土地では、寝ないと、しぬ。
長くなったので、このへんにしておこう。ちなみに「息子寝ない」ツイートはこの後も度々出てくる。
いやあ、本当に本当に、寝なかった。いや、昼間はわりと寝てた。とにかく夜が、寝なかった。わたしも素直に、息子と同じタイムスケジュールで、昼間に寝て夜間に起きる生活を選べばよかったのに、いちおう大人なので「昼間は起きておくもの」という常識からなかなか外れられなかった。
そんな中、5月17日にあったのが、保健師さんによる新生児訪問。その保健師さんがとてもいい人で、すくなくともあの頃のわたしには合っていて、話を聞いてくれたうえで、こんな言葉をくれた。
「何をやっても寝ない子は寝ない。昼夜逆転を無理に治そうとしなくてもよい。というか治すための確実な方法があるわけでもない。そのうち治るよね〜、よし、ママも夜中に備えるぞ〜くらいのスタンスで。ママの健康が第一だもん。昼間、赤ちゃんと一緒に寝ちゃいましょ」
「20時には豆電球に切り替えて眠る習慣をつけろとか、昼間は日光浴を兼ねてお散歩に行けとか、ネットやまわりの人はいろいろ言うけど、たとえば昼間のお散歩も、ママの気分転換としてならいいけれど、赤ちゃんの昼夜逆転を治すために!とおもうのはあまり良くない。うまくいかなかったときにストレスになる」
「子育てって、思いどおりにいくことばかりじゃない。ネットの情報とかまわりの助言は時に助かるけれど、振り回されてママが疲れちゃったら、それは意味がない。半分諦めて向き合うくらいでいいのよ」
わたしはもう、このすばらしいアドバイスを聞きながら、涙をこらえていたよ。息子の昼夜逆転は、親が体内時計を管理できていなかったからではないか…みたいな負い目を感じているようなところもあったから(意外とチキンハート)、この保健師さんは神様のように思えたし、気持ちもすごくラクになった。いいんだ?!昼間、寝ていいんだ!!という圧倒的安心感。背中を押されたような気持ち。
いま、このnoteを読んでくれている新米パパママさん、プレパパさん、プレママさん、寝ない子どものパパママさん、育児に自信がもてないパパママさん。それから、おじいちゃんおばあちゃんにも。このゴッド保健師さんのことばが届けばいいなあ。
「子育てって、思いどおりにいくことばかりじゃない」
「半分諦めて向き合う」
座右の銘としてそれぞれ額縁に入れ、リビングと寝室に飾りたいレベル。飾んないけど。
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